オトニッチ

ニッチな音楽情報と捻くれて共感されない音楽コラムと音楽エッセイ

レビュー

Saucy Dogは新曲『結』でスリーピースロックバンドとしてJ-POPに食い込もうとしている(歌詞・レビュー・感想)

勝負曲だと思った。 Saucy Dogの新曲『結』を聴いて、ファン以外の多くの人に響く勝負曲を完成させたと思った。大げさな話ではなく、あいみょんや髭男ぐらいのヒットを狙ってきているのではと感じた。 『いつか』というロックバラードがヒットしブレイクした…

『好きだよ、好き。』という曲をUNISON SQUARE GARDEN田淵智也が書いた件について

好きだよ、好き。 『好きだよ、好き。』というタイトルの曲。 タイトルを見た時、AKB48の新曲かと思った。超王道アイドルの甘酸っぱい恋の歌だと思った。秋元康の匂いがプンプンするタイトルに思った。「秋元さん、相変わらずこういうタイトル好きなのね」と思…

aikoの新曲『青空』に出てくる「ただの空」という歌詞が気になる(歌詞・レビュー・感想・評価)

主人公が見た空は、どのような空だったのか ボーッとした目の先に歪んで見えている 本当は涙で見えないただの空 aiko『青空』の歌詞。「ただの空」というフレーズで曲が終わっている。 「ただの空」とはどのような空なのだろうか。曲のタイトル通りの青い空…

chelmicoの新曲『Easy Breezy』は凄い曲(感想・レビュー・評価)

RIP SLYMEに憧れているchelmico 一度だけchelmico (チェルミコ)のライブを観たことがある。 良いライブだった。めちゃくちゃ楽しかった。他のヒップホップアーティストのライブでは感じることの少ない多幸感溢れたライブだった。 ライブ中に「私たちはRIP SL…

藤原さくらの新曲『Twilight』を聴いたら岸田繁が「くるりのボーカルをお願いしたい」と言った意味がわかった(感想・歌詞・レビュー・評価)

くるりのボーカルを誰かにお願いしなければいけないとしたら? くるりと藤原さくらは過去に接点はあった。 藤原さくらはくるりのライブへ行ったことをSNSでも投稿していたし、くるりの岸田繁が作詞作曲したラジオのキャンペーンソング『Hello Radio』にボー…

あいみょんが新曲『さよならの今日に』の歌詞で聴き手を共感させるために行った工夫について(感想・レビュー・評価)

不思議な歌詞 あいみょんの綴る言葉は耳に残る。 それが多くの人の心をつかんでヒットした理由の一つだとも思う。印象的な言葉を使いながら共感させる内容を書く。 でも聴いていて、不思議な気持ちにもなる。 誰かにメッセージを贈るような歌詞にも思えない…

マカロニえんぴつの新曲『恋人ごっこ』からOasisに似た雰囲気を感じる(歌詞・レビュー・感想・評価)

どこかで聴いたことある気がする マカロニえんぴつの新曲『恋人ごっこ』を聴いた。良い曲だと思った。 バンドの個性も感じる。聴けばマカロニえんぴつの曲だとわかる。実力も個性もある。若手バンドの中で最も注目されていることも納得だ。 『恋人ごっこ』の…

モンスターアイドル・豆柴の大群『ろけっとすたーと』が良いと思う理由(歌詞・感想・レビュー・評価)

クロちゃんは天才だと思った 白雪姫 あなたは 毒林檎と知ってても 食べたでしょ? 歌始まりの最初のフレーズ。素晴らしい歌詞に思った。作詞したクロちゃんは天才だと思った。このフレーズで曲に引き込まれてしまった。 豆柴の大群の新曲『ろけっとすたーと…

中村一義の最新作『十』をとりあえず聴いて欲しい(アルバムレビュー・感想・評価)

どう? 「どう?」 中村一義の『犬と猫』を初めて聴いた時、自分に対して尋ねているように感じた。 犬と猫 中村一義 J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes 何について「どう?」と尋ねているのはわからない。でも理由も意味もいらないのかもしれない。 た…

日向坂46の新曲『ソンナコトナイヨ 』は微妙な曲だと思う(感想・レビュー・評価・歌詞)

全然グッとこない 聴いていて、自分の感情が全く昂らなかった。 日向坂46の曲は好きな曲が多い。個人的には今の坂道グループでは、最も良い楽曲が揃っていると思っている。 しかし新曲の『ソンナコトナイヨ 』を聴いて、微妙だと思ってしまった。 悪い曲だと…

Sexy Zone『POP × STEP!?(ポップステップ)』が名盤(アルバムレビュー・感想・評価・おすすめポイント)

これがJ-POPだと思った これは簡単なようで難しいことをやってのけたアルバムに思った。 Sexy Zoneの7枚目のアルバム『POP × STEP!?』。 とことんポップでキャッチーなアルバムに感じる。J-POPド真ん中を攻めたような作品。 それゆえに一聴しただけでは「よ…

ネクライトーキーのメジャーデビューアルバム『ZOO !!』を聴いたら耳に音がこびりついた(アルバムレビュー・感想・評価)

聴いていて不思議な気持ちになる ネクライトーキーの『ZOO!!』を聴いてると不思議な気持ちになる。 キャッチーなポップスにも感じるけど、正統派ロックンロールにも感じる。実験的に思うけども、王道だとも思う。キャッチーで売れそうな予感もするけど、マニ…

『SHISHAMO6』は名作だけど“女性差別”をSHISHAMOが受けていたことに憤りはある(アルバムレビュー・感想・評価・おすすめポイント)

今までと違う SHISHAMOの6枚目のアルバムが、明らかに今までと音が違う。今までとは違う曲調が多い。 『SHISHAMO6』というタイトルの最新作。 過去作と違い演奏や音色が渋い。1音1音が落ち着いている。今までとは違うタイプのカッコよさが滲み出ている。 SHI…

斉藤和義『202020』は若手には作れないし作っちゃダメなタイプのアルバム(レビュー・感想・評価・おすすめポイント)

ここまできたらヒップホップ 「どんどんプリミティブになっているというか、ここまできたらヒップホップ。逆に新しいなと思う」 GRAPEVINEの田中和将が奥田民生の『サボテンミュージアム』というアルバムについて、このような評価をしていた。 「そうですね。あ…

SixTONES『Imitation Rain』は異質な曲だと思った(感想・レビュー・評価)

『Imitation Rain』に感じた色気 そもそも自分はジャニーズについて詳しいわけではない。知らない曲もたくさんあるし、メンバーの顔も名前も知らないグループがたくさんある。 それでもジャニーズグループのデビュー曲は印象に残っている曲が多い。デビュー…

映画ラストレターの主題化・森七菜『カエルノウタ』が素晴らしかったので不服ながら小林武史を好きになった(感想・レビュー・評価)

聴き惚れてしまった 彼女の歌声に聴き惚れてしまった。顔にも見惚れてしまうわけだが、それ以上に繊細で透き通った歌声に魅力を感じた。 カエルノウタ 森七菜 J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes 『カエルノウタ』という楽曲を歌う森七菜の歌声が素晴ら…

すとぷり『すとろべりーねくすとっ!』を聴いたら不覚にも泣いてしまった (感想・アルバムレビュー・評価・歌詞)

すとぷりのことはよく知らない すとぷりが何なのかを、自分はよく理解していない。 アニメでもないらしいし、ゲームキャラでもないらしい。Wikipediaで調べたら動画投稿者と書かれていたが、YouTuberでもなさそうだ。 何者かは調べてもわからなかったが、ど…

King Gnu は『CEREMONY』で新しいJ-POPシーンを作ろうとしている(感想・アルバムレビュー・評価)

今が旬のバンドの話題作 2019年のKing Gnuの勢いは凄かった。たった1年で日本の音楽シーンの中心に喰い込んできた。Mステや紅白白歌合戦に出演し誰もが知る存在になった。 今最も注目されているバンドの1つになったKing Gnu。このタイミングで最新アルバム…

木村拓哉『Go with the Flow』はリスペクトに溢れたアルバムだった(アルバムレビュー・感想・評価)

歌のない『Flow』を1曲目にする必要性 木村拓哉のソロアルバム『Go with the Flow』の1曲目を聴いて驚いた。 この曲は小山田圭吾が提供した楽曲。日本だけでなく世界中でリリースやライブをして評価されているアーティスト。 『Flow』というタイトルの曲。…

眉村ちあきの『劇団オギャリズム』は心の底から売れて欲しいと思う(アルバムレビュー・感想・評価)

眉村ちあきはイロモノではない 「眉村ちあきの音楽は良いぞ」と自分は言い続けてきた。でも知名度は上がっているはずなのに、音楽の魅力をなかなか伝えきれなかった。身近な人に言っても。Twitterでツイートしても。 それも当然かもしれない。眉村ちあきの音…

香取慎吾の『20200101』が名盤だと思う理由について(感想・アルバムレビュー・評価)

2020年に相応しい最先端のポップス 香取慎吾の『20200101』という初のソロアルバム。タイトルは『ニワニワワイワイ』と読む。 この作品を聴いて、香取慎吾は最先端のポップス作品を完成させたと思った。これは大袈裟な表現をしているわけではない。過大評価…

東京事変の新曲『選ばれざる国民』の感想を語ろうと思ったら最終的に東京事変への苦情になってしまった...(楽曲レビュー・評価)

これが東京事変だと思った 2020年1月1日。東京事変の「再生」が発表された。2012年に解散した東京事変の8年ぶりの再始動。東京事変のファンだけでなく、多くの音楽ファンが話題にして喜んでいた。 活動再開と同時に新曲が配信リリースされた。『選ばれざる国民…

私立恵比寿中学の『playlist』は「アイドルのアルバム」として名盤(感想・レビュー)

楽曲提供者を売りにする理由 このアルバムで新しいファン層を獲得しようとしている。「アイドルの音楽に興味がない層」に今作でエビ中の魅力を伝えようとしている。 私立恵比寿中学の『plyaylist』というアルバムを聴いて、Spotifyで収録曲のタイトルを見て…

クリープハイプの新曲『愛す』を聴いて感じたこと 〜レビュー・感想 〜

こんな曲はいままでなかった ギターのアルペジオから始まる曲。その音が今までのクリープハイプにはない始まり方に思えた。 それはアルペジオで始まることについてではない。 最初のギターは左側の音が大きめになるようにミックスされている。このような音の…

第8回アイドル楽曲大賞2019に自分が投票した楽曲を理由と共に晒してみる

2019年度(2018年12月1日~2019年11月30日)に発表されたアイドル楽曲の内、良かったと思う楽曲を一般投票で集め、ランキングを作るという『アイドル楽曲大賞』というイベント。 メジャーアイドル楽曲部門、インディーズ/楽曲部門のそれぞれ5曲ずつと、アル…

TWICEに全然興味がなかったけど『Fake&True』で好きになった理由 〜 感想・レビュー 〜

Fake & True 曲が始まって1秒で心が持っていかれた。 印象的なイントロのメロディ。それの主張が強くて耳から離れない。最初は音数が少ない。ドラムの音もない。そのメロディに自然と集中して聴いてしまう。 このイントロが楽曲を構成する上での要になってい…

【感想・レビュー】椎名林檎のベスト盤「ニュートンの林檎」の選曲に不満しかないので語ってみた

ニュートンの林檎への不満 椎名林檎のオールタイムベストという名目の『ニュートンの林檎』という二枚組のアルバム。この内容に不満がある。 曲が悪いわけではない。むしろ最高だ。演奏や歌も素晴らしい。問題は選曲だ。この内容でオールタイムベストだとは…

赤い公園は出来損ないのカメレオン ~『消えない-EP』レビュー・感想 ~

消えないというよりも消さない 『消えない-EP』を聴いて赤い公園は生まれ変わったのだと思った。 佐藤千明の脱退後に元アイドルネッサンスの石野理子を新ボーカリストとして迎え入れた赤い公園。そのバンドの新体制初のリリース作品を聴いて最初に思った感想…

スピッツの『見っけ』で気になってしまって仕方がない部分について ~アルバムレビュー・感想 ~

なんか違う いつものスピッツと少し違うと思った。 バンドにとって16枚目のアルバム『見っけ』を最初に聴いた時に思ったこと。 再生ボタンを押して音が流れた瞬間に「スピッツの音楽だ」と思うぐらいに個性だらけ。唯一無二のスピッツの歌と演奏。それは過…

日向坂46の『ドレミソラシド』の歌詞のせいで頭がおかしくなりそう 〜感想・レビュー 〜

頭がおかしくなる ドレミドレミドレミレミドレミドレミドレミドレミドレミソラシドドレミドレミドレミソラドレミドレミドレミドレミドレミソラシド 再生ボタンを押して26秒後に流れてきた歌。そこから流れてくる呪文のような歌詞。 ドレミがひたすら繰り返さ…