2025-08-27 【ライブレポ・セットリスト】indigo la End 15th Anniversary Special Series 2 ONEMAN TOUR 2025「藍のすべて」at ザ・ヒロサワ・シティ会館 2025年6月8日(日) indigo la End ライブのレポート 今のindigo la Endは生で観ておきたいと強く思う。元々カッコいいバンドではあったが、ここ最近は覚醒したかのように凄まじいライブをやっている。だからツアーや特別なライブがあるなりば、見逃したくないのだ。 15th Anniversary Special Series #2 ONEMAN TOUR 2025「藍のすべて」も、発表された時点で行くと決めていた。しかし自宅から最も行きやすい東京公演は、どうしても予定の都合が付かない。そこで関東圏で予定が付く中で茨城県のザ•ヒロサワシティ会館に参加を決めた。 オープニングムービーがスクリーンに映し出されると、観客の期待感が一気に高まる。登場するメンバーをスポットライトがひとりずつ照らし、その名前が映像と共に紹介される演出に、会場は静かに見入る。 そしてライブタイトル「藍のすべて」という文字が浮かび上がると大歓声へと変わる。地方公演だからなのか、茨城県に熱いファンが多いからなのか、東京近郊で観る時よりも拍手や歓声が大きく会場は熱気に溢れている。 ライブは「ナハト」からスタート。都会の夜景が映像に重なり、疾走感あふれる演奏が一気に空気を引き締めた。青い照明に包まれた『夜汽車が走る」では幻想的なムードが漂う。 続く『花をひとつかみ』ではドラムのビートに合わせてベースが炸裂。赤い照明が激しく脈打ち、映像には印象的な歌詞が投影される。怪しげなイントロで幕を開けた『ハートの大きさ』では絵音が轟音オルタナティブなギターを掻き鳴らし〈やんなったあれも全部〉と叫ぶように歌う。点滅する丸い照明がテンポに合わせてスピードを変える演出にグッとくる。 ベースとキーボードの掛け合いからジャムセッションが始まり、ステージには細長い糸のような幕が降りた演出が印象的な『アーモンド』では心地よいグルーヴが広がった。 ドラムの音に合わせて観客が手拍子を響かせると、ピアノのイントロから『名前は片想い』が始まると、歓声が湧き上が上がる。代表曲だからこその盛り上がりだ。ベースの後鳥亮介が煽りながら前に出たりと、パフォーマンスでも魅せていた。 『楽園』重厚な演奏と後半の語り、絞り出すような叫びでは、また違ったバンドの濃い部分を見せつける。ゆったりとしたリズムに乗せて始まった『邦画』での美しいコーラスや楽器の旋律も印象的だ。『ボーイフレンド』では川谷が美しい裏声でサビを歌ったりと、聴き惚れてしまう演奏や歌が続く。 MCでは茨城県でのライブが久々であることを語っていた。ロックインジャパンフェスティバルがひたちなかで行われていた時は毎年呼ばれていたものの、開催地が変更になったことで茨城県にくる機会が減ってしまったという。 曲はリリースされたらみんなのもの。勝手に一人歩きしてひろがってくれるのが面白い。 今年で15周年だけど、この15年間は色々とありました。諦めたらそこで…ってスラムダンクみたいなこと言いそうになった(笑) 川谷絵音が安西先生になりかけた後に披露された『夜の恋』は、ゆるいMCとは対象的な名演だった。落ち着いた演奏と美しい歌声、そしてコーラスで静かに締めくくられる。 『チューリップ』では〈色を変えたあなた〉というフレーズをコーラスの2人が優しく歌ってから曲が始まり、幻想的な映像と共に心に染み渡る時間が流れた。『通り恋』では川谷の感情を込めて噛み締めるような歌で聴かせてくれた。このブロックはこのように丁寧に音を聴かせてくれる曲が続く。 会場の雰囲気が一変したのは『幸せが溢れたら』だ。星空のような豆電球が幻想的に灯り、柔らかい光に包まれる。その景色も、聴こえてくる音も、どれもが美しかった。 「次の曲は真面目に聴かなくていい」と言い放ち「音漏れで聴くくらいがちょうどいい」とユーモア全開のMCをして観客の力が抜けたところで『FEVER』が始まる。ドラムの紹介と共にドラムソロが始まり、次々とメンバーの名前とふざけたメンバーの写真がスクリーンに映し出される。このようなユーモアたっぷりな演奏もできることには驚きだ。 『実験前』では轟音の中、ギターとベースが前へ出て煽りまくる。オルタナと言えるサウンドと激しい演奏とパフォーマンスも、世間のインディゴのイメージとはギャップがあるはずだ。 さらに曲名がスクリーンいっぱいに映し出される演出のクリープハイプのカバー『ABCDC』も披露され、ライブ後半に向けてバンドの勢いが増していく。 川谷の「まだいける?」という煽りからの『夜明けの街でサヨナラを』では、疾走感ある演奏によって観客のボルテージは一気に最高潮に。観客の手拍子が鳴り止まないほど盛り上がっていた『さよならベル』は演奏も客席の雰囲気も熱くて最高だ。 indigo la Endのワンマンは落ち着いて音楽を楽しむ観客が多いイメージだった。しかし今回はみんな興奮し盛り上がってる熱い空気になっている。これは地方公演だからなのか、今のバンドが生み出した空気なのかはわからないが、新しいインディゴの魅力を感じることができた。 とはいえ落ち着いた雰囲気でしっかりと音楽を受け取るように聴く場面もある。代表曲『夏夜のマジック』がまさにそれだ。 曲名を告げただけで大歓声が巻き起こったのは東京ではなく地方ならではに感じたし、ギターソロでも歓声があがっていたが、基本的には観客は演奏をしっかりと聴きいっている。川谷はハンドマイクでゆっくりとステージを歩き歌う。その様子は水戸の客席全体を目に焼き付けようとしているようにも見えた。 「次が最後の曲です。ありがとう」と言葉を添えてから演奏されたラストナンバーは『インディゴラブストーリー』。壮大な演奏は圧巻だ。アウトロはジャムセッションのように自由な演奏で締めくくられた。〈愛されたってまだ〉というフレーズを川谷がシャウトする姿も印象的だ。そらは会場全体が震えたと感じるような迫力があった。 圧巻の演奏で感動させ本編を締めくくったが、アンコールのMCはゆるい。シュールな映像を使ったグッズ紹介では、客席から動揺に近いざわめきと小さな笑い声が盛漏れる。 長田「キーホルダーが余ってるようです」 女性客「もうないって言われた!」 長田「本当に?後で確認してみて」 川谷「声でかいね。ボーカルやったら?」 観客とのシュールな掛け合いもあったりと、先程までキレッキレな演奏をしていたロックバンドとは思えない。 MCでは10年以上前に行われた『列伝ツアー』のエピソードが語られた グッドモーニングアメリカとWHITE ASHとtricotの4組で列伝ツアーというイベントを回っていたとき、茨城からフェリーで19時間かけて北海道へ向かいました。 グドモとWHITE ASHは売れてたから飛行機だったけど、売れてない俺たちとtricotはフェリーだった。列伝ツアーはトリが公演ごとに入れ替わって北海道はインディゴがトリだったけど、お客さんが3人しかいなかった。 それを思うと今はたくさんの人に来て貰えるようになって嬉しいです。列伝ツアーのバンドで今ホールツアーできるのはインディゴだけだし。 感慨深そうに過去の思い出を語る川谷。だが失言に気づいたらしく「みんな大好きな先輩だからね!変な風にXに書かないで!俺たちが凄いんじゃなくて、続けてきたら色々と縁に恵まれて今日みたいな良い日があったって話だから!」と慌てて訂正していた。 アンコール1曲目は『雨が踊るから』。再び観客を引き込み、手拍子とダンサンブルな演奏に乗せて絵音がハンドマイクで歌う。 そして疾走感ある演奏で『白いマフラー』を続けた。インディーズ時代の楽曲で、彼らが列伝ツアーを回っていた頃によく演奏されていたであろう懐かしのナンバーだ。安定と貫禄を感じる演奏ができるようになった今のインディゴが演奏することで、音源以上に高いクオリティに感じる。 長く続けると音楽を考える方が苦しくなる時もありました。でも音楽しかできないし、これからも続けていくと思います。自分の人生と音楽が繋がったり乖離したりを繰り返していて、ギャップを感じることもあります。 でもライブをやっている瞬間は音楽をやっていて良かったと思う。僕はライブをたくさんやっている方だと思うから、また皆さんに会えたら嬉しいです。 indigo la Endでした。 丁寧に想いを語るような最後の挨拶をしてから最後に演奏されたのは『Play Back End Roll』。ゆったりとしたリズムの演奏と、かみしめるように感情が込められた歌声。その温かさと演奏の壮大さに鳥肌が立ってしまう。感動的。アウトロのジャムセッションは今のバンドの凄みを音によって伝えているようだった。 全ての演奏を終えて、観客と写真撮影をするメンバー。撮影する時の声掛けは「紅わっぱ」だった。水戸の納豆メーカーの名前だという。演奏中は隙がないほどに完璧なのに、喋ると隙だらけでゆるい。それもバンドの空気感を作っているという意味では、彼らの魅力のひとつだ。 メンバーが去りエンディングムービーが流れる。映画のエンドロールを観ている時のような、余韻を自席で感じることができる大切な時間だ。 個人的には、というかファンの多くが思っていることかもしれないが、今のindigo la Endはめちゃくちゃ良い。以前から素晴らしいバンドだったことは間違いないのだが、観る都度に最高を更新している。 演奏に貫禄が加わり技術や迫力が増したことや、以前と比べると良い意味で外へ開けたパフォーマンスをするようになって、観客を高い熱量で巻き込むようなライブもできるようになった。それでいて人気が上がっていることに比例して、まるで若手かのような勢いをライブから感じる。 つまり今のindigo la Endはロックバンドとして覚醒した最強の状態なのだ。だから是非とも今のインディゴのライブを見て確かめて。確かめて。 ■ indigo la End 15th Anniversary Special Series #2 ONEMAN TOUR 2025「藍のすべて」at ザ・ヒロサワ・シティ会館 2025年6月8日(日) セットリスト 1.ナハト 2.夜汽車は走る 3.花をひとつかみ 4.ハートの大きさ 5.アーモンド 6.名前は片想い 7.楽園 8.邦画 9.BOYFRIEND 10.夜の恋は 11.チューリップ 12.通り恋 13.幸せが溢れたら 14.FEVER 15.実験前 16.ABCDC 17.夜明けの街でサヨナラを 18.さよならベル 19.夏夜のマジック 20.インディゴラブストーリー アンコール21.雨が踊るから 22.白いマフラー 23.Play Back End Roll