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第10回アイドル楽曲大賞2021に自分が投票した楽曲を理由と共に晒してみる

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第10回アイドル楽曲大賞2021に、自分が投票した楽曲とその理由を晒してみます。

 

ここ最近の自分は音楽に順位をつけたくない気分なので、順位はつけていません。紹介順はランキングではなくアイドル名の50音順です。

 

メジャーアイドル楽曲部門

Freaks / ATARASHII GAKKO! & Warren Hue

 

「アイドルの枠を超えた」という言葉は、個人的にあまり好きではない。

 

しかし新しい学校のリーダーズの『Freaks』は、アイドルの枠どころか、様々な枠を超えた結果、ぶっ飛んだ名曲になっていると感じる。

 

そもそも枠がないというか、枠など最初から意識していない。そう聴こえるような凄みがある。

 

ロサンゼルスのハウスミュージックのプロデューサー、Claude VonStrokeが楽曲制作しているだけあって、サウンドはJPOPとは違う印象を受ける。

 

そこに新しい学校のリーダーズの個性を感じる歌詞や、JPOPと親和性があるメロディが乗ることで、他にはない唯一無二の音楽になっている。

 

Warren Hueともコラボしラップを取り入れたりと、やりたい放題なのにまとまりがあるのも最高。

 

独り言で語るくらいなら / STU48

 

70年代フォークソングを彷彿させるメロディに、トレンドのJPOP的なサウンドを組み合わせているのが面白い。

 

この曲の1番の魅力は、リズムが突然三拍子に変わるサビにある。

 

この編曲は飛び道具的なインパクトを与えるためではなく、必然的にこのリズムになったのだと感じる。そのような自然な流れがある。

 

三拍子は童謡に使われることも多い。そのイメージもあるため、一歩間違えたら子供っぽくなったり、チープな印象を与えてしまうこともある。

 

しかしこの曲は上品で編曲に隙がない。壮大なストリングスの音によって、上品で上質な三拍子になっている。

 

もっと注目されるべき名曲なはずだし、STU48もグループとして脚光を浴びるべきに思う。

 

流れ弾 / 櫻坂46

 

この曲を初めて聴いた時、凄まじい演奏にぶったまげた。

 

特にベースとギター。

 

ベースは飛んでもなくメロディが動き回るラインを弾きつつも、リズム楽器として楽曲を支えている。そのバランスが凄い。ギターは「どうすれば思いつくんだ?」というカッティングを、ひたすらに弾いている。

 

他の楽器のフレーズも凝っていて、聴けば聴くほどに新しい発見がある。もしかしたら楽器経験者が聴くと、より衝撃を受ける楽曲かもしれない。

 

櫻坂46の楽曲は歌のメロディが印象的だったり、個性的でキレッキレなダンスパフォーマンスが魅力的であるが、それを支えているのはハイレベルで作り込まれたトラックも素晴らしいのだ。

 

おもいでしりとり / DIALOGUE+

 

作詞作曲を行ったユニゾンスクエアガーデン田淵智也の匂いが、終始する。プンプンする。

 

田淵智也にキラキラとワクワクを組み合わせている感じ。だから田淵智也の匂いが、終始する。プンプンする。

 

歌詞はユニゾンとは違う可愛らしさがある。歌唱メンバーが複数いることで、歌割りの工夫でユニゾンでは不可能であろうメロディも使われている。しかし使われる個性的なワードからは、やはり田淵智也の匂いが、終始する。プンプンする。

 

田淵智也の可愛さが滲み出た名曲。

 

千秋万歳!電波一座! / でんぱ組.inc

 

みりん、りさ、ねむ、えい、もが、ピンキーの6人時代にでんぱ組.incを好きになった自分としては、今のでんぱ組に対して複雑な気持ちはある。

 

根本凪と鹿目凛の加入は受け入れられたが、10人体制になった現在に対しては、ショックもあった。全く別物にではないかと。

 

しかし楽曲を聴いたら、受け入れざるを得ないと感じた。

 

メンバーが変わっても、人数が増えても、音楽はグループの個性を色濃く出していたし、以前と変わらない魅力があったからだ。

 

ひたすらにハチャメチャでゴチャゴチャしていて、それが楽しさに変換されていく感じ。それは自分が好きなでんぱ組の音楽だ。新曲でも変わっていなかった。むしろアップデートされていた。

 

こらからのでんぱ組.incも安心だと確信した楽曲。

 

インディーズ/地方アイドル楽曲部門

に絶対的に騙されて / さっきの女の子、

 

ボカロの文脈から生まれた音楽と、アイドルの文脈から生まれた音楽を、上手に綺麗にミックスさせた感じ。

 

それでいてグループの個性を感じる歌詞であったりと、他のネット発楽曲やアイドルソングとも違う印象を感じる。

 

ただ流行りを取り入れたのではなく、流行りを取り入れた上で新しいものを作っていることを。魅力的に思う。

 

春の風速、帳が揺れて / tip Toe.

 

tip Toe.の音楽からは、ロックの文脈と魂を感じる。

 

BiSの登場以降はロックを歌うアイドルは増え、BiSHがヒットしてからは、ロックを歌うことがアイドルソングの定番で常識になった。

 

今ではロックを歌うアイドルは増えすぎてしまい、むしろ個性が潰れてしまっているグループも多いと感じる。

 

しかしtip Toe.は「ロックと感じさせない」ような印象を与え、むしろ王道アイドルにすら感じさせるのに、よくよく聴くとサウンドはロックという不思議な個性を持っている。

 

疾走感あるバンドサウンドは、若手ロックバンドが鳴らしていても違和感がない。そこにメンバーの歌声が乗ることで、爽やかさと儚さが加わりアイドルソングになる。

 

特に『春の風速、帳が揺れて』は、歌の主人公と等身大の世代であるアイドルが歌うことで、楽曲の魅力が最大限に引き出されていると感じる。

 

他のロックを歌うアイドルと差別化を図りつつ、アイドルソングとして上質なものを作り上げる手腕は流石。

 

わたし、恋はじめたってよ! / ばってん少女隊

 

去年あたりから、ばってん少女隊は編曲が作り込まれた楽曲が増えていると感じる。

 

『わたし、恋はじめたってよ!』も、サウンドの作り込みが凄い。

 

音数が少ないミニマルなトラックながら、1音1音が洗練されているので、聴いていて飽きない。むしろ派手な編曲の定番アイドルソングよりも、聴きどころが多い。

 

ボーカルにかかったエフェクトも加工しすぎていない絶妙なバランスなので、音色のクオリティを上げつつも、メンバーの声質の魅力もさっかり感じさせてくれる。

 

歌詞は可愛らしいフレーズがあったりメロディがキャッチーだったりと、難しい音楽にはならずアイドルソングとしてきちんと成立しているのも素晴らしい。

 

作詞作曲はASPARAGUSの渡邊忍。メロコアバンドのメンバーが、自身のバンドとは全く違うジャンルを作ったことにも驚きである。

 

深海 / fishbowl

 

崎山蒼志や諭吉佳作/menなど、才能ある若いシンガーソングライターが続々と登場している静岡県。

 

アイドルシーンでも富士山ご当地アイドルの3776のような音楽への拘りの強いアイドルがいたりと、ハイクオリティで個性の強い音楽が生まれる土地に感じる。

 

今年結成された静岡のご当地アイドルfishbowlも、やはり音楽へのこだわりが強い。

 

歌のメロディが複雑で独特で耳に残るのだが、ポップスとしては難解ではある。しかしアイドルが歌うことでキャッチーな歌へと変化される。同様にトラックも複雑で実験的な要素はあるが、これもアイドルが歌うことで耳馴染みが良くなる。

 

地元を盛り上げる企画モノではなく、音楽として高いクオリティの作品を出している。今後が楽しみなグループだ。

 

アイドルを辞める日 / MAPA

 

アイドルへの楽曲提供としては、これはどう受け取るべきか悩んでしまった。

 

作詞作曲を行った大森靖子の個性が、滲み出すぎているからだ。

 

彼女がプロデューサーかつメンバーであるZOCの楽曲以上に、自身のアーティストとしての個性が強く出ていると感じる。大森靖子のソロ楽曲としてリリースされても違和感がないし、むしろその方が自然とすら思う。

 

しかし、めちゃくちゃ良い曲なのだ。自分の胸にめちゃくちゃ響いてしまった。

 

この曲の主人公は、アイドル自身である。そしてアイドルファンへのメッセージも含まれている。

 

つまりアイドルのMAPAが歌うことで、より等身大のメッセージとして聴き手に届く。だから大森靖子の個性が強いとしても、MAPAが歌う意味と価値がある。

 

裏方の色が濃い楽曲提供やプロデュースは、失敗することも多い。しかしMAPAは成功していると思う。

 

それはMAPAのために作られた音楽であることが、聴いていて伝わってくるからかもしれない。

 

アルバム部門

青春群像 / タイトル未定

青春群像

青春群像

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いつかは終わってしまうであろう儚さが、歌声から伝わってくる。

 

それなのに聴いていると、眩しいぐらいにキラキラした雰囲気にグッときたりキュンとしたりする。これはアイドルにしか出せない空気感だ。

 

メロディはキャッチーで、編曲は作り込まれている。ポップスとしても上質。

 

儚さ切なさと、可愛らしさと、ポップさと、クオリティの高さ。

 

自分がアイドルソングに求めている全てが詰まっている。だからいつかは終わるであろう儚い空気が詰まった音楽を、何度も何度も繰り返し聴いてしまう。

 

タイトル未定の『青春群像』は、“アイドルのアルバム”として作り込まれたアルバムに思う。

 

Beyond The Blue / ヤなことそっとミュート

 

メジャーデビューしたからといって、方向転換もせず、ポップさを求めようともせずに、自らの強みをさらに深めた作品に感じた。

 

インディーズ時代と変わらない、オルタナティブロックを基調としたサウンド。彼女達の音楽は存在する場所が変わっても、変わらずにいる。

 

むしろ音はさらに尖ったとも感じる。変拍子を積極的に取り入れていたり、音作りも以前に増して工夫されている。

 

メジャーに行ったからと世間やトレンドに合わせるのではなく、やりたいことをやりたいように続けている感じ。

 

楽曲が優れているだけでなく、アルバムの流れも考えられている。1つのロックアルバムの作品としてもオススメしたい。

 

Wonderland / lyrical school

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lyrical schoolは新曲やアルバムを発表するごとに、個性に磨きがかかってクオリティも上がっている。常に最新作が最高傑作になっているグループに思う。

 

元々アイドルラップとして、アイドル界隈で異彩を放っていた。それが今では日本語ラップ界隈でも、個性を発揮する存在になった。

 

インストを挟んでからの1曲目『MONEY CASH CASH CASH』の掛け合いから、いきなり技術の高さを感じさせる。

 

他の楽曲でも彼女達だからこその掛け合いに痺れてしまうラップが多い。当然ながらトラックも作り込まれていて良い。技術とクオリティと個性を両立させている。

 

それでいてキュートさも忘れていない。これも他のラッパーには出来ない個性で、アイドルだからこその強みである。

 

推し箱部門

私立恵比寿中学

 

私立恵比寿中学には、今まで様々なことがあった。

 

それもあってグループの軌跡を、感動的にエモーショナルに伝えることが容易なグループではある。

 

でもメンバーも運営もファンも、そのようなことは大々的には行わない。

 

メンバーはアイドルとして笑顔でパフォーマンスしているし、想いはパフォーマンスや活動に込めている。それを運営はしっかり支えている。(たまにポンコツだけれどもw) ファンはただただ応援しながら、彼女達の活動を楽しんでいる。

 

その関係性を素敵に思うし、アイドルとファンとの健全な関係性に思うし、これもエビ中の魅力だと思う。

 

今年は良い知らせもそうでない知らせも両方あったので、特にそれを感じてしまう。

 

新メンバーが加入してから、自分は少しだけ気持ちが離れ気味ではある。それでも応援したいと思わせてくれるし、ずっと追っていきたいと思わせる魅力がある。

 

自分が接する距離感は多少変わったとしても、これからもずっと推し続けるグループだと思っている。

 

まとめ

メジャーアイドル楽曲部門

・Freaks / ATARASHII GAKKO! & Warren Hue

・独り言で語るくらいなら / STU48

・流れ弾 / 櫻坂46

・おもいでしりとり / DIALOGUE+

・千秋万歳!電波一座! / でんぱ組.inc

 

インディーズ/地方アイドル楽曲部門

・に絶対的に騙されて / さっきの女の子、

・春の風速、帳が揺れて / tip Toe.

・わたし、恋はじめたってよ! / ばってん少女隊

・深海 / fishbowl

・アイドルを辞める日 / MAPA

 

アルバム部門

・青春群像 / タイトル未定

・Beyond The Blue / ヤなことそっとミュート

・Wonderland / lyrical school

 

推し箱部門

私立恵比寿中学

 

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