武道館の正面に設置された看板が、とても粋だと思った。 通常、武道館ライブの看板には演者と公演タイトルが書かれるものである。だがこの日の看板には「↓LIFEから30年後の未来の武道館にいます!」と書かれている。 この日行われたのは、小沢健二の名盤『LIFE…
正源司陽子と藤嶌果歩が、開演前の注意事項アナウンスの影ナレをしていた。それを聞いた時点でライブ開演前なのに、日向坂46四期生の成長を感じた。 自分は1年半前に四期生がファンの前で初めて長時間ライブをやった『おもてなし会』という公演も観ている。…
久々に「なんなんだよ、これ......」と思ってしまうライブを観た。SWEET LOVE SHOWER2024に出演していたTeleのライブだ。 この日のラブシャは滝行かと思うほどに激しい雨が降る時間もあったが、Teleの時間には雨もやみ太陽と青空が顔を覗かせるほどには天候…
バンドのデビュー20周年を記念した特別な公演を観に来たのに、複雑な気持ちを抱えながら開演を待っていた。チケットを購入した時はハッピーな気持ちだけで満ち溢れていたし、ライブ当日もそんな気持ちでライブを観れると信じていたのに。 2024年7月3日。フジ…
この日の東京は猛暑日だった。日中に少し外へ出るだけで汗ばむし、少し歩くだけでクラクラする。夏は苦手だなと思う。 でも「夏は苦手だからこそ最高の思い出作りしよう」と思い、日比谷公園へ向かった。カネコアヤノが野音でライブをやるからだ。 少し気温…
開演時間を過ぎると『バズリズム』の放送開始がされた10年前から現在までの、番組の歴史をまとめた映像が流れた。今は解散してしまったバンドやアイドルもいて、10年は長い期間なのだと改めて思う。 そんな歴史のある音楽番組の節目となる10年目に、恒例とな…
絶対にグッドなナイトになるライブだと確信し、胸を昂らせながら東京ガーデンシアターに向かった。なんせあいみょんとスピッツのツーマンライブなのだから。心臓のBPMが190になるぐらいに興奮してしまうのは当然だ。 あいみょんはスピッツから多大な影響を受…
季節外れの雨が好きなあなたには悪いけど、GRAPEVINEのライブは晴れた日の空の下で観たかった。朝の天気予報は雨予報でなかったから雨具は用意していなかったし、雨の野外ライブは過酷で音楽に集中できない。 そんな文句を言いたくなるものの、余計な言葉よ…
SHISHAMOのライブハウスでのワンマンで、これほどまでにギュウギュウに観客が詰まっている状況は、かなり久々な気がする。2019年末からコロナ禍に入る直前の2020年1月までおこなれたライブハウスツアー以来だろうか。 自分はそのツアーの東京公演を、今は亡…
渋谷クラブクアトロは、多くの音楽ファンに嫌われている。フロアの前方に大きな柱が立っていて、それが邪魔でステージが見えない死角が生まれてしまうからだ。 でも自分はこの会場が嫌いでは無い。場所選びを間違えなければステージは観やすいからだ。最後列…
「これほどまで客が詰め込まれるのか?」と思うほどに、水戸ライトハウスのフロアには観客が詰め込まれていた。自分が今まで観たZAZEN BOYSのライブで、最もフロアの人口密度が高かった。チケットはソールドアウトしていたとしても、ここまでの密度になるこ…
この日のライブチケットはLINECUBESHIBUYAという二千人以上収容できる会場だったというのに、即完だったらしい。syrup16gと凛として時雨という組み合わせの対バンライブを、どうしても観たい人がそれほどたくさんいたようだ。 どちらもスリーピースロックバ…
GLAYと怒髪天は以前から交流がある。お互いにライブを観に行き合っていたし、出身は同じ北海道だし、メンバーの世代も近い。 だが直接の対バンライブは行ったことがなかった。それぞれの活動規模や活動スタイル的に難しかったのだと思う。観客動員数でギネス…
乃木坂46とサンボマスターが対バンをする。その知らせを聞いた時は驚いた。なんせ国民的王道アイドルグループと、ライブハウスを活動の軸とする熱いロックバンドの組み合わせなのだから。 『風とロック』を主催する箭内道彦が、自身の還暦を記念して開催した…
ピースしながらステージに登場したギターボーカルの田中和将。とてもご機嫌である。ドラムの亀井亨は登場するや否や、両手をグーにして万歳していた。とてもご機嫌である。ギターの西川弘剛やサポートメンバーは無表情で穏やかそうだが、たぶんご機嫌な気が…
東京キネマ倶楽部の2階席は眺めが良好だ。初めて2階席へ上がったが、視界を遮るものは何も無いし演者の足元までが見える。前日も同じ会場でライブを観たが、その時は1階のスタンディングエリアだった。それはそれで楽しい。フロアの熱気をダイレクトに感じら…
Cody・Lee(李)主催の『ようこそ!すももハイツへ』へ初めて参加した。過去に2回開催されていたが、その時は予定とチケットの都合がつかなかったのだ。だからようやく参加出来た3回目となる今回は、自分にとって待望の公演である。 対バン相手は単独公演が人…
「拍手が温かいですね。ありがとうございます」と、ステージに登場して真っ先に話す岸田繁。たしかに観客の反応からは「熱気」ではなく「温かさ」を感じる。ライブへの期待から感情が昂っているのではなく、穏やかな気持ちで音楽が鳴るのを待っているような…
自分がPEDROのライブを最後に観たのは2021年。横浜アリーナで行われた無期限活動休止ライブだった。素晴らしいライブだったが、どことなく「BiSHのアユニ」が時折顔を出すようなパフォーマンスだった。あくまでもBiSHがある上でのプロジェクトに感じる部分は…
『トーキョーギタージャンボリー2024』の2日目のライブレポートとセットリストです。 Opening〜鏡割り 崎山蒼志 クジラ夜の街 Michael Kaneko 阿部真央 真心ブラザーズ 浜崎貴司(FLYING KIDS) 山斎 (山内総一郎 & 斎藤宏介) カネコアヤノ 辻仁成 森山直太…
2024年2月28日。フジファブリックが約3年ぶりに新作アルバムを発売した。 アルバムタイトルは『PORTRAIT』。“原点回帰”をテーマとした、バンドのメジャーデビュー20周年に相応しい内容の作品になっている。 そんな作品の発売を記念したライブが東京キネマ倶…
以前別の記事にも書いたが、自分が人生で初めて観たライブは、親に連れられて行ったチューリップだった。 演奏も歌も素晴らしくて、約20年経った今でも当時の感動を鮮明に思い出せる。あの日チューリップを観てなければ、自分はこれほどまでに音楽を好きにな…
今回のthe pillowsのライブが行われる荻窪TOP BEAT CLUBは約300人ほどしか入らないらしい。Zeppクラスの会場でワンマンを行うバンドだ。都内でこれほど小さなキャパでワンマンを行うことは少ない。しかもチケット販売は1回限りの先着販売。当然ながら販売開…
中村一義のライブを久々に観に行った。ライブの開演前は、期待に満ちてワクワクしていることが多い。しかし久々に中村一義のワンマンを観に行った自分は、期待よりも不安の気持ちの方が勝っていた。 それは中村が出演していた2019年のロックインジャパンでの…
”ライブハウス特有の熱気”というものがある。オールスタンディングで密集していることや、ステージとの距離感が近いことによる高揚感からくるものだ。座席がある会場と比べると落ち着いて観ることが難しいが、それによって生まれる感動や興奮もある。 櫻坂46…
久々に名古屋までライブを観るために遠征した。どうしてもスピッツの関東公演のチケットが取れなかったからだ。 以前からそうだっだ、スピッツのライブは申し込んでもなかなか当選しない。超絶人気バンドかつ良いライブをやるバンドなので、それは仕方がない…
ステージに出てきた山中さわおは、開口一番に「会いに来たよ!」と叫んだ。 2023年の12月は、日本のロックシーンに悲しいニュースが流れたばかりだった。だなら今こんな言葉をバンドマンに叫ばれたら、それだけで心を掴まれてしまう。バンドマンの優しい言葉は…
組み合わせが発表された時点で、このライブは必ず行かなければと思った。奥田民生とフジファブリックの対バンなのだから。 この2組が同じステージに立って対バンすることには、特別な意味がある。 フジファブリック創始者の志村正彦がプロのミュージシャンを…
坂道グループが1ヶ月間同じ会場を貸し切って、各グループが順番に連日ライブを行う。しかも会場はキャパ900人のTHEATER MILANO-Za。ドームやスタジアムでライブを行ったり、全国ツアーでアリーナを埋められるグループとしては、かなり小さな規模の公演だ。 …
1曲目の『STAR』が始まった瞬間、今回のライブは凄まじい内容になると確信した。それほどに最初から「これがライブのピークでは?」と思うほどに素晴らしかったのだ。 スモークの中で真っ白な照明の逆光で、メンバーのシルエットだけが浮かび上がる。そんな情…
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