オトニッチ

ニッチな音楽情報と捻くれて共感されない音楽コラムと音楽エッセイ

『SARUKANI 〜 OneNightSTAND Live〜』のライブ映像に公式レポートを寄稿しました

 

 

渋谷ライブハウスを中心に開催してきたライブイベント「One Night STAND」が
PR型デジタルディストリビューション「early Reflection」とコラボレーションし、ネクストブレイクアーティストによる音源配信とライブ映像配信を始めました。

 

 

今回第一弾として配信されたSARUKANIのライブ映像にレビュー・レポートを寄稿しました。動画の備考欄や「One Night STAND」の公式サイト(PONYCANYON Presents One Night STAND)にて、自分が書いたレビューを読むことができます。

 

ヒューマンビートボクサーによるユニットのSARUKANI。世間のボイスパーカッションやヒューマンビートボックスへのイメージを大きく塗り替えるような、ハイレベルで最新な音楽になっています。きっと衝撃を受けるはずなので、ぜひ聴いてみてください。

 

こちらにも自分が書いたレポートを転載しておきます。

 

SARUKANIのパフォーマンスを観て、ヒューマンビートボックス及びボイスパーカッションの進化に驚いた。

 

様々な音色を矢継ぎ早に4人が繰り出す姿は迫力もあり圧倒される。そしてバンドのような熱さとグルーヴ感がある。楽器の代わりに口から音を奏でているだけで、バンドが好きな音楽ファンの心にも突き刺さるような音楽をやっている。


ヒューマンビートボクサー4人で結成されたSARUKANI。SO-SOを筆頭に様々な大会で結果を出している、日本を代表するメンバーが揃っているヒューマンビートボックスクルーだ。
そのため当然ながらスキルはめちゃくちゃ高い。聴き始めて1秒で「凄すぎる」と感じるほどにハイレベル。一人ひとりの演奏聴くだけでも圧倒されるのに、4人が一緒にパフォーマンスするのだから、その衝撃も4倍だ。


『WE SAIKYO』では4人が自らのスキルをぶつけ合うように、テクニカルな技を矢継ぎ早に披露していく。その音が重なったり、時にはズレたりことで音楽が組み立てられていく。そんな職人技といえる技術に衝撃を受けた。それでいて楽曲の構成も工夫されている。ビートだけでなく歌唱も入れ替わったり重なったりと、複雑に絡み合っている。楽曲の予想がつかない展開も刺激的だ。一流のプロが協力して一流の音楽作り上げていく姿。それに目が離せない。自然と耳も集中してしまう。


『ULTRA POWER to SARUKANI WARS』では音楽性の幅広さも感じた。この曲ではループマシンに録音されている音源も使ってパフォーマンスしている。それによって音楽的な深みが加わる。彼らは自身のテクニックをアピールしたいのではなく、良い音楽を作ろうとしているのだ。ヒューマンビートボックスを軸にしつつも、様々な可能性を模索しているようだ。ヒューマンビートボクサーとして優れているだけでなく、ミュージシャンとしても魅力的なメンバーが揃っているクルーである。


ヒューマンビートボックスの進化をSARUKANIを観て感じて欲しい。SARUKANIの音楽を聴いてほしい。必ず衝撃を受けるはずだ。