2019-04-12 「初めに悪く言っておいて結局褒めちぎるパターン」を自分が続ける理由 コラム・エッセイ その他 完全に同意 よく読ませてもらっている『ノベルはアイデンティティしかない』というタイトルのブログ。自分とは違う視点えで語っている文章。そして音楽への愛も感じるブログ。自分にとって新しい発見や気づきを感じることもあるので好きなブログの一つだ。 WANIMAやBase Ball Bearの記事では当ブログ記事も引用していただいたりしている。とてもありがたい。嬉しい。たまに自分の記事をツイートしてくれているのも感謝している。 先日投稿された記事も興味深い記事だった。「初めに悪く言っておいて結局褒めちぎるパターン、もう飽きた」というタイトルの記事。 要するに「今から悪いこと言いますよ~」という感じで始めて、最後には「悪いことはこのアルバムの止め時が分からない事」をオチにしているのことを指している。なんか肩透かしを食らったようで読後、スン、となる。これはアメリカ人が「君は罪な女さ。なぜって、この僕を恋の病にさせたんだからね、ハーッハッハ!」とジョークをかますのに似た、”究極のネガティブこそ最大の賛辞”スタイルである。もちろんこの言い回しはとても有効的で、自分の愛している気持が「好き」だけでは伝わりきれない時に使うと上手く届く。私も使う事はある。でもそれはたまに使うから有効なのであり、これが常套句化すると途端に陳腐になる。あるいは、本気で反論を期待していた人には物足りなさが生まれる。 (引用・初めに悪く言っておいて結局褒めちぎるパターン、もう飽きた | ノベルにはアイデンティティしかない) 理解できる。たしかにその通りかもしれない。そう思いながら読み進めてみた。 自分のブログがディスられていた。 ⬇︎ディスられた記事 きちんと読んでくださった上での批判。複雑な気持ちにはなったが、嫌な気持ちはしない。むしろきちんと読んでくれていると感じたので嬉しさもある。自分がドMであることを再確認。 キングギドラに『公開処刑』された時のDragon Ashやリップスライムはこんな気分だったのかもしれない。 自分は「このパターン」のタイトルと流れの記事をいくつか書いている。それは間違いない。しかし、このようなタイトルをつけておきながら、良いタイトルだとは思っていない。 では、なぜ自分はこのようなタイトルをつけるのか。それにはいくつか理由がある。ただの炎上狙いでアクセスを稼ごうとしているわけではない。 もちろん、全ての記事でそのようなタイトルをつけてはいない。自分の中で3つのルールがある。自分にとってそのどれかに当てはまると思わなければ、そのようなタイトルや内容にはしていない。 ルール①過小評価されていたり勘違いされてると思う音楽を扱う場合 例えばback number。今では日本を代表する大人気バンドになったと思う。JPOPシーンのド真ん中に食い込んで自分たちの「ロック」を鳴らしているバンドだと思う。 しかし、ゴリゴリのロックが好きな人やサブカルな音楽やアングラな音楽が好きな人たちには馬鹿にされがちなバンド。一聴しただけでは「ありきたりなJPOP」に聴こえるのだろう。個人的に、それはきちんと聴かれていないか勘違いされていると思う。 そのようにそのようなバンドに対しては「初めに悪く言っておいて結局褒めちぎるパターン」の記事を自分は書くことが多い。 岡崎体育やヤバイTシャツ屋さんや四星球など「笑い」方面の活動も目立つアーティストについても、そのようなパターンにしている。 彼らはコミック的な要素のせいで偏見を持たれがちだ。音楽のレベルが低いと思われがちだ。そのような偏見をぶち壊したい。実際は音楽は作り込まれているし、「音楽に対して」真剣に活動している。 そのようなアーティストにも「はじめに悪く言っておいて結局褒めちぎるパターン」のタイトルをつけている。 アーティストの記事だけではない。音楽フェスの記事についてもそのようなタイトルをつけている記事もある。 ジャンルがバラけすぎて「ロックと名前にあるのに全然ロックフェスではない」と批判されがちなロックインジャパンフェスティバル。そんなロッキンに自分が感じる他のフェスにない魅力について書いた記事。 開催前から発表された内容について批判され、行かなかった人にも批判されていた「夏S」。しかし、実際は会場に集まった人を今までにない方法で楽しませようとしていた。それを伝えようとした記事。 ELLEGARDENの再始動後の対バン相手がONE OK ROCKと発表された時も批判が多かった。批判している人たちに対して釘を刺したいと思い書いたのが上の記事。 女優をやったりタレント的な活動をしたりと音楽以外の活動も目立つ藤原さくら。それによって片手間に音楽活動をしているのではと偏見で見られることもある。事務所はちゃんと音楽活動をさせろと言うファンもいる。そんな偏見をぶち壊し、事務所もきちんとアーティストのことを考えているのではと思い書いた。 どれも「アンチ目線」のタイトルかもしれない。ファンはそのタイトルに嫌悪感を抱き、アンチは共感するようなタイトルかもしれない。 このようなタイトルを付けることは良いことではないかもいれない。しかし、自分にとってこれには意味もある。ただの炎上を狙ったアクセス数稼ぎでも、ギャップを狙ってファンを喜ばせようとしたわけでもない。 ファン以外にも読んでもらいたかったのだ。アンチの人や好ましく思っていない人にも読んでもらいたかった。 アンチが共感するタイトルで記事に呼び込み読んでもらうことで、記事をきっかけに違った目線でその音楽を聴いて欲しいと思った。 音楽は好きなものを聴けば良い。嫌いならば聴かなければいい。自分のやっていることは無意味で迷惑なことかもしれない。しかし、違う一面を知ってもらったり感じてもらうことで、もしかしたら良いと感じる部分もあるかもしれない。人それぞれ好みは違うが、自分が良いと思ったものの魅力はきちんと伝えたい。 そんな魅力を伝えるきっかけを作るには、アンチや悪印象を持っている人を「騙す」ことも読んでもらうには有効だ。正攻法ではないと思うが、無理矢理にでもきっかけを作らなければ読んでもらえない。 以前、岡崎体育の記事を読んでくださった方から感想のメールが来た。 そのメールには「テレビに出ている岡崎体育は嫌いだったけど、この記事を読んで曲を聴いたら好きになりました」と書いてあった。 その感想は嬉しかった。誰に何を言われようと、このタイトルでこの内容の記事を書いた意味も価値もあると感じた。 ルール②編成が変わったバンドやアイドルが偏見で見られていると感じた場合 最上もがが脱退しでんぱ組.incに新メンバーが入った時、このようなタイトルの記事を書いた。 当時のでんぱ組は新メンバーに対して否定的なファンも多かった。この件をきっかけに離れてしまったファンもいる。そんな人たちに新メンバーが入ったことで、もしかしたらグループがもっとよくなるかもしれないと言うことを伝えたかった。新メンバーの2人にも物語があると言うことを伝えたかった。 3人編成になって3人だけでEPを作った時のbaseballbearについても「初心者面するな」というタイトルの記事を書いた。メンバーが減りファンも不安に思ったり新曲について賛否様々な意見が飛び交っていた。そんな頃に今のベボベも良いということを伝えようと思い書いた。 個性が特に強かったメンバーの廣田あいかが脱退した私立恵比寿中学。メンバー脱退によって離れたファンもいる。メンバーが減ったことによってパワーダウンしているのではと懸念に思うファンもいた。そんな不安を吹き飛ばしたい。去って言ったファンにもう一度エビ中を観て欲しいと思い、今のライブの凄さを伝えるべく書いた。 どれも「初めに悪く言っておいて結局褒めちぎるパターン」の記事。しかし、それにも理由はある。 離れてしまったファンや冷めてしまったファンに読んでもらって、感じ取って欲しいものがあったのだ。 今でも良い音楽をやっていると伝えたかった。そのために「あえて」マイナスな意味のタイトルにし、離れてしまったファンがタイトルに共感することで読んでもらうきっかけを作ろうとした。 でんぱ組の記事を書いた後、twitterで「新メンバーの突然の加入でショックで冷めたけど、記事を読んでもう少し応援してみようと思いました」という内容のリプライを頂いた。 それも嬉しかった。自分が書いた文章に価値が生まれた瞬間でもあるし、自分の想いが伝わった瞬間でもあった。100人中99人に否定されたとしても、1人にきちんと伝わったのならば、自分にとっては意味も価値もある。 ルール④悪ふざけ 湘南乃風の純恋歌の考察記事は悪ふざけで書いた。楽曲もグループも好きでも嫌いでもない。それほど興味もない。勢いで書いた。湘南乃風とそのファンの方々には申し訳ないと思っている。 ビバラロックとJAPAN JAMの比較記事も悪ふざけで書いた。「クソ」という単語を連発したかっただけだ。渋谷陽一社長には申し訳ないと思っている。鹿野淳に対しては全然申し訳ないと思っていない、マジで導線なんとかしろ。 たまに悪ふざけで特別意味もなくこのような記事を書いてしまう。できる限りこのパターンは書かないようにしたい・・・・・・。 普通のタイトルの記事もある この自分で決めた3つのルールに当てはまらなければ「初めに悪く言っておいて結局褒めちぎるパターン」の記事は書かない。 aikoは自分の中で3つのルールに当てはまらないアーティストの1人。素晴らしいアーティストだと思う。それでいて、正当な評価がされていると思う。そのため普通のタイトルで自分がライブを観た感動をそのまま書いた。 斉藤和義も同様だ。最高のアーティストであり世間からしっかり正当な評価を受けている。先日観た弾き語りのライブが素晴らしかった。その感動を伝えるには普通のタイトルや内容でも問題ない。 自分が音楽を好きになったきっかけであるアーティストの椎名林檎。誰もが知る一流のアーティストだ。そのため「初めに悪く言っておいて結局褒めちぎるパターン」の記事を書く必要がない。ただただ真摯に、自分の想いを書いた記事。 フジファブリックも知名度は高いわけではないと思う。しかし、音楽好きからはしっかりと評価されているバンド。そして、自分にとって大切なバンド。自分の決めたルールの3つのどれにも当てはまらないバンド。 THE YELLOW MONKEYも再結成後評価は変わらず、日本を代表するロックバンドとして正当な評価を受けていると思う。 このように煽っていない普通のタイトルの記事も多く書いている。 クソなものをクソとしか言わなかった記事 何やっても何出しても褒めしかしないブログって人間味を感じない。クソなものは批判覚悟で「クソだ」って言ってほしい。上に挙げたお二人も深い愛と多くの知識を持っているのは知っている。すぐに知識ひけらかしたがる私より洋楽も知っているし邦楽も知っている。だから絶対「クソだな」って思うアルバムにも死ぬほどで会っているに違いない。私はそれが読みたい。それも忌憚なく書いて、そしてそれもシェアされるブログがいい。 (引用・初めに悪く言っておいて結局褒めちぎるパターン、もう飽きた | ノベルにはアイデンティティしかない) この意見も理解できる。共感もできる。しかし、自分は「クソだ」と思ったものをそのまま「クソだ」と言う記事はあまり書きたくない。過去にいくつか書いていた。しかし、書いていても自分が楽しくなかったのだ。 上の記事はももいろクローバーZの有安杏果が脱退した時に書いた記事。当時は有安が脱退することを過剰に批判しているファンも多かった。個人的に、その人たちを「クソ」だと思った。その人たちに向けて書いた記事。 先日発表された指原莉乃の卒業ソングのMVには不快感しかなかった。そのことを書いた記事。 自分の中のモヤモヤを文章にしたが、そのモヤモヤは解消せず、増大した。結局書いてもすっきりしないし、楽しくもない。不快感が増すだけだった。 嫌いなものよりも好きなものについて書きたい。自分がクソだと思うことを伝えるよりも自分が最高だと思うものを伝えたい。 自分が今後も「初めに悪く言っておいて結局褒めちぎるパターン」を続ける理由 ここまで文章を書いて気づく。 この記事は批判への反論として書くつもりだった。しかし、これまでに書いた記事をさ時系列もジャンルも満遍なく紹介する記事になっている。 『過去に書いたオススメ記事紹介』になってしまった。ちょうどそのようなまとめ記事も作りたいと思っていたのでちょうど良い。もしも読んだことがない記事があったらこちらの記事に貼ってあるものから順に読んでください。 では、最後にきちんと反論もしておこうかと思う。 自分の書いた記事のタイトルやその内容からは「初めに悪く言っておいて結局ほめちぎるパターン」に思われるかもしれない。いや、その通りかもしれない。しかし、そこには自分なりに様々な想いを込めている。 伝わってないのならば自分の力不足かもしれない。ライブレポートなどは別として、自分の記事は取り扱ったアーティストのファン以外にこそ読んでもらいたいと思っている。そのアーティストのファンに向かって魅力を語ることなんて、ファン同士のコミュニケーションになるだけだ。 自分は文章によってそれとは違うこともやりたい。今それができているかというと、完全にはできていないかもしれないけども。 「初めに悪く言っておて結局褒めちぎるパターンには飽きた」と言われたとしても、自分にとっては理由や目的がある。誰に何を言われても自分が決めた方法や方針は変えない。 「批判覚悟でクソだと言って欲しい」と言われても自分はそのような記事は書かない。書いていて楽しくないから。 批判されたことで自分の方針を変えたりリクエストに応えることこそ、読者の批判を恐れたりゴキゲンを伺っているのではと思う。自分は自分が書きたいと思うことを自由に書く。 THANK YOU FOR YOUR KIND ADVICE AND SUPPORT! でも、ノベルさんがきちんと当ブログを丁寧に読んで、誠意と敬意を持って批判をしてくださったことは伝わる。だから全く腹も立たないし、一つの意見として参考になる。だからこそ、こちらもきちんとそれに応えなければと思いここまで文章を書いた。自分も敬意を持って反論してみたつもりだ。 最後にリップスライム『BLUE BE-BOP』のMVの最後のシーンの写真貼っておきます。貼った意味は特にないですが、自分のとても好きな曲なので、みなさん、ぜひMVを観て曲も聴いてください。