2018-05-03 <ライブレポ>7人のでんぱ組.incワンマンツアー「コスモツアー」を観た率直な感想 ライブのレポート でんぱ組.inc 7人になったでんぱ組.imc 2017年、でんぱ組.incはライブ活動を殆ど行わず、実質「活動休止」状態だった。 そして、メンバーの最上もがの脱退と新メンバーの鹿目凛と根本凪の加入という出来事もり、グループにとって大きな変化があった年でもあった。 新メンバー加入に好意的なファンもたくさんいる。しかし、逆に離れていったファンもいると思う。新メンバー加入時はSNSでは否定的な意見も多かった。 でんぱ組.incは「ライブが良い」と言われていた。テレビのバラエティに出たりメディアに沢山出演して人気を獲得したというより、ライブのパフォーマンスで着実にファンを増やした「ライブアイドル」だと思う。 2018年になり、新メンバーに対して否定的な意見は少なくなってはきている。きっとライブを観たファンは今のでんぱ組も良いパフォーマンスをしていることを実感できたのだと思う。 自分は新メンバー加入後、ライブを2回観ることができた。カウントダウンジャパンとKEYTALKとの対バンライブだ。どちらのライブも良いパフォーマンスだった。新メンバーも加入したばかりと思えないほど堂々としていたし、既存メンバーは流石のパフォーマンス。ライブのクオリティは全く下がっていない。 でも、ほんの少しの違和感は感じた。でんぱ組の既存メンバー5人が後輩のアイドルとコラボレーションをしているような感じ。楽しいライブなんだけど、でんぱ組のライブではないライブを観ているような不思議な感覚。 ワンマンライブツアー でんぱ組は「ライブアイドル」だ。対バンや音楽フェスでのライブも良いけれども、ワンマンライブが特に良いんだ。7人体制になって初めての全国ワンマンライブツアーが行われている。ツアー名は「でんぱ組.inc コスモツアー 2018」。新メンバー加入後、わずか4か月後から始まったツアーだ。 自分はツアー2日目の茨城県立県民文化センターで行われた公演に参加した。 このワンマンライブ、今までのでんぱ組とは違うライブに感じた。違うといってもマイナスな意味ではない。プラスの意味。新メンバーの影響で既存メンバーは良くなり、新メンバーは今のでんぱ組に必要不可欠な存在にもなっているように感じたのだ。 6人時代のでんぱ組が好きで今のでんぱ組から離れてしまった人にこそ、今のでんぱ組のライブを観てほしいと思えるようなライブだった。 新メンバーの成長 新メンバーすごい。まじですごい。語彙力なくなっちゃってるけど、すごいとしか言えないぐらい成長してる。 鹿目凛は以前に増して堂々とパフォーマンスしている。ダンスも存在感がありステージを観ていて自然と目がいく。 そして、根本凪。この子、とても感情的に歌うんだ。メンバーの中で最も歌に感情を載せれているのではと思う。 そして、新メンバーの2人に共通する部分がある。それは、他のメンバーへの遠慮がなくなったように思うこと。加入当初はそこまで目立ってはいなかった2人。しかし、今回のワンマンライブでは既存メンバーに負けないぐらい目立っていた。 パフォーマンスが良くなったことはもちろん、それぞれの個性もより感じるようなパフォーマンスだった。短期間の間に急成長している。新メンバーに否定的だった人も、今の2人を見たらきっと「でんぱ組の新メンバー」として受け入れることができると思う。 さらにエモくなったでんぱ組.inc 成長したのは新メンバーだけではない。メキメキと成長していく新メンバーに負けじと既存メンバーのパフォーマンスも進化している。 今までのライブ以上に気迫を感じたのだ。今まで以上に全力でパフォーマンスしているようには見えた。アイドルとして笑顔でパフォーマンスするだけでなく、歌を届けようと必死にパフォーマンスしていた。 かつて「マイナスからのスタート、舐めんな」と歌っていたでんぱ組。小さな事務所の、キラキラした生活をすごしていたわけでもない地下アイドルがトップアイドルまで上り詰めた姿は、まさにマイナスからスタートしての成り上がりだったと思う。 今のでんぱ組も、ある意味では「マイナスからのスタート」だと思う。メンバーの脱退もあり、新メンバー加入もあったが賛否両論。全国ツアーはかつての規模よりも小さくなっている。全てが明るい状況ではないと思う。 その状況をメンバーも理解していると思う。その上で、「舐めんな!」という気持ちで、でんぱ組の最強のライブを見せつけようとしているようにも感じた。 エモいんだよ。そのエモさはかつて「武道館でライブをやりたい」と語ってから実際に実現するまでのでんぱ組のエモさに負けないほど。今のでんぱ組は観ておかないと損じゃないかな? 新メンバーのでんぱ組加入後の物語 茨城県は新メンバーの根本凪の出身地だ。茨城県立県民文化センターでのライブは根本凪にとってでんぱ組としては初の凱旋公演でもあった。そのライブのMCでこのようなことを感慨深く話していた。 「わたしは実家がここの近くなんですけど、学生時代引きこもっていて、その時にでんぱ組を聴いて救われてきました。そして今はでんぱ組として茨城に来てライブをやっているなんて人生何があるかわからないですね」 でんぱ組に憧れていた引きこもりだった少女が、憧れのグループに加入して地元で満員の会場でライブを行っている。シンデレラストーリーをリアルタイムのドキュメンタリーで見ているような感覚。 最上もがが居た頃の6人のでんぱ組はグループの物語性が他のアイドル以上に強く、それが魅力的だった。「マイナスからのスタート」というマイナスから成り上がるストーリーであったり、「武道館でライブをやりたい」とライブのMCで話してからの活動の注目のされ方や急激な人気の拡大だったりと。 でんぱ組の物語性は新メンバーが前触れもなく突然の加入したことによってなくなったというファンも少なくなかった。それによって面白さを感じなくなった人もいるのかもしれない。 しかし、今のでんぱ組にも物語はあるのだ。 新メンバーの成長もそうだし「憧れていたでんぱ組に加入して高みを目指す」という物語がある。茨城公演での根本凪のMCからもそのような新メンバーの物語を実感できる。 その物語も今までのでんぱ組と同じぐらいエモくておもしろい物語になるんじゃないかな? でんぱ組.incを諦めません 「私はまだまだやりたいことがたくさんあります。もっと大きなところでライブもしたいし、もっといろんなところに行きたいし、もっとテレビとかに出て有名になりたいし。だから私思ったんです。私は何があってもでんぱ組.incを諦めません」 上記は2017年の日本武道館公演での古川未鈴のMCだ。この中で印象的な言葉は「でんぱ組.incを諦めません」という言葉だ。 当時はまだ6人だったでんぱ組。アリーナツアーも成功させてトップクラスの人気があった。しかし、ファンには見せないところでは色々とあったのかもしれない。 そして同年8月に世間の認知度が最も高かった最上もがが脱退した。ファンも「でんぱ組、大丈夫?」と心配した人も多いと思う。ファン以外からは「でんぱ組はもう駄目なのかな?」と思われても仕方がない状況だったかもしれない。 しかし、メンバーも関係者もでんぱ組.incを諦めなかったのだと思う。もっと飛躍するためにどうすれば良いのか真剣に考えたのだと思う。 そして、賛否両論になることを覚悟で新メンバーを加入させたのだろう。新メンバー自身も覚悟を持って加入したのだと思う。 少しづつ新メンバーも受け入れられ、ライブを観た人は「今のでんぱ組」を評価する人も多かった。 「でんぱ組.incを諦めない」という物語は始まっているのだ。そして、少しづつ物語も進んでいるのだ。その物語もワクワクする物語になりそうだ。きっとライブを観た人はきっと感じるだろう。 今回の7人体制初の全国ワンマンライブツアーの「コスモツアー」。これが「でんぱ組.incを諦めない」とはどういうことなのかの1つの答えと言えるパフォーマンスだった。必死でパフォーマンスを届けようとしている姿は「でんぱ組.incを諦めない」を体現しようとしている。 このメンバーならもっと凄い景色を見せてくれるんじゃないかと期待してしまうようなエモーショナルなライブだった。 でんぱ組.incの新しい物語は始まったばかりだ。今から追いかけても絶対に楽しめるし応援したくなると思う。 6人時代のでんぱ組が好きで今のでんぱ組から離れてしまった人も、今からでも遅くないから7人のでんぱ組の物語を追いかけてみても楽しいかもよ。 「でんぱ組.incを諦めません」とはどういうこのとなのか追いかけてみるのも、きっとワクワクするよ。 でんぱ組.incの「コスモツアー」の率直な感想を言うと、ワクワクするし素晴らしいし今後がさらに楽しみになったということです。 他のでんぱ組.incの記事 ●でんぱ組.incの新曲『おやすみポラリスさよならパラレルワールド』が凄い曲だから聴いてくれ【感想・レビュー】 - オトニッチ-音楽の情報.com- ●でんぱ組.incの新メンバーがファンに拒否されグループ自体も失望されるのは当然だけれど - オトニッチ-音楽の情報.com- ●でんぱ組.incの歌詞が最上もが脱退で嘘に聞こえるようになった - オトニッチ-音楽の情報.com- ねぇもう一回きいて?宇宙を救うのはやっぱり、でんぱ組.inc! (初回限定盤)[Blu-ray] でんぱ組.inc トイズファクトリー 2018-04-04 Amazonで購入 楽天市場で購入