2018-12-01 岡崎体育のホールツアーを観て思ってしまったこと・・・・・・ ライブのレポート 岡崎体育 初のホールツアー 岡崎体育のワンマンライブを観た。ツアー初日の三郷文化会館。 フェスやイベントの短めの時間では観たことはあったが、ワンマンライブを観るのは初めて。それもライブハウスや野外フェスではなく、指定席のホール。 『MUSIC VIDEO』のMVが話題になってからの知名度と人気の上昇は目を見張るものがあった。今回のホールツアー後にはアルバムを発売し、2019年にはさいたまスーパーアリーナでのワンマンライブも決まっている。 そんな勢いに乗ったアーティストの、初めてのホールツアーの初日を観ることができる。これはありがたいことだ。 ホールツアーを終えた後、アルバムを出し、さいたまスーパーアリーナでワンマンライブを行う。 正直、さいたまスーパーアリーナのチケットは売り切れないとファンも思っているかもしれない。知名度はあるが、現在、集客力が強いわけではない。そもそも座席のあるホールで岡崎体育のライブが成立するかですら不安だった。 しかし、そんな不安、ライブを観たらどうでも良くなった。さいたまスーパーアリーナ公演は成功し今後のアーティスト活動も変わらず順調であり続けるのだと確信した。 その理由はホールでもきちんと成立する良いライブを岡崎体育が行ったこともあるが、それだけではない。 岡崎体育がめちゃくちゃカッコよかったのだ。 このカッコ良さがこれから世間に伝わり、みんなさいたまスーパーアリーナに行きたいと思うのだと確信した。 鴨川等間隔 『鴨川等間隔』という曲がある。 インディーズ時代に作られた楽曲でMVも作られている。大切にされている曲だとは思うが、知名度のある曲ではない。フェスやイベントなどでは歌われることはめったにない。 しかし、今回のホールツアーでは『鴨川等間隔』は歌われた。 そして、それが個人的にライブのハイライトであり、この1曲で「岡崎体育のライブのすごさ」が伝わるパフォーマンスに感じた。 「自分がやりたいがためだけにセットリストに入れた曲があります。鴨川等間隔という曲なんですけど、作品には自信があるけど歌は下手なんでみなさんいっしょに歌ってください」 岡崎体育はこのような話をしてから歌い始めた。座席があるからと初めてライブに来たライト層のファンは、この曲を知らなかったかもしれない。会場にたくさん来ていた子ども達も知らなかったかもしれない。 その歌声は本人の言う通り、お世辞にもプロの歌手としては上手いとは言えなかった。声が裏返る部分もあったし、最後のサビでは歌詞を飛ばして苦笑いして最前列の客に代わりに歌わせようとしていた。 だけど、この日に最も岡崎体育が楽しそうにステージに立っていた瞬間はこの曲を歌っているときに思えた。そして、観客全員が集中しつつも笑顔でステージを観ていた瞬間がこの時だったと思う。 ネタ曲でもなく笑いを取りにいくMCの時でもなく、真面目な楽曲を歌っているときが最も笑顔にあふれた空間になっていた。 岡崎体育のやりたいことと、ファンが求めていることが合致しているように感じた。 もちろんYouTubeでバズったヒット曲を聴きたいファンも多かったとは思う。しかし、それ以上に岡崎体育が今表現したいと思っているものを受け取りたいと思っている人が多かったのではと思う。 だからこそ岡崎体育が「自分がやりたいがためだけにセットリストにいれた」と語っていた『鴨川等間隔』が歌われた時が最も多幸感のある空間になっていたのではないだろうか。 世間ではいまだに岡崎体育は「イロモロ」として扱われているかもしれない。しかし、面白くて珍しいから注目されていただけではなく、音楽が魅力的だからこそ「イロモノ」扱いされてから2年以上経っても第一線で活躍しているのだ。 岡崎体育は「イロモノ」ではなく「カッコイイ音楽」をやっている、「カッコイイ」アーティストなのだ。 「音楽」で笑顔にしている 岡崎体育のライブはたくさん笑える。それは「お笑い」としての面白さによる笑いも多い。エンターテイメント要素が強い演出も理由ではある。 しかし、笑顔になれる最も大きな理由は他にある。岡崎体育は「音楽」の力で人々を笑顔にしているのだ。 自分の前の席にはお母さんと小学校低学年ぐらいの男の子の家族連れがいた。腕には岡崎体育の楽曲に出てくる「てっくん」というキャラクターのぬいぐるみを持っている。 男の子は終始楽しそうにしていた。笑ったり飛んだり腕を挙げたり。 その男の子が特に嬉しそうにしていた曲がある。その曲が始まった瞬間、一緒にいたお母さんの服を引っ張って満面の笑みでお母さんの顔を見ていた。てっくんのぬいぐるみを持って飛び跳ねていた。 それはポケモンの主題歌である「キミの冒険」という曲が歌われた時だ。 キミの冒険岡崎体育J-Pop¥255provided courtesy of iTunes 男の子がライブで1番聴きたいと思っていた曲だったのかもしれない。この日の「キミの冒険」は男の子にとって大切な思い出になった瞬間なのではと思う。大人になっても思い出すような嬉しかった思い出の1つになるかもしれない。 「キミの冒険」は世間のイメージする岡崎体育のやるネタ曲ではない。子どもにも大人にも伝わるような前向きなメッセージが込められた歌だ。それでも男の子はどんなネタ曲よりもどれだけ笑いを狙ったMCよりも笑顔だった。 岡崎体育は笑わせることで人を笑顔にしているのではない。「音楽」で人を笑顔にしている。 老若男女関係なくライブでお客さんを笑顔にしている。そんな岡崎体育は「カッコイイ」。 ファンの知らない曲でライブは成立するのか? 今回のライブは岡崎体育の代表曲がすべて披露されたわけではない。最も有名な『MUSIC VIDEO』は歌われなかったし、昨年話題になった『感情のピクセル』もやらなかった。アルバムのリード曲やMVが作られている曲も披露されない曲が多かった。 まだ発売されていない新しいアルバムの収録曲もセットリストに多く含まれていた。 今回のホールツアーは岡崎体育にとってツアー全体で最大規模の動員を予定している。大規模なライブツアーで代表曲をやらない。それはベテランアーティストならば珍しいことではない。しかし、岡崎体育はまだまだ新人。それに不満を感じるお客さんがいてもおかしくはない。 しかし、ライブを観たお客さんで不満を感じた人は殆どいないと思う。むしろ、みんな大満足のライブだったのではと思う。 新曲は岡崎体育の個性の詰まったユーモアな曲もあれば、ソングライターとしての実力を再確認できるような名曲もあった。 岡崎体育は様々なタイプの音楽を作る。しかし、「クオリティの高さ」だけはブレない。そして、ファンもその部分に信頼を寄せている。 過去の名曲や盛り上がる定番曲も良いが、それと同じぐらいに「岡崎体育の次の表現」も求めているのだ。披露された全ての新曲にはそれがあった。だから誰も聴いたことがない新曲を多く披露されてもライブは盛り上がったのだろう。むしろ、リリース前の新曲をいくつも聴ける喜びすら感じた。 それを自信を持って歌いパフォーマンスし、ファンの心をグッと掴む岡崎体育は「カッコイイ」。 岡崎体育はカッコイイ 楽曲を聴けば岡崎体育の音楽のカッコよはは伝わる。ライブに行けば岡崎体育自身のカッコよさも感じる。 世間ではまだ「イロモノ」として偏見の目で見ている人もいるかもしれないが、岡崎体育の「音楽」を改めて聴いて欲しい。機会があればカッコイイ岡崎体育を見に来て欲しい。 岡崎体育はカッコイイのだ。 岡崎体育は、カッコイイのだ..... 岡崎体育は...... 音楽にルックスは関係ない。ルックスのことは忘れてまずは目を閉じて岡崎体育の「音楽」を聴いて欲しい。 関連記事 ●岡崎体育は世間に飽きられ始めている ● 岡崎体育の握手会に行ってきた感想・・・・・・ ●岡崎体育のチェキ会に行ってきた・・・・・・ ●岡崎体育の感情のピクセルが叩かれてレキシのKATOKUが叩かれない理由 【早期購入特典あり】SAITAMA(初回生産限定盤)(DVD付)(顔ヒストリーバッジ付) 岡崎体育 SME 2019-01-09 Amazonで購入 楽天市場で購入