オトニッチ-音楽の情報.com-

ニッチな音楽情報と捻くれて共感されない音楽コラムと音楽エッセイ

himawariを聴いて自分がミスチルが嫌いだった理由がわかった【感想・レビュー】

Hatena Feedly

ぶっちゃけミスチルはあまり好きではなかった

 

ミスチルファンのみなさん、落ち着いてくれ。

決してミスチルをディスるつもりはない。

こっちに向けてマシンガンをぶっ放そうとしないでくれ。

コンドームあげるから許して。

 

正確に言うと別に嫌いってわけではないのですよ。

好きな曲もあるし、アルバムも何枚か聴いたことはある。

ライブも10年ほど前にthe pillowsとの対バンで観たことある。

隔たりはカラオケで歌って曲を知らない女子をドン引きさせることに快感を感じているし、つよがりはピロウズのカバーを聴いてめちゃくちゃ良い曲だなと思っている。

 

でもね、全ての曲が好きかと言われるとイエスとは言えない、ミスチルをバンドとして好きかと聞かれるとイエスとは言えない。

これは好みの問題でミスチルが駄目なバンドだとは一切思わないし、偉大な国民的バンドだと思う。

ついでに言うと、新曲のhimawariは好きなんだよ。

 

正直、直感的にミスチルは苦手だと思っていた部分もあったし、直感的にhimawariは好きだと思う感覚ではある。

でも、自分でもなぜか理由が気になる。

ミスチルがあまり好きではない自分がなぜhimawariは好きなのか、理由を考えてみた。 

 

ミスチルと小林武史

 

今作の”himawari"はMr.Childrenのメンバーによるセルフプロデュースらしい。

個人的にはこれが意外だなと思った。

 

 ミスチルファン以外の音楽ファンにとって、『ミスチル=小林武史のプロデュース』と思っている部分がある。

正直ミスチルのメンバーを思い浮かべろと言われると、桜井和寿の次に小林武史が思い浮かんでしまうぐらい、ミスチルに多大な影響を与えていると思う。

 

小林武史は天才だと思う。

ミスチルだけでなく多くのアーティストのプロデュースを行い、多くのヒット作にも関わっている。

井上陽水や坂本龍一のライブに参加したり、サザンオールスターズの作品の編曲も行ったり、MY LITTLE LOVER結成したりと様々な活動を行っている。

レミオロメンもプロデュースしヒットさせ、最近だとback numberのプロデュースも行っている。

 

しかし、自分は小林武史のプロデュースした作品は苦手なことが多い。

マイラバは嫌いではないけど、レミオロメンはインディーズの頃の曲やメンバーが主体で編曲した楽曲の方が好きだし、back numberも違うプロデューサーのプロデュース作品の方が好きだ。

 

でも小林武史の編曲やプロデュースはすごいとは思うんだよ。

編曲も売れるためのポイントや聴いていて気持ちのいいツボをしっかり押さえているようにも思う。

小林武史がプロデュースするとやはり曲の完成度は上がると思うし、耳に残る曲や心地より曲になるような気がする。

 

それでも自分は小林武史が関わった作品はそれほど好みでないことが多い。

ミスチルがそれほど好きではない理由も、小林武史が関わっていることが理由の1つかもしれない。

 

小林武史はプロフェッショナルすぎる

 

小林武史は音楽家としてプロフェッショナルだと思う。

プロフェッショナルすぎるとさえ思う。

語弊があるかもしれないが、小林武史の手にかかれば”微妙な曲”ですら完成度の高い曲になってしまう。

どんな曲やアーティストを手掛けたとしても、必ず高い位置で一定のクオリティを保ったものを作り上げてしまう。

 

でも、それが自分の苦手な部分なのかもしれない。

 

音楽プロデューサーの仕事はヘアメイクのような仕事だと思う。

ヘアメイクの仕事で女性のメイクや髪型や服装をより似合うように変えて、本人の魅力を引き立たせるように、音楽プロデューサーは曲やアーティストの魅力をより引き立てるための編曲やアドバイスなどのプロデュースをするのではと思う。

 

例えば、素材は悪くないんだけど垢ぬけてなかったり髪型や服装がださかったりする女の子がいたりするじゃないですか。

そういう女の子のメイクや髪型から服装まで全てをお洒落に変えて、さらに最近のトレンドまで取り入れちゃってオシャレでかわいい女の子にしちゃうヘアメイク担当の人もいたりするわけです。

さらにいうと、全然かわいくない女の子すらお洒落でかわいくさせちゃうぐらい凄いヘアメイクアーティストもいると思うんですよ。

 

そんな凄いヘアメイクアーティストと同じように、全然良くない曲でも小林武史の手にかかれば必ず心地よく聴けちゃうような多くの人に聴いてもらっても恥ずかしくないような曲にしてしまう。

これは物凄いことだと思う。

 

小林武史の弱点?

 

小林武史をヘアメイクアーティストに例えるならば”誰もを同じタイプの誰もが振り向くような美人にしてしまうヘアメイクアーティスト”に例えられると思う。

 

かわいい美少女にもそれなりの顔の女の子にも、10代の女の子にも30代のお姉さんにも同じようなヘアメイクやファッションをさせてしまう。

それが似合っていなくて違和感を感じるときがあるとしても、ヘアメイクもファッションも綺麗にしていて流行りのものにしているのでもしかしたらお洒落なのかなと疑問を感じつつも納得するような。

しかも有名なヘアメイクアーティストが担当したので、その担当者の色が濃く出ていて違和感を感じても”あの有名人にヘアメイクしてもらったから”と価値を感じるような。

小林武史のプロデュースや編曲は上記の例えのような傾向を感じる。

 

小林武史がプロデュースした作品はどんな曲でも同じような系統の編曲やプロデュースで、どのアーティストのどの曲でも近い雰囲気を感じる作品になり、さらに”小林武史の色”を感じる作品になっているように感じる。(個人的な感想だけども)

それでもクオリティが高いことは約束されているし、小林武史に頼めば多くの人に愛されそうな売れそうな曲にメイクアップしてくれる。

だからそれが悪いことではないとは思う。

でも、それは強みでもあり弱みでもある部分かなとも思う。 

 

話が少しずれるけれども、自分は誰もが振り向くような美人よりも、素朴なかわいさがある女の子の方が好きだ。

誰も興味ないかもしれないけど、少しだけ話させてくれ。

大学はMARCHのどこかでミスコンとか受けちゃったり読者モデルやったりアナウンサーを目指している美人でモテそうな女の子より、地味な文系のサークルに所属してバイトはファミレス(しかも夕方のジョナサン)でやっているような素朴なんだけど愛想がよくてかわいらしいような女の子が好きだ。

 

小林武史は後者の素朴な女の子に対しても前者の女の子にするべく、ヘアメイクをして服装も変えさせるような気がするのだ。

その女の子は元々は多くの男性を振り向かせるような女の子ではないかもしれないが、その子にしかない良さもあった。

その良さをあえて隠して、多くの男性にモテるような外見にしてミスコンに応募しちゃうような女の子に変身させようとするような気がするのだ。

 

それは女の子にとって正解なのかもしれない。

その女の子の望んでいることかもしれない。

でも、自分の好みの問題でしかないけども、個人的にはその子にしかない魅力こそ大切にしてほしいなと思ったりもする。

 

ミスチルの新曲、ファミレスでバイトしてそうじゃない?

 

少し話が脱線してしまったけれど、ミスチルのhimawariの話に戻そう。

 

ここまで述べた例えにミスチルを当てはめてみる。

ミスチルは元の素材も良い綺麗な顔立ちの女の子で、さらにアナウンサーになるようなヘアメイクやファッションをプロデュースされてたと思うんですよ。

ミスチルはもともとがかわいい女の子だと思うんですよ。

だからそれなりの顔の子が同じように綺麗なヘアメイクとお洒落は洋服でプロデュースされるよりも、さらに輝いて見えていたんだと思う。

そう考えると小林武史との組み合わせは最高のベストマッチングだったのかもしれない。

それでも自分が苦手意識があったのは、少しブス専かもしれない自分の好みにはあわなかっただけなのだろう。

 

でもね、新曲のhimawariを聴いて感じたことがある。

 

この曲、女の子で例えると、ファミレス(この子は夕方のココス)でバイトしてそうな素朴な女の子を感じないかい?

 

普段は高嶺の花で女優やモデルのような雰囲気の女の子のすっぴんを見たら、普段と違う素朴な顔で、それが思いのほか自分のタイプだったような。

普段はお洒落にキメている女の子が実家に帰って近所のコンビニにスウェットで買い物に行くときのような。

そんな素朴さとかわいらしさを感じるような。

 

つまり何が言いたいかというと、今まで気づいていなかったミスチルの「こんな部分があるんだ」という意外な部分に触れたような感覚がした。

今作は小林武史はかかわってなく、ミスチルによるセルフプロデュースの作品だ。

himawariは自分が今まで知っているミスチルの作品よりもメンバーの演奏が印象的に感じる。

印象的なんだけど、ぶっちゃけそれほど演奏もテクニカルなこともしてないし、変わったこともしてない。

それほど特徴的なフレーズがあるわけでもない。

高校生のコピーバンドでもがんばればコピーできそうな演奏だ。

 

もしもこの曲を小林武史がプロデュースしたとしたら、ドラムのリズムパターンも変わっていただろうし、ギターの演奏も全く違うものになっていたかもしれない。

そもそもメンバーの楽器の音よりもストリングスやピアノの音が目立つ感動的なバラードソングになっていたかもしれない。

himawariもメンバー以外の楽器の音やストリングスも入っているが、あくまでメインはメンバーのバンドサウンドに感じる。

それほど凝った演奏でなくても、そこにはミスチルはバンドなんだというメンバーの意思や演奏を届けたいという気持ちが乗っているように感じる。

 

👇画像をクリックで動画になります



この動画はミスチルの公式がアップロードしているhimawariのライブ映像だ。

桜井和寿のオーラが半端ないけども、正直バンドの演奏は上手いわけではない。

それでも、この演奏はかっこいいと思うしミスチルもロックバンドなんだなと感じる。

 

クールで美人すぎるて自分なんか仲良くなれないと思っていた女の子にちょっとしたきっかけで話をしてみたら、意外と天然で愛想が良くて「なんか仲良くなれるかも」と思ったときのような感覚。

 

結論としては、自分はミスチルが嫌いだったわけではなく、自分とは合わないと思っていたから近寄りづらかっただけなのかもしれない。

もしかしたら、ミスチルもきちんと聴いたら自分が好きになれる曲がたくさんあるのかもしれない。

 

iTunes限定のベスト盤があるらしいので、ベスト盤からミスチルを聴いてみようかなと思う。 

 

君がいた夏

君がいた夏

  • Mr.Children
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes