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【レビュー・感想】The1975『Notes On A Conditional Form (仮定形に関する注釈)』を自分は理解しきれない

グレタ・トゥーンベリの演説

 

The1975の新しいアルバムがリリースされた。

 

タイトルは『Notes On A Conditional Form』。日本語タイトルは『仮定形に関する注釈』である。

 

期待しつつ再生ボタンを押した。1曲目が流れる。マシュー・ヒーリーは歌っていない。かわりに環境活動家グレタ・トゥーンベリのスピーチが流れる。

 

The 1975

The 1975

  • THE 1975
  • オルタナティブ
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それを聴いて自分はこのアルバムをきちんと理解することが難しく、正当に評価できない作品だと察した。

 

グレタとコラボレーションする楽曲が収録されることは知っていた。

 

この曲は2019年7月に発表されており、新作に収録されることも発表されていた。ただ自分はアルバムまでとっておきたいと思い聴いていなかったのだ。

 

そのためグレタのスピーチが主役になっているような楽曲に驚いた。

 

決して社会問題を音楽に持ち込むなと言っているわけでもない。グレタのスピーチに異論があるわけでもない。バンドとしても社会問題や政治について言及することは多い。そういった部分も含めて魅力的なバンドである。

 

しかし日本人で英語もネイティブではなく.日本以外の文化についても詳しくはない自分は、気軽に評価をできない作品ではと思った。

 

過去作以上に聴いていて「楽しい」「気持ちい」などの単純な感想では言い表せることができない意味が込められた作品で、それも込みで評価するべきと感じたのだ。

 

グレタのスピーチは和訳が公開されているし、他の曲も和訳を公開しているファンサイトもある。日本盤のCDには和訳がついているとは思う。

 

それを読めば意味はわかるかもしらないが、直訳が難しい表現もあるだろうし、意訳も含まれると翻訳者の解釈によって意味合いが変わってくる。

 

自分の解釈で和訳したとしても、TOIEC400点台の自分では正しく解釈することも難しそうだ。TOEICのスペルすら間違えちゃうぐらいの英語力の自分には無理だ。

 

ネット上のアルバム感想についての簡単な調査をしたところ、難しい言葉を使った評論をツイートしたり、深い考察やをしている人が目立っていた。自分はそのような評論や考察はできない。

 

だから開き直ろうと思う。開き直って「かっこいい!」「めっちゃいい!」「心地よい」みたいな素朴な感想だけを述べようと思う。この後は馬鹿っぽい感想だけが並ぶ。一緒に馬鹿になったつもりで読んでほしい。

 

自分が好きな曲

 

2曲目の『People』が最高だ。

 

激しくヘビーなギターとドラム。そしてマシューのシャウト。まるでパンクバンドのよう。過去のthe1975にはなかったタイプの曲だ。

 

People

People

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自分はTOIEC400点台なので歌詞の意味は理解できない。またTOEICのスペルを間違えた。その程度の英語力だ。ただただ「カッコいい!」としか言えない。

 

しかし異質な楽曲は『People』だけ。様々なジャンルの楽曲が揃っているバラエティ豊かなアルバムだが、他の楽曲は過去作の流れを汲んだサウンドに思う。

 

自分は美しいメロディで、楽器のサウンドが印象的な曲が好みである。そのため今作で好きな曲は中盤に固まっている。特に8曲目から11曲目までが好きだ。

 

『Then Because She Goes』は特に最高だ。

 

Then Because She Goes

Then Because She Goes

  • THE 1975
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 シューゲイザーを感じるギターの音と美しい歌メロ。歌詞のメッセージはわからない。だってTOIEC400点台だから。ほらまたスペルを間違えた。

 

フォークミュージックの影響を感じる『Jesus Christ 2005 God Bless America』やミドルテンポのロックンロールの『Roadkill』も好みのど真ん中だ。めっちゃ良い。TOIECTOEIC400点台なので歌詞の意味はわからないが、良い歌であることはわかる。

 

Jesus Christ 2005 God Bless America

Jesus Christ 2005 God Bless America

  • THE 1975
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80年代リバイバルなサウンドの『If You're Too Shy(Let Me Know)』のポップなメロディも大好きだ。サウンドも心地よい。

 

後半の落ち着いた雰囲気のダンスミュージックも良い。『What Should I Say』のリズムは心地よいし、このようなハウスミュージックをバンドとしてい表現しているのが素晴らしい。もちろんTOIECTOEIC400点台の自分に歌詞の意味は理解できないが、それでも心地よい音楽として楽しめる。

 

If You’re Too Shy (Let Me Know)

If You’re Too Shy (Let Me Know)

  • THE 1975
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もちろん英語をネイティブ並に理解できた方が歌詞のメッセージは理解でき、より深く作品を楽しむことができるとは思う。メンバーのインタビューを読んだ方が作品を理解できるかと思う。

 

しかし難しいことを考えず、情報を頭に入れずに音楽を聴くのも悪くはない。それでも良いと感じれる作品こそ名盤だと思う。

 

 

日本を誇りたくなる

 

『Tonight(I Wish I Was Your Boy)』の楽曲クレジットにはHiroshi Satoという名前がある。これは日本人の名前だ。ローマ字だったのでTOEIC400点台の自分でも読むことができた。

 

Tonight (I Wish I Was Your Boy)

Tonight (I Wish I Was Your Boy)

  • THE 1975
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佐藤博は日本のミュージシャンである。ティンパンアレーに参加したり山下達郎や大滝詠一の作品にキーボーディストとして参加している名実ともに一流のミュージシャンだ。晩年は青山テルマ『そばにいるね』でサウンドプロデュースしたことでも知られている。

 

残念ながら2012年に亡くなってしまったが、日本の音楽シーンに長年にわたり大きな影響を与えた。偉大なミュージシャンだ。

 

今でもその影響力は強い。残した作品は今でも多くの人を感動させている。それをthe1975が証明してくれた。

 

『Tonight(I Wish I Was Your Boy)』には佐藤博の『SAY GOODBYE』という楽曲がサンプリングされている。そのため楽曲クレジットに佐藤博の名前があったのだ。

 

SAY GOODBYE

SAY GOODBYE

  • 佐藤 博
  • J-Pop
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洋楽しか聴かない音楽ファンには邦楽は馬鹿にされがちだ。

 

しかし海外では日本のシティポップブームがあったりと受け入れている邦楽ポップスも多い。2019年にはタイラー・ザ・クリエイターが『GONE, GONE / THANK YOU』という曲で山下達郎『FRAGILE』をサンプリングしている。

 

GONE, GONE / THANK YOU

GONE, GONE / THANK YOU

  • タイラー・ザ・クリエイター
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥255
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この楽曲が収録されたアルバム『IGOR』は大ヒットし、音楽レビューサイト最大手のピッチフォークでは10点満点中8点を記録したりと、作品としても高く評価されている。

 

それは邦楽が海外の音楽にも少なからず影響を与え評価されている証拠でもあり、日本の音楽を誇っても良いのではと思う。そしてThe1975の『Guys』を聴くと、日本に対しても誇りたくなってくる

 

Guys

Guys

  • THE 1975
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『Guys』には下記のフレーズがある。

 

Oh, the first time we went to Japan (The first time we went to Japan)
ああ、初めて日本に行った時
Was the best thing that ever happened (The best thing)
今までで最高の出来事だった
And I wish that we could do it again
そしてまた同じことができたらいいな
You guys are the best thing that ever happened to me
あなた達の存在が私にとって最高の出来事だ
(the1975 / Guys 歌詞・和訳)

 

The1975はイギリスのバンドだ。新作は世界中で聴かれている。それなのにアルバム最後を飾る楽曲の後半の重要なフレーズで、日本への愛を歌ってくれた。簡単な英文だったからTOEIC400点台の自分でも理解できた。感動した。

 

自分が何かをしたわけではないが、日本で生まれ育った者として少しだけ誇らしくなった。嬉しくなった。

 

The1975が初来日したのは2013年のサマーソニックである。自分もサマソニへ行った年だ。彼らが歌詞にするほど最高だと思った場所に自分もいたのだ。それも嬉しかった。裏のマンウィズを観ていたからThe1975は観てないけども

 

音楽は知識がなくても楽しむことはできる。ただ音に身を委ねるだけでも感動できる。だから英語も話せないしThe1975にそれほど詳しくない自分も楽しむことができた。

 

しかしより自分の知識を照らし合わせたり調べてバンドの想いや楽曲に込められた意味を知ることでより感動できる。佐藤博をサンプリングしていることや、日本について歌ってくれていることを知った時、ただ聴いているだけの時よりも感動できた。

 

純粋に音楽に身を任せて聴く楽しみもある。それは熱狂的なファンが聴いた時に得る感動とは違うもので、大切にするべきものかもしれない。

 

しかしそれからもっと多くの情報を知って聴いたり、英語を勉強して聴くと、より音楽を楽しめるはずだ。急いで調べたり学ぼうとする必要はない。自分のペースで良い。新譜だからと短期間で理解する必要もないのだ。ゆっくり音楽を楽しめばいい。

 

自分はまずは英語の理解力を高めたいと思う。TOIEC400点台なので、もっと高い点数が取れるように頑張りたい。

 

ああ、またTOEICのスペルを間違えてしまった......。

 

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