自分が奥田民生の音楽をきちんと聴き始めたのはフジファブリックがきっかけで、彼がソロデビュー10周年の年だった。 当時のインタビューで「ソロデビューシングル『愛のために』で〈10年たったら空行こう〉と歌っていたけど、10年後に『スカイウォーカー』と…
※ネタバレあり ずっと真夜中でいいのに。のステージセットは、毎度のことながらこだわり抜かれている。壮大で豪華なことはもちろん、ライブのコンセプトに合わせて細かい部分まで徹底的に作り込まれているのだ。 今回の全国ツアー『やきやきヤンキーツアー2 …
※ネタバレあり 幻想的なSEと美しいい青い照明でステージが包まれる中、白い光が客席へと伸びていく。そんな美しい照明演出から、あいみょんの約2年ぶりのアリーナツアー『ドルフィン・アパート』の初日が始まった。 会場は今年新しく開業されたLaLa arena TO…
小山田壮平と向井秀徳が対バンすると知り、これは必ず行かなければならないと思った。自分が両者のファンであることも理由ではあるが、この組み合わせは、事件のような奇跡のような、とんでもないことが起きる予感がしたからだ。 どちらも日本のロックシーン…
自分は『ミカヅキ』という曲がきっかけでさユりの存在を知った。リリース当初にラジオでよく流れていたのだ。それを聴いて「どうも耳からはなれないな」という感覚になって、活動を追うようになった。 メディアでの紹介方法も独特だったから、印象に残った部…
武道館の正面に設置された看板が、とても粋だと思った。 通常、武道館ライブの看板には演者と公演タイトルが書かれるものである。だがこの日の看板には「↓LIFEから30年後の未来の武道館にいます!」と書かれている。 この日行われたのは、小沢健二の名盤『LIFE…
正源司陽子と藤嶌果歩が、開演前の注意事項アナウンスの影ナレをしていた。それを聞いた時点でライブ開演前なのに、日向坂46四期生の成長を感じた。 自分は1年半前に四期生がファンの前で初めて長時間ライブをやった『おもてなし会』という公演も観ている。…
久々に「なんなんだよ、これ......」と思ってしまうライブを観た。SWEET LOVE SHOWER2024に出演していたTeleのライブだ。 この日のラブシャは滝行かと思うほどに激しい雨が降る時間もあったが、Teleの時間には雨もやみ太陽と青空が顔を覗かせるほどには天候…
※『呪術廻戦』のネタバレがあります。『呪術廻戦』がフジファブリックのオマージュしたことを好意的に受け取っている人を、不快にさせる可能性がある文章です。お気をつけください。 『ぼっち・ざ・ろっく!』の扉絵で『若者のすべて』のMVのワンシーンがオ…
バンドのデビュー20周年を記念した特別な公演を観に来たのに、複雑な気持ちを抱えながら開演を待っていた。チケットを購入した時はハッピーな気持ちだけで満ち溢れていたし、ライブ当日もそんな気持ちでライブを観れると信じていたのに。 2024年7月3日。フジ…
この日の東京は猛暑日だった。日中に少し外へ出るだけで汗ばむし、少し歩くだけでクラクラする。夏は苦手だなと思う。 でも「夏は苦手だからこそ最高の思い出作りしよう」と思い、日比谷公園へ向かった。カネコアヤノが野音でライブをやるからだ。 少し気温…
開演時間を過ぎると『バズリズム』の放送開始がされた10年前から現在までの、番組の歴史をまとめた映像が流れた。今は解散してしまったバンドやアイドルもいて、10年は長い期間なのだと改めて思う。 そんな歴史のある音楽番組の節目となる10年目に、恒例とな…
絶対にグッドなナイトになるライブだと確信し、胸を昂らせながら東京ガーデンシアターに向かった。なんせあいみょんとスピッツのツーマンライブなのだから。心臓のBPMが190になるぐらいに興奮してしまうのは当然だ。 あいみょんはスピッツから多大な影響を受…
季節外れの雨が好きなあなたには悪いけど、GRAPEVINEのライブは晴れた日の空の下で観たかった。朝の天気予報は雨予報でなかったから雨具は用意していなかったし、雨の野外ライブは過酷で音楽に集中できない。 そんな文句を言いたくなるものの、余計な言葉よ…
SHISHAMOのライブハウスでのワンマンで、これほどまでにギュウギュウに観客が詰まっている状況は、かなり久々な気がする。2019年末からコロナ禍に入る直前の2020年1月までおこなれたライブハウスツアー以来だろうか。 自分はそのツアーの東京公演を、今は亡…
2022年2月10日に行われたフジファブリックのライブで、山内総一郎はアンコールで涙を流していた。当時ソロ名義で出す予定となっていた『白』という曲を歌った時だ。 歌う前に「大切な友人であり、バンドメンバーであり、僕らを導いてくれた人について歌った…
渋谷クラブクアトロは、多くの音楽ファンに嫌われている。フロアの前方に大きな柱が立っていて、それが邪魔でステージが見えない死角が生まれてしまうからだ。 でも自分はこの会場が嫌いでは無い。場所選びを間違えなければステージは観やすいからだ。最後列…
「これほどまで客が詰め込まれるのか?」と思うほどに、水戸ライトハウスのフロアには観客が詰め込まれていた。自分が今まで観たZAZEN BOYSのライブで、最もフロアの人口密度が高かった。チケットはソールドアウトしていたとしても、ここまでの密度になるこ…
この日のライブチケットはLINECUBESHIBUYAという二千人以上収容できる会場だったというのに、即完だったらしい。syrup16gと凛として時雨という組み合わせの対バンライブを、どうしても観たい人がそれほどたくさんいたようだ。 どちらもスリーピースロックバ…
GLAYと怒髪天は以前から交流がある。お互いにライブを観に行き合っていたし、出身は同じ北海道だし、メンバーの世代も近い。 だが直接の対バンライブは行ったことがなかった。それぞれの活動規模や活動スタイル的に難しかったのだと思う。観客動員数でギネス…
乃木坂46とサンボマスターが対バンをする。その知らせを聞いた時は驚いた。なんせ国民的王道アイドルグループと、ライブハウスを活動の軸とする熱いロックバンドの組み合わせなのだから。 『風とロック』を主催する箭内道彦が、自身の還暦を記念して開催した…
ピースしながらステージに登場したギターボーカルの田中和将。とてもご機嫌である。ドラムの亀井亨は登場するや否や、両手をグーにして万歳していた。とてもご機嫌である。ギターの西川弘剛やサポートメンバーは無表情で穏やかそうだが、たぶんご機嫌な気が…
東京キネマ倶楽部の2階席は眺めが良好だ。初めて2階席へ上がったが、視界を遮るものは何も無いし演者の足元までが見える。前日も同じ会場でライブを観たが、その時は1階のスタンディングエリアだった。それはそれで楽しい。フロアの熱気をダイレクトに感じら…
Cody・Lee(李)主催の『ようこそ!すももハイツへ』へ初めて参加した。過去に2回開催されていたが、その時は予定とチケットの都合がつかなかったのだ。だからようやく参加出来た3回目となる今回は、自分にとって待望の公演である。 対バン相手は単独公演が人…
「拍手が温かいですね。ありがとうございます」と、ステージに登場して真っ先に話す岸田繁。たしかに観客の反応からは「熱気」ではなく「温かさ」を感じる。ライブへの期待から感情が昂っているのではなく、穏やかな気持ちで音楽が鳴るのを待っているような…
自分がPEDROのライブを最後に観たのは2021年。横浜アリーナで行われた無期限活動休止ライブだった。素晴らしいライブだったが、どことなく「BiSHのアユニ」が時折顔を出すようなパフォーマンスだった。あくまでもBiSHがある上でのプロジェクトに感じる部分は…
『トーキョーギタージャンボリー2024』の2日目のライブレポートとセットリストです。 Opening〜鏡割り 崎山蒼志 クジラ夜の街 Michael Kaneko 阿部真央 真心ブラザーズ 浜崎貴司(FLYING KIDS) 山斎 (山内総一郎 & 斎藤宏介) カネコアヤノ 辻仁成 森山直太…
ライブを不正に録音しているのではと疑われた。 「MCまでも詳細にライブレポを書けるのは録音しているとしか思えない」といった趣旨のメールが、ブログの問い合わせフォームを経由して送られて来たのだ。 自分は趣味で参加した音楽ライブのレポートを日記感…
2024年2月28日。フジファブリックが約3年ぶりに新作アルバムを発売した。 アルバムタイトルは『PORTRAIT』。“原点回帰”をテーマとした、バンドのメジャーデビュー20周年に相応しい内容の作品になっている。 そんな作品の発売を記念したライブが東京キネマ倶…
津野米咲は美しい人だ。 美しさには様々な種類があるし、様々な美しさを同時に持っている人もいる。津野も様々な美しさを持っているが、自分はその中でも彼女は特に“ソングライターとしての美しさ”が際立っている思う。 彼女の綴る歌詞は、表現が小粋なのだ…
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