オトニッチ

ニッチな音楽情報と捻くれて共感されない音楽コラムと音楽エッセイ

ごめん、桜エビ~ず(ukka)のこと舐めてた

ただのコピーユニットだと思っていた

 

※現在は桜エビ〜ずからukkaに改名しましたが、当記事は改名前に書かれた記事です。 

 

桜エビ~ずというアイドルグループがいる。

 

私立恵比寿中学の研修生ユニットという立ち位置で結成されたグループ。エビ中のファンである自分は結成当初から存在は知っていた。活動も地道に続けていることも知っているが、桜エビ~ずに良い印象は持っていなかった。

 

個性などない、他のアイドルの曲を歌うだけのコピーアイドルだと思っていた。

 

桜エビ~ずは他のアイドルのカバー曲を歌うことが多い。エビ中の楽曲を中心に他のスターダスト所属アイドルのカバーやハロープロジェクトの楽曲など。今ではオリジナル曲も増え、ライブのセットリストはカバー曲の割合が減っているようだ。しかし、自分の中では「カバー曲を歌っているだけのグループ」という印象のままだった。

 

実は過去にライブも観たことがある。エビ中のライブのオープニングアクトとして2回ほど。

 

歌もダンスも上手いとは思わなかった。これならばカバー元のグループを観た方が楽しめると思った。

 

興味がないどころか嫌いな部類だったかもしれない。つい最近まで。それなのに今は桜エビ~ずが気になって仕方がないのだ。ハマりつつある。

 

自分が気づいていなかっただけなのか、グループが以前よりも良くなったのかはわからない。しかし、「微妙なグループ」だと思っていたことを謝罪したい。桜エビ~ずのことを舐めてたことを謝りたい。

 

ごめん、桜エビ~ずのこと舐めてた。

 

 

オリジナル曲のクオリティ

 

今年に入ってから桜エビ~ずはオリジナル曲を立て続けにリリースしている。今年発表された楽曲を偶然耳にした時に驚いたのだ。

 

すごく良い曲じゃないかと。それも1曲だけではない。どの曲も完成度が高く名曲だと思った。

 

バックトラックがかなり作り込まれている。打ち込みの音も丁寧に音を選んで編曲しているように感じるし、生楽器の音も1つ1つが魅力的。アイドルソングとしての可愛らしさも残しつつ、良質なポップスとしても成立する楽曲になっている。

 

「リンドバーグ」という曲を聴いて欲しい。ニューウェーブバンドのHave a Nice Day!の浅見北斗が作った楽曲だ。

 


 

バックトラックはハバナイの個性が詰まっているし、ハバナイの楽曲と同様に作り込まれている。シンセサイザーのリフも印象的だし、使われている音もチープさもあるが、それが癖になるような中毒性のあるサウンド。

 

桜エビ~ずが歌うにあたっての工夫もされているように思う。

 

メンバーは声質も歌唱力も違う。ヘッドフォンで聴いてもらうとわかりやすいが、「リンドバーグ」はメンバーのボーカルのリバーブのかかり方に差があるように感じる。それぞれのメンバーの歌声が最も楽曲で映えるように工夫されている。

 

今の桜エビ~ずは他のアイドルのコピーグループではなく「音楽」にこだわっているアイドルグループなのだ。

 

音楽へのこだわりは他の楽曲からも感じる。「おねがい」という曲はロックバンドのアカシックが作詞作曲を行い、サニーデイ・サービスやGRAPEVINEや斉藤和義のライブサポートやレコーディングに参加している高野勲が編曲を行っている。 

 

おねがいよ

おねがいよ

  • 桜エビ~ず
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

「おねがい」のサウンドはアイドルと言うよりもロックバンドとしての音作り。楽器1つ1つの音が綺麗に録音されミキシングされている。歌がなくても演奏だけでも心地よい。しかし、Bメロのリズムやメロディからはアイドルらしさも感じるのが面白い。

 

アイドルソングと言えども、長期間聴かれて愛されるような楽曲を作ろうとしている。そして、実際に素晴らしい楽曲になっていると思う。

 

ハバナイやアカシックや高野勲など、実績や実力も音楽ファンや業界から評価されているミュージシャンを上手く起用していると思う。しかし、楽曲さえ良ければ全く知名度も実績もない作曲家や作詞家も起用しているようだ。

 

灼熱とアイスクリーム

灼熱とアイスクリーム

  • 桜エビ~ず
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

  

「灼熱とアイスクリーム」を提供したピオーネは無名の作曲家だ。検索しても桜エビ~ずへ楽曲提供した情報しか出てこない。おそらく殆ど作曲家として活動していないのだろう。

 

しかし、この楽曲の演奏を聴くと無名の作家が選ばれた理由がわかる。演奏がえげつない。

 

テクニカルなギターの演奏と個性的なカッティングのギター。その2本のギターの絡み方が印象的。歌うようなベースラインも曲を引き立てる。ドラムはシンプルだが、それにより個性的なギターやベースとのバランスが取れ、曲が綺麗にまとまっている。

 

いつの間にか桜エビ〜ずは「楽曲が優れているアイドルグループ」に進化していた。

 

そんなことは知らず、今まで微妙なアイドルグループだと思って舐めていた。ごめん。

 

 

アイドル楽曲の個性

 

1つのアイドルグループでも、複数の作曲家や作詞家が関わることが多い。楽曲ごとに作詞家も作曲家も編曲家も違うことが殆どだ。

 

しかし、どの楽曲でも「グループの個性」を感じるアイドルもいる。

 

例えばでんぱ組.incはその代表ではないだろうか。

 


 

でんぱ組はヒャダインや玉屋2060%など複数曲楽曲提供をしている作家もいるが、それも一部。代表曲や人気曲の作詞家も作曲家もバラバラ。それでもどの楽曲を聴いてもすぐに「でんぱ組の曲」だとわかる強烈な個性を感じる。

 

桜エビ~ずと同じ事務所の先輩アイドルも同様だ。ももいろクローバーZも全ての楽曲にもももクロの個性を感じる。私立恵比寿中学も聴けばどの曲でもエビ中の楽曲だとすぐにわかる。

 

メンバーの声が個性的だからかもしれない。グループのコンセプトを意識した楽曲を依頼して提供してもらっているからかもしれない。しかし、それだけが理由ではないはずだ。

 

売れているアイドルグループや評価されているアイドルは男性も女性も楽曲を聴けば唯一無二の個性がある。その個性は狙って作り出そうとしても難しい。

 

そのグループやメンバーが生まれ持ったものだったり、活動を続けていくうちににじみ出てくるものだと思う。それがないグループは評価されることもなかったり、売れることもないのかもしれない。

 

桜エビ~ずも楽曲ごとに作詞家も作曲家も違う。しかし、楽曲を聴いてみると売れているグループと同じように「桜エビ~ずの個性」を感じる。

 

3年以上活動を続けている桜エビ~ず。カバー曲が中心だった初期の頃も含めると様々な楽曲を歌い踊ってきた。様々な経験もしたと思う。

 

もともとメンバーのポテンシャルも高かったことも理由だとは思うが、れに加えて活動を続けるうちに、グループとしての魅力がにじみ出て、唯一無二の個性が生まれたのだと感じる。

 

先日、久々に桜エビ~ずのライブを観た。「Summer Magic」というシングルCDのリリースイベント。

 

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そのライブではカバー曲は1曲も歌われなかった。すべてオリジナル曲。そして、ライブがとても良かった。歌もダンスもまだ発展途上かもしれない。上手いかと言われたら、歌もダンスもめちゃくちゃ上手いわけではない。それでも楽曲と同様に惹きつけられるようなパフォーマンスだった。

 

今の桜エビ~ずは下手くそで微妙なアイドルグループではなかった。クオリティの高い楽曲をダイヤの原石のようなメンバーが集まって歌っている魅力的なグループだった。

 

 完全に桜エビ~ずのことを舐めていた。ごめん。

 

 

今でも桜エビ~ずを舐めてはいる

 

とはいえ、今でも自分は桜エビ~ずのことを舐めてはいる。

 

桜エビ~ずのメンバーはみんな舐めたくなるぐらいに可愛らしいのだ。

 

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ペロペロ(^ω^)

 

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ペロペロ(^ω^)ペロペロ(^ω^)

 

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ごめん、桜エビ~ずのこと舐めてた。

 

ペロペロ(^ω^)

 

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