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【全曲レビュー】関ジャニ∞『ジャム』は音に凝っているアルバム。おすすめポイント紹介と感想

ジャニオタやアイドルオタク以外も聴いてほしい

 

自分はジャニーズにそれほど詳しくもないし興味もそれほどないんですよ。

自分はもういい年齢の大人だし男だからね。

でもね、最近関ジャニ∞が気になって仕方がない。

これはジャニーズファンやアイドルファン以外もそういう人が多いんじゃないかなと思う。

 

特にここ数年はアイドルとしてよりも、”ミュージシャンとしての活動”を重点的に行っているように感じる。

METROCKにも出演したり、間ジャムが音楽ファンに評判が良かったりと、ジャニーズファンやアイドルファン以外にもここ最近注目されている関ジャニ∞。

METROCKも盛り上がっていたらしい。

 

関連記事:関ジャニ∞がMETROCKで盛り上がったのは当たり前 - オトニッチ

 

そんな関ジャニ∞が1年7か月ぶりにアルバムをリリースする。

タイトルは『JAM』

これがね、ジャニオタやアイドルオタク以外にも聴いてほしい作品になっている。

普段ジャニーズを聴かない自分にも響くような作品。

 

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何がそんなに素晴らしいのか。

それをジャニーズに詳しくない普通の音楽好きの男が全曲レビューしてみようかと思う。

 

※レビューする内容は通常盤の楽曲です

 

ちなみに、Amazonで購入すると早期特典でポスター付くらしいですよ。

 

 

01.罪と夏

 

作詞:高木誠二

作曲:Dr.Dalmatian

編曲:Dr.Dalmatian、久米康嵩

 

関連動画:罪と夏Music Crip(公式サイトの動画)

 

2016年に発売されたシングル曲。

夏だけあってベンチャーズを感じさせるような編曲。

そしてORANGERANGEを感じさせるような曲展開と歌詞。

 

君は「思い出」じゃなくて「好き」になってというフレーズが印象的。

 

夏の曲のアップテンポとなると今やテンプレートになっているような曲展開とアレンジだが、盛り上げるポイントもしっかり押さえた楽曲なので聴いていて楽しい。

 

02.今

 

作詞:akira nise

作曲:akira nise

編曲:菅野よう子

 

関連動画:今 Music Clip(公式サイトの動画)

 

作詞作曲はニセ明(星野源)で編曲はアニソンやゲーム音、CM音楽の作曲や編曲で超有名で超一流の菅野よう子。

 

メロディや歌詞を聴くと、星野源の色が強い。

しかし、菅野よう子の編曲により関ジャニ∞の良さを引き立てる楽曲に進化している。

特にストリングスやホーンのおとでキラキラ感が出ている。

個人的時にはドラムパターンが好きな楽曲。

 

03.DO NA I

 

作詞:いしわたり淳治

作曲:蔦谷好位置

編曲:蔦屋好位置

 

 間ジャムでこの楽曲の制作過程が紹介されていたダンスチューンの楽曲。

ピアノとホーンの音が印象的な楽曲。

ピアノの音も1番と2番のサビと最後のサビではアレンジを変えていることが間ジャムで紹介されていた。

後半に盛り上がるアレンジにしていることと、歌詞のテーマは「次の主役は誰だ?俺たちの出番だ」「楽しませるのは俺たち」「主役は君と俺たちだ」というテーマになっているらしい。

 

エンジニアも蔦屋好位置の指定で米津裕二郎が担当している。

音にもかなりこだわっている作品。

 

04.なぐりガキBEAT

 

作詞:NOMSON

作曲:NOMSON

編曲:大西省吾

 

関連動画:なぐりがきBEAT Music Clip(公式サイトの動画)

 

シングル曲でもあり、横山裕主演 映画「破門 ふたりのヤクビョーガミ」主題歌でもあった楽曲。

スカを感じるような編曲で明るくて楽しいジャニーズっぽい楽曲。

サビもキャッチーで覚えやすい。

 

あまり目立たないが、ベースがとてもいい仕事をしている。

ヘッドフォンで聴いて確認してほしい。

 

05.夢への帰り道

 

作詞:比嘉栄昇(BEGIN)

作曲:島袋優(BEGIN)

編曲:大西省吾

 

BEGENの作詞作曲のバラード。

前半の4曲は全てアップテンポの曲だったが、ここでバラードが来ると良いアクセントになっている。

 

楽器の使い方もとても良くて、特にハーモニカの入るタイミング、奏でるメロディが切なさを強調している。

 

06.えげつない

 

作詞:岡崎体育

作曲:岡崎体育

編曲:岡崎体育

 

岡崎体育らしいポップで楽しい楽曲。

ちなみに歌詞は岡崎体育の提案で『関ジャニあるある』が取り入れられている。

岡崎体育が調べ上げたメンバーのエピソードを歌詞にして、中盤でラップバトルをしている。

 

キャッチーなサビも良いが、ラップバトルの部分も楽しいので注目してほしい。

 

07.パノラマ

 

作詞:SHIKATA

作曲:SHIKATA・GRP

編曲:野間康介

 

関連動画:パノラマ Music Clip(公式サイトの動画)

 

こちらは2016年にリリースされたシングル曲。

フジテレビ系アニメ『モンスターハンター ストーリーズ RIDE ON』の主題歌。

 

ポップで明るい編曲のいかにもシングル曲という感じのキャッチーな楽曲。

 

08.Never Say Never

 

作詞:安田章大

作曲:安田章大

編曲:久米康嵩

 

関ジャニ∞のメンバーでもある安田章大が作詞作曲をした楽曲。

映画『スパイダーマン:ホームカミング』日本語吹替版主題歌。

シンプルでロックなアレンジが印象的。

 

歌詞のメロディの乗せ方が面白い。

これは良い意味でプロの作曲かではないメンバーが作ったからこそできた面白い歌詞のメロディの乗せ方かと思う。

 

09.侍唄 (さむらいソング)

 

作詞:池田貴史

作曲:池田貴史

編曲:池田貴史

 

関連動画:侍唄 Music Clip(公式サイトの動画)

 

レキシこと池田貴史が作詞作曲編曲を担当した楽曲。

シングル曲で錦戸亮主演 金曜ナイトドラマ「サムライせんせい」の主題歌になった楽曲。

 

壮大なアレンジのバラード曲。

ストリングスも入っているが、バンドサウンドが印象的。

ギターソロの入るタイミングは文句のつけようがない。

 

10.S.E.V.E.N 転び E.I.G.H.T 起き (読み:ななころびやおき)

 

作詞:UNICORN

作曲:UNICORN

編曲:大西省吾

 

なんと作詞作曲をユニコーンが担当している楽曲。

ユニコーンがライブでやっていても違和感がなさそうな楽曲ではある。

しかし、編曲の大西省吾の力によって、ユニコーンの良さを生かしつつも関ジャニ∞に合う編曲で関ジャニのものになっている。

 

楽曲はアップテンポで歌詞は面白い。

聴いていて楽しくなる曲。

個人的には編曲もユニコーンにやってもらって関ジャニ∞との化学反応を見てみたかった部分はある。

 

11.NOROSHI

 

作詞:高木誠司,

作曲:Peach

編曲:Peach

 

関連動画:NOROSHI(Music Clip(公式サイトの動画)

 

生田斗真主演 東宝配給映画『土竜の唄 香港狂騒曲』主題歌。

シングル曲でもある。

 

重めのバンドサウンドだが、ホーンも入って聴きやすくなっている。

ギターの速弾きも入っているのが面白い。

 

12.青春のすべて

 

作詞:水野良樹(いきものがかり)

作曲:水野良樹(いきものがかり)

編曲:本間昭光

 

いきものがかりの水野良樹が作詞作曲を行い、編曲は本間昭光といきものがかりにかかわっている2人が作っただけあって、かなりいきものがかりを意識したような楽曲。

切ないバラードでアルバムの最後にふさわしい曲。

 

綺麗なメロディだし安心して聴ける編曲で普通に良い曲。

でも、普通に良い曲すぎて、どこか編曲や曲展開で面白い展開があってもよかったかなとは思う。

 

13.生きろ(通常盤に収録)

 

作詞:渋谷すばる

作曲:渋谷すばる

編曲:渋谷すばる

 

出だしの“広がる広がる”というフレーズで耳を持ってかれる。

シンプルなバンドサウンド。

特別難しい演奏もしていないけど、それが逆に良い。

インディーズバンドのような音作りと録音。

 

メンバーの渋谷すばるが作詞作曲から編曲までを行った曲。

 

14.JAM LADY(通常盤のみに収録)

 

作詞:安田章大

作曲:安田章大

編曲:柳野裕孝

 

ポップなメロディと歌詞。

夏を感じるような編曲。

女性の声がところどころ聞こえる編曲が良いアクセントになっている。

ダンスチューンクラップの音が印象的

 

こちらの楽曲はメンバーの安田章大が作詞作曲をしている。

 

15.Traffic(通常盤のみに収録)

 

作詞:錦戸亮

作曲:錦戸亮

編曲:錦戸亮 / Peach

 

ベースの演奏が良い。

Aメロのギターのカッティングがカッコよくアレンジされている。

サビはアイドルらしくポップと通常盤のみに収録されていることが勿体無いぐらいアイドルソングとしてもポップスとしても良く出来ている楽曲。

 

作詞作曲はメンバーの錦戸亮が行っている。

 

普通の音楽ファンにも聴いて欲しい

 

アルバムは全体的にアップテンポの曲が多く、メロディもキャッチーな曲が多いです。

聴きやすく中だるみすることがないアルバムかなと思います。

 

そして、このアルバム、ジャニーズやアイドルに興味がない人にも聴いて欲しいです。

 

まずは楽曲提供者がレキシや蔦谷好位置やユニコーン、星野源、岡崎体育と様々なジャンルのアーティストが提供しているんですね。

関ジャニ∞のファンだけでなく、楽曲提供者のファンも楽しめる内容です。

特に星野源は作詞の提供は企画みたいな感じでは過去にあったけど、普通に作詞作曲で楽曲提供は初めてなはず。

 

そして、演奏や音もかなり凝っています。

ヘッドフォンで聴くと様々な音が鳴っていて楽しめるし、演奏も面白い演奏やハイレベルな演奏をさり気なくやっています。

 

アイドルのアルバムというより、プロが集まって作った上質なポップスのアルバムといっていい完成度。

 

ちなみにアルバムは三形態発売されてますが、曲を聴きたい場合は収録曲が多い通常盤がおすすめです。

初回盤はDVDが付いてるらしいけど、それはアイドル的なDVDなので関ジャニ∞ファンやアイドルファンはそちらの方が楽しめるかも。