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【レビュー】無線ピヤホン3(AVIOT TE-BD21j- pn)は全ての音を主役にするワイヤレスイヤホン

無線ピヤホン3

 

イヤホンなのに耳で音楽を聴く感覚にならない。音楽を身体で浴びた気分になる。そんな錯覚を持ってしまう不思議さがある。

 

だからか「ライブ会場にいる気分になる」「今まで聴こえなかった音が聴こえてくる」と評価するユーザーが多い。自分も同感だし共感だ。たしかにそんな気持ちになる。

 

無線ピヤホン3ことAVIOT TE-BD21j- pnkは、そんな不思議な体験ができるワイヤレスイヤホンだ。

 

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SONYのWF-1000XM3など他のワイヤレスイヤホンも平行して使っているが、今ではピヤホン3をメインで使っている。

 

決してWF-1000XM3が粗悪品なわけではない。むしろ良いイヤホンだ。特に歌が好きな人には勧めたい。ボーカルがハッキリ綺麗に聴こえる音質だからだ。音の解像度は高く全ての音が綺麗に聴こえる。低音もガツンと響く。ノイズキャンセリング機能は優れている。外音取り込み機能も便利。なにもかもが最高だ。

 

 

しかし今のメインはピヤホン3である。外出時はほとんどの音楽をピヤホンで聴いている。

 

人によって「音楽」の好みが違うように「音」の好みも違う。同じ曲でもイヤホンによって聴こえ方も変わる。目指す音響も音質もイヤホンごとに違う。WF-1000XM3もピヤホン3も違う個性と魅力を持っている。

 

優劣ではなく個人の嗜好で比較した結果、自分の好みとピヤホン3の音がが合致したのだ。機能性よりも音質を求めるならば、2万円台のワイヤレスイヤホンでは最高品質に思ったのだ。

 

製作者の意図を伝える音質

 

音楽制作者は「音の配置」にこだわっている。

 

左右の音だけでなくだけでなく上下の音、前後の音。などなど。さらには音の距離感まで工夫している。楽曲の魅力を最大限伝える音響を、最高の仕事で創っている。

 

しかし音楽製作者の意図した通りに音が伝わるとは限らない。イヤホン製作者にもこだわりがある。彼らにはイヤホンで聴かせたい音質がある。それによって本来とは違う音になることもある。

 

それがマイナスになるとは限らない。化学反応が起こり新しい魅力が生まれることもある。それが音楽制作の面白い部分であり、イヤホンの面白い部分でもあり、音楽鑑賞の面白い部分だ

 

とはいえ音楽製作者の意図する通りの音も聴いてみたい。そんな希望を2万円台のワイヤレスイヤホンでは、最も叶えてくれるのがピヤホン3に思う。

 

なぜなら音の分離がハッキリしていることが特徴のイヤホンだからだ。使われている楽器の音一つひとつがハッキリと聴き分けられる。さらに言うと「どこから音が鳴っているのか」もハッキリわかる。おそらく原音に近い響きを目指しているのだろう。

 

できる限り製作者の意図する本来の音を鳴らそうとしている。凝った味付けをしたり濃い調味料を使うのでなく、素材の味を生かして薄味で調理している感じ。それがピヤホン3の個性だ。

 

だから多くのピヤホンユーザーが「ライブ会場にいる気分になる」と語るのだろう。

 

ライブならばどこから音が鳴っているのかダイレクトにわかる。ピヤホンでもどこから音が鳴っているのかがわかる。音が立体的に聴こえる。それによってライブを擬似体験している気分になれる。配信ライブとも相性抜群だ。

 

 

全ての楽器を主役にするイヤホン

 

「今まで聴こえなかった音が聴こえてくる」と語るピヤホンユーザーも多い。

 

しかしピヤホンだから聴こえたわけではない。他のイヤホンでも集中して聴いて欲しい。きっと聴こえるはずだ。音響や音質が違っても全てのイヤホンで全ての音は鳴っているのだ。

 

つまり「気づかれにくい音」があると言うことだ。その音にピヤホンが気づかせてくれたのだ。

 

ボーカルやエレキギターやピアノの音など、楽曲ないで特に目立つ音は存在する。それらは重要で重大な役割を持っている、楽曲において「主役の音」だ。

 

「主役の音」があると同時に「脇役の音」もある。

 

目立たなくとも脇役も必要だ。映画やドラマは脇役によって主役が引き立つ。彼らがいなければ名作は生まれない。

 

音楽も同様で脇役の音があるから、主役は引き立つし楽曲も演奏も成立する。脇役の仕事ぶりに注目すると、楽曲のより深い魅力を知ることもできる。

 

ピヤホン3は鳴っている全ての音が聴き取りやすい。他のイヤホンでは目立たない音も、しっかりはっきり聴こえる。まるで脇役に光を当てているようだ。脇役の大切さを伝えていると感じる。むしろ脇役など存在せず、全ての音が主役だと表明しているようだ。

 

それによって楽曲の隠れた魅力や工夫やこだわりを引き出しリスナーへ伝えている。それによって新しい音楽の楽しみ方を提供している。

 

このイヤホンは音を聴かせることではなく、音楽の楽しさを感じさせることを目的として作られているのだ。

 

 

凛として時雨

 

ピヤホンことAVIOT TE-BD21j- pnkは、凛として時雨のドラマーであるピエール中野が、音質からデザインまでをプロデュースしている。彼のミュージシャンとしての、嗜好と思考と思想が反映された音になっている。

 

そういえば凛として時雨にも脇役の音がいない。全てが主役の音だ。

 

TKと345のツインボーカルが印象的なスリーピースロックバンドではあるが、歌だけが目立つわけではない。TKの歪んだギターは楽曲において重要だし、345のゴリゴリなベースもキュートな物販紹介も必要である。

 

もちろんピエール中野のバイブスを感じる手数が多いドラムも最高だ。しかしごく稀に、彼のMCはお口をミッフィーにして欲しくなる。そこだけはたまに脇役になる。

 

全ての音が主役であり、全ての音がトキニは脇役になる。バンドは鳴らされている全ての音が必要で重要であることを、凛として時雨は自らの音楽と演奏で証明し伝えた。

 

今度はイヤホンでそれを証明するつもりなのだろう。

 

だから全ての音が主役に感じるイヤホンを創ったのだろう。凛として時雨で「ボーカルやギターだけでなく、他の楽器もカッコいい!」とロックキッズに気づかせたように、ピヤホンでもそれを気づかせようとしているのだろう。

 

ピエール中野は突然イヤホンのプロデュースを始めたのではない。これは今までの活動が全て繋がった結果なのだ。

 

ちなみにピヤホンで凛として時雨を聴くと最高だ。ぜひピヤホンでnakano聴くyouしてほしい。

 

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