オトニッチ

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関ジャニ∞『18祭』日産スタジアム公演の感想を今更になって書く理由

関ジャニ∞のライブを、7月に初めて観た。

 

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7万人以上集客できる日産スタジアムで行われた公演で、彼らにとって過去最大規模のワンマンだったらしい。会場の大きさに負けないファンの熱量と、それに応える関ジャニ∞のスター性ある立ち振る舞いに痺れた。たった5人だけでステージに立ち、7万人を魅了する彼らの凄さに圧倒させられた。

 

そして自分が関ジャニ∞に思い描いていたイメージが大きく変わった。もちろん良い意味でだ。自分の知らない彼らの姿を知れただけでも、このライブを観る価値があった。

 

自分の中で関ジャニ∞は、アイドルというよりもタレントで、さらに言うと芸人に近いグループに感じていた。バラエティ番組のイメージが強いのである。特に村上信五はマツコ・デラックスのせいで、愉快で面白い人というイメージになってしまった。

 

そのイメージは完全には間違ってはいない。ライブ中の彼らはたくさん笑わせてくれたし、村上信五は愉快な人だった。テレビでもライブでも、彼らは全力のエンターテインメントを作っている。面白いお兄さんたちによるエンタメショーといった感じだ。

 

しかし生でパフォーマンスする彼らを観ると、やはり関ジャニ∞もアイドルなのだと思い出させられる。生の彼らはテレビと違い、華やかでキラキラしていた。きちんとアイドルのオーラを放っていた。

 

大きな会場だからメンバーの姿はハッキリと肉眼で見えない。それでも遠くからでも全力でやっていることがわかるぐらいに、大きな動きで魅せていた。カメラに映る表情やポーズも華がある。アイドルとして彼らは一切手を抜いていない。

 

そして村上信五が意外にも肌がツルッツルだと気づき驚いた。失礼ながら肌が綺麗ではないと思っていたし、マツコのせいで変な人のイメージになっていたが、彼はツルッツルな肌を持つ王道アイドルだった。

 

「関ジャニ∞はアイドルとしても一流で、村上信五は肌は意外とツルッツル」という事実は衝撃的だったが、自分が最も驚いた部分は他にある。

 

それは「関ジャニ∞はカッコいいロックバンド」だったことだ。

 

ライブ後半の彼らはダンスを踊らず、バンド形態になりパフォーマンスをしていた。もちろん関ジャニ∞が楽器を演奏することは知っている。テレビで演奏する姿は観たことがあるし、むしろ普段はロックバンドを主に聴く自分は、彼らのバンド演奏を最も楽しみにしていた。

 

それでもメンバーが楽器を手にした瞬間に、「アイドル」ではなく「バンドマン」の顔に変わったことには驚いた。ほんの数分前まては笑顔でキラキラしたオーラを放っていたのに、真剣な眼差しでクールな佇まいをしている。そんな姿に驚いた。

 

そんなメンバーのバンドマンとしての佇まいだけでなく、鳴らされる音にも驚いた。きちんとした技術があることに加え、音色作りは凝っていてサウンドには迫力があったからだ。ロックフェスに出演するバンドに負けない凄みがある。

 

特に丸山隆平の演奏は素晴らしい。彼はベースを弾いていたが、その音色やプレイスタイルは個性的かつハイレベルだった。関ジャニ∞というバンドの屋台骨を支えつつ、自分の色もしっかり出してアピールするような演奏に思う。

 

鳴らされる音は太く、バンド全体のサウンドに厚みを加えている。リズムが乱れないので、全体の演奏を支える縁の下の力持ち的な役割も担っていゆ。それでいて時折。メロディアスなフレーズを弾いて魅了する。彼がこれほどまでに良いベーシストだとは知らなかった。

 

というか、関ジャニ∞、バンドとしても凄い。個人的には丸山が飛び抜けているとは思ったが、他のメンバーの演奏も悪くない。

 

大倉忠義のドラマはシンプルながら力強く、バンドの演奏をまとめる役割を全うしている。安田章大はロックバンドのフロントマンとしての空気を持っていて惹きつけられる。それでいてギターの腕前も確かだ。横山裕のギタリストとしての佇まいもクールだ。

 

村上信五も素晴らしかった。彼はキーボーディストとして美しい旋律を奏でていた。マツコといる時からは想像できないような、上品なオーラをまとって演奏している。真剣な眼差しで演奏する姿を観て、初めて彼をやはり肌はツルッツルだ。

 

村上信五も肌がツヤッツヤなことは変わっていないが、マツコの前で見せる顔とは全く違う真剣な表情になっている。バンドマンにしか見えなかった。彼を初めてカッコイイと思ったし、やはり肌はツルッツルだと思った。

 

いつもの自分ならばライブを観た後、ライブレポートをブログに綴ることが多い。しかし関ジャニ∞のレポは書かなかった。いや、書けなかったと言った方が正しい。

 

自分の場合はライブで演奏された曲のほとんどを知らなければ、うまくライブレポを書けない。書こうとしても記憶と曲が繋がらなくて、実際の記憶が正しいか確信が持てないからだ。

 

自分は関ジャニ∞のことを、詳しくは知らない。ぶっちゃけシングル曲やアルバムリード曲しかまともには知らないし、なんならシングル曲も全てを知っているわけてはない。『あおっぱな』を怒髪天のオリジナル曲と勘違いしていたぐらいだ。

 

それでも興味はあったので「一度ぐらい観ておきたい」と思っていたところ、偶然にもチケットを手に入れる縁があり、ライブに参加できたのだ。参加できなかったファンに申し訳なさを感じるほどに、にわかな観客である。

 

だからライブレポを書けなかった。披露された曲で知らないものが多かったので、書くことをあきらめていた。

 

しかし自分の感じた気持ちを言葉として残しておきたい。そう思って今更にながら、こうして感想を綴っている。それぐらいに生のライブで観た関ジャニ∞は、自分の抱いていたイメージと良い意味で違ったし、衝撃を受けたのだ。

 

その中でもバンド形態になった時の、メンバーの佇まいと表情は忘れられない。特に丸山隆平のベース演奏には感動したし、村上信五のツルッツルな肌には衝撃を受けた。またあのベースを生で聴きたいし、ツルッツルな肌を保つ秘訣を聞いてみたい。

 

そういえば村上信五のことは、過去にも「思っていたイメージと違う」と感じたことがあった気がする。その出来事をハッキリと思い出せなかったので、自分の過去のSNSの履歴を探し、その出来事を見つけた。

 

それは2018年に放送された『関ジャム』の、ハロープロジェクトについての特集回だった。

 

 

そうだ。過去に自分は村上信五を可愛いと思ったのだ。マツコの前では見せないぶりっ子な表情にキュンとしたのだ。

 

それまで彼を可愛いと思ったことはなかったし、永遠に可愛いと思うことはないと思っていた。それがモー娘に負けないキュートな表情をするギャップによって、見事にハートを撃ち抜かれたのだった。

 

しかし彼を可愛いと思ったのは、この日だけだった。自分が『月曜から夜ふかし』ばかり観ているせいだろうか。それ以降は彼の可愛さを見る機会がなかった。愉快な姿しか見ていない。

 

そして生で村上信五を見ても、彼の可愛さを感じることはできなかった。

 

彼を可愛いと思ったことは、自分の勘違いか気の迷いかと思ったが、そういうわけではなさそうだ。Twitterで「村上信五 かわいい」で検索すれば、多くのファンが彼の可愛さについて言及している。やはり村上信五は可愛いのだ。

 

もしかしたら他のメンバーに気を取られて、村上信五の可愛い瞬間を見逃したのかもしれない。他のメンバーも魅力的なのだから、見逃すのは仕方がない。丸山隆平がカッコよくベースを弾いている時に可愛い表情をされても、気づくはずがないのだから。

 

しかし村上信五の可愛さを生で体感できなかったことは悔しい。だからもう一度、関ジャニ∞のライブを観たい。その時はもっと村上信五に注目して、彼の可愛さを見逃さないようにしなければ。

 

そして村上信五の可愛いさを見れた時は、その可愛さとツヤッツヤな肌に対して、喝采したい。

 

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