2020-08-10 【ライブレポ・セットリスト】藤原さくら『配信音楽会 2020』 藤原さくら ライブのレポート 最新の藤原さくら 今日の藤原さくらは攻めたライブをやるのだと1曲目を聴いて確信した。未発表の新曲からライブをスタートしたからだ。 弾き語りで披露された『楽園』という楽曲。 この日はバンドセットでのライブだとアナウンスされていたものの、一人で丁寧にギターを弾きながら歌ってライブをスタートさせた。 しっとりとした雰囲気の弾き語り。その空気感を生かすように次の曲がバンド演奏で始まる。2曲目は今年リリースした配信シングル『Twilight』だ。 オルガンの音から始まりドラムやギター、ベースの音が少しづつ重なり音が広がっていく。少しづつ壮大になっていく編曲が魅力的な楽曲だ。 Twilight 藤原さくら J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes 丁寧にゆっくりと空気を創るようにライブを進めていく。配信といえどもライブ会場にいるような空気感で包み込んでくれる配信だ。 この日行われた藤原さくら初の配信ライブ『配信音楽会 2020』はコロナ禍でライブができなかったことの代替という意味だけではなく、最新の藤原さくらを伝えるライブの位置づけでのあるのだろう。 だから新曲を続けて披露したのかもしれない。 Ami 藤原さくら J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes エレキギターに持ち替えてインディーロックの影響を感じる『Ami』を披露。去年行われたライブツアーでも披露していた新曲だ。今までになかったようなロックな楽曲。 前半に新曲を立て続けに演奏したことからも、最新の藤原さくらを届けるという目的があるように感じる。 新しいアレンジで届ける過去の楽曲 「みなさん改めてこんにちは。お家から観ていますか?藤原さくらです。配信音楽会にお越しくださってありがとうございます。楽しんでくださってますか?」 ゆるい挨拶をしてリラックスした様子の藤原さくら。配信だとしても「お越しくださって」という言葉を使い、ライブであることを自然と強調する。 『Lovely Night』『Sunnyday』と2018年リリースの楽曲を続けて披露。 今回のライブはYasei collectiveがバックバンドだ。音源とは違うバンドらしさのある生々しいサウンドが魅了的。 編曲もバンドの雰囲気や現在の藤原さくらの音楽性に合わせて変化させている。特に『Sunnyday』はBPMも早くなりギターのカッティングが心地よい編曲になっていた。 Sunny Day 藤原さくら J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes バンドメンバーも楽しそうに演奏している。特にドラムの松下マサナオは常に笑顔で楽しそう。 藤原さくらが無表情の時も、常に松下は満面の笑みでキラキラしている。 「こんにちは。藤原さくらです。今回は8ヶ月ぶりのライブですが、どうでしょうか?こちらは超楽しいです!」とMCをする藤原さくら。キラキラした笑顔で超楽しそうな松下マサナオ。 「川みたいな色の水を飲んでいますが、これはどこの水でしょうか?とても汚い色ですね」 いつも通りシュールなMCをする藤原さくら。彼女のMCは常にシュールで謎なのだ。そして松下マサナオは常にキラキラした笑顔なのだ。水はたしかに黄ばんでいて汚かった。 「今日は新しい曲も引き連れてやっていきますので楽しんでください」と話し、今年配信リリースされた新曲『Waver』を穏やかで優しい演奏で届ける。しっとりとした藤原さくらの歌声と松下マサナオの笑顔が魅力的だ。 Waver 藤原さくら J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes 薄暗い照明の中でじわじわと音を胸に沁み入らせるようなスローテンポの演奏で引きこむ『maybe maybe』へと続ける。 艶のある藤原さくらの歌声に色気を感じる。照明が薄暗いため松下マサナオの笑顔が見づらい。それだけは残念だ。 Cigarette butts 藤原さくら J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes アコースティックギターのクールなカッティングが響く。次は『Cigarette butts』だ。 クールな演奏で届ける。音源以上に生々しいバンドサウンド。跳ねるようなリズムで盛り上げるドラム。弾ける笑顔と同じように弾ける演奏の松下マサナオ。 ライブだからこそのアコースティックアレンジ 「久々のライブだから耳がおかしくなる」と話しつつもライブを楽しんでいる様子の藤原さくら。ここからはアコースティックアレンジで演奏すると伝える。 アコースティックパートでの演奏メンバーは、ベースの中西道彦と笑顔が素敵なドラマー松下マサナオ。 I wanna go out 藤原さくら J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes 3人で届けられた1曲目は『I wanna go out』。 ドラムの松下は靴に鈴をつけ、足踏みして鳴らして演奏したりと相変わらず笑顔で楽しそう。赤いニット帽の似合っていて可愛い松下。 残りのメンバーを呼び込み次は『Soup』をアコースティックアレンジで届ける。 「このパートでは全員が初めて挑戦する楽器を弾いている」と話していた通り先程とは違う楽器を演奏していた。藤原さくらはウクレレでキーボードの別所和洋はアコーディオン、笑顔が素敵な松下マサナオはボンゴを叩く。 Soup 藤原さくら J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes 原曲よりさらに優しい音色になった本日の『Soup』。野外でお酒を飲みながら聴いたら気持ち良いであろう爽やかなアレンジ。 CDとは違うライブだから聴ける演奏だ。配信といえどもライブである意味を感じる編曲である。 演奏を終えて「サンキュー」と言って、はにかんで笑う藤原さくら。松下マサナオと同じぐらいに素敵な笑顔だ。 後半でさらに最新の藤原さくらを見せる 最新アルバム『SUPERMARKET』を10月に発売することを伝える映像が流れた後、間髪入れずに曲が始まる。 未発表の新曲で最新アルバムに収録される『super good 』だ。 タンバリンを片手に歌う藤原さくら。インディーロックとJ-POP組み合わせたような荒々しさとクールさとポップさがミックスされたような楽曲。今後ライブの定番曲になるであろう爽やさと心地よさがあるナンバーだ。 Monster 藤原さくら J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes そして最新配信シングル『Monster』へなだれ込むように演奏が続く。 赤く薄暗い照明の中でロックでクールな演奏を響かせた。楽曲と同じぐらいにスタンドマイクを握りながらタンバリンを叩く藤原さくらがクール。松下マサナオすらクールな表情になるようなカッコいい楽曲だ。 「そろそろお別れの時間です。アルバムの発表もできたし、久々のライブだったし楽しかったです。よりみんなの顔を見て歌いたいなと思いました。わたしの前にはフェイスシールドをつけたオジサンたち(スタッフ)がいます。優しそうな顔をしています。またみんなで会いましょう。その時はみんながフェイスシールドをつけたオジサンにならない状態ならいいなと思います」 やはり藤原さくらのMCはシュールだ。 でも、彼女の音楽やライブへの想いも伝わってくるMCでもある。照れ隠しもあるのかもしれない。 bye bye 藤原さくら J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes ピアノの前に座っている藤原さくら。ゆっくりとピアノを弾き始める。 『bye bye』で画面の向こうのファンに優しく感謝を伝えるかのような歌を響かせた。後半はキーボード別所和洋と藤原さくらによるピアノの掛け合いのようなセッションもあったりと、ライブが終盤であることを名残惜しんでいるように聴こえる。 「かわいい」 藤原さくら J-Pop ¥255 provided courtesy of iTunes ジャジーなセッションから続けるようにラストに『かわいい。』を演奏した。 藤原さくらがピアノを弾きながらこの曲を歌うのはおそらく初めてだ。ミドルテンポでポップで多幸感溢れた演奏。 途中でカメラが周りながらバンドメンバー全員を映す。みんな穏やかな表情でライブを楽しんでいる。松下マサナオは相変わらず笑顔で、歌詞を口ずさみながら演奏してる。素敵な笑顔でかわいい。 カメラ目線でピースをする藤原さくら。心の底からライブをみんな楽しんでいる。きっと画面の向こうのファンも同じ気持ちで楽しんでいるはずだ。 演奏を終えてやりきったような笑顔を見せた藤原さくら。この日1番の笑顔だ。松下マサナオのキラキラした笑顔にも負けない弾けるような表情。「また、直接、いつか会いましょう。さよなら〜」とゆるく挨拶をして全員去っていった。 最新のクールな藤原さくらを観れただけでなく、変わらない藤原さくらも観れた。配信だからと特別な演出はない代わりに、いつもと同じように真摯に真っ直ぐ音楽を届けてくれるライブだった。そして最後は多幸感溢れて心地よい余韻がずっと残るライブだった。 そしてドラムの松下マサナオの笑顔が忘れられないライブでもあった。 ■セットリスト 1.楽園 ※新曲 2.Twilight 3.Ami 4.Lovely Night 5.Sunnyday 6.Waver 7.maybe maybe 8.Cigarette butts 9.I wanna go out(アコースティック ver.) 10.Soup(アコースティックver.) 11.super good ※新曲 12.Monster 13.bye bye 14.「かわいい」 ↓藤原さくらの他の記事はこちら↓