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【ライブレポ・セットリスト】Sexy Zone『セクシーゾーン ライブツアー 2022 ザ・アリーナ』at 日本ガイシホール 2022年7月6日(水)

※ネタバレあり

 

自分がSexy Zoneに魅了されてから3年が経った。縁があって2019年にライブを観たことをきっかけに、彼らのパフォーマンスや音楽や人柄に強く惹かれて、見事に深みにハマったのである。特にアルバム『POP×STEP !?』以降は音楽マニアをも唸らせるハイレベルな楽曲が増え、その深みから抜け出せなくなってしまった。

 

2019年に観たライブで中島健人が「ノーセクシー、ノーライフ」と謎発言をしていたが、今ではその言葉が理解できる。今の自分も「ノーセクシー、ノーライフ」になってしまったからだ。

 

だから関東から名古屋までSexy Zoneのライブを観に行った。普段は遠征してまでライブを観ることが少ない自分にとって、珍しいことである。


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開演前の男子トイレが混んでいたりと、自分と同じ男性ファンが少しずつ増えていることを感じた。近年の彼らが行ってきた音楽的活動が実を結んだからこそ、新しいファン層を開拓できたのだと思う。

 

開演前からステージに設置されたスクリーンには「セクシーゾーン ライブツアー 2022 ザ・アリーナ」とツアータイトルが映し出されていた。そこから十字に花道が伸びて、中心にはセンターステージが設置されている。開演前からライブへの期待を煽ってくれるのだ。

 

今回はアルバム『ザ・ハイライト』のリリースツアーである。このアルバムは80年台リバイバルをテーマの一つに掲げていた。そのためかか開演前のBGMは80年代の洋楽ポップスが中心である。開演前からコンセプトにそった空気を作っているのだ。

 

とはいえライブ自体は「80年代リバイバル」とは少し違う。「80年代の文化を2020年代のものへと進化させた」と評するのが正しい。だからオープニングの時点で2020年代の技術を駆使した華やかで壮大な演出が続いたのだ。

 

1曲目の『SUMMER FEVER』の時点で、凄まじいライブ展開で観客の心をつかむ。

 

ステージ上から「SexyZone」と書かれた大きな電飾がカラフルに光ながら降りてきて、メンバー4人のシルエットが見えて始まる演出は、おそらく80年代には難しかっただろう。その電飾はメンバーを乗せたまま上昇したりと、派手な演出を繰り広げた。客席へはレーザー照明が飛び交ったりと、どんどん豪華になっていく。最新で最高の演出だ。

 

しかし80年代をイメージさせる演出も取り入れている。

 

ステージ上部には80年代に放送されていたテレビ番組『ザ・ベストテン』のランキングボードをイメージしたであろう、文字がパタパタと入れ替わるボードが設置されていた。それが曲が変わる事にパタパタと動き、次に披露される曲名が表示される。まさに「80年代の文化を2020年代のものへと進化させた」といえる演出だ。

 

もちろん演出だけでなくメンバーのパフォーマンスも最高だ。『Desideria』では炎がステージの四方八方に飛び交う中でクールにダンスをし、『Heat』では早くも花道をメンバーが練り歩き、客席後方のファンにまで近づき盛り上げていく。

 

SexyZoneはアイドルとしてもパフォーマーとしても、常に完璧な姿をライブで見せてくれる。演出も素晴らしいのだが、このメンバーだからこそ成立する演出であり、逆にこの演出を生かせるのもこのメンバーなのだ。

 

『Prism』ではメンバーが花道の四方に分かれ、迫り上がるステージに乗り、スタンド席上段のファンにも近づきパフォーマンスしていた。そこでメンバーが順番にファンへと挨拶と意気込みを語っていく。中島健人は「今日1日、皆さんを全力で幸せにします」とセクシーな発言をしていた。彼は常にセクシーだ。

 

クールなパフォーマンスで魅せた序盤だが、ここから空気が一転する。メンバーがステージから去ると、シソンヌ長谷川とSexyZoneのメンバーによるコント映像が転換VTRとして流れたからだ。

 

80年代の男性アイドルを彷彿させる衣装を来たメンバー。コントの内容はシソンヌの色が濃く、作り込まれた内容である。先ほどまでのクールな姿とは全く違う姿には「さっきとは別人か?」と思ってしまった。

 

ライブ内容も「さっきとは別人か?」と思うような展開になっていく。VTRで来ていたものと同じ80年代アイドル風の衣装で登場した瞬間、ライブの空気が大きく変わった。

 

パフォーマンスも序盤とは全く違う。ダンスのキレよりもユーモアや可愛さを意識したであろう動きになった。おそらく80年代男性アイドルを意識しているのだろう。

 

そんなパフォーマンスでデビュー曲『SexyZone』と『君にHITOMEBORE』を続ける。編曲も今回のために80年代アイドル風のサウンドに変更されていた。コンセプトからブレないよう作り込まれている。音楽的な部分もライブのために徹底的に作り込まれている。なぜか佐藤勝利は叫んでいる。

 

その衣装のままローラースケートを履いて『麒麟の子』を披露したのだが、この曲のアレンジには驚いた。

 

音源はクールさ際立つポップスだが、この曲も80年代アイドル風の編曲がされていた。それが意外にも楽曲の雰囲気にマッチしている。佐藤勝利はなぜか叫んでいた。同じ曲でも表現方法が変わると、印象が全く違うものにるのだ。

 

 「この後は黒柳さんと会食だぞ!」「黒柳さんと舞台やります!」「ひつまぶし食べたい!」と黒柳徹子と名古屋名物をイジる発言をしてステージを去るメンバー。

 

そこから裏で衣装の生着替え着替えているメンバーが客席ビジョンに映る。その最中も80年代アイドルキャラを崩さずに、シュールな会話を繰り広げている4人。

 

よくよく考えると着替え姿を中継することは、露出変態行動である。しかしメンバーの会話によって露出変態エンタメへと昇華されていた。そこにイヤらしさがないので、露出変態行動もすんなりと受け入れられる。そして佐藤勝利は下半身から着替えをするという知見を得た。

 

衣装を着替えると再び「さっきとは別人か?」と思う展開になっていく。煌びやかなジャケットに着替えたメンバーが、今度はクールなパフォーマンスを繰り広げていく。80年代アイドルから2020年代の最新のアイドルとしての姿を見せてくれた。

 

スタンドマイクを使ってパフォーマンスした『THE FINEST』ではキレのあるダンスで魅せ、『.Summer Ride』ではセクシーな歌声を響かせる。この曲ではしなやかなダンスで魅了していた。さっきまでローラースケートでコケそうになっていた人物とは思えないカッコよさである。

 

演出もライブを美しく彩っていた。『君がいた夏に』ではセンターステージに天井から大きな白いカーテンが降りてきて、その間隙を縫うようにメンバーが歌い踊る。その美しい演出によって、パフォーマンスの美しさも際立っていた。佐藤勝利はさっきまで謎に叫んでいたとは思えないほどにセクシーである。

 

ここまでセクシーな魅せるパフォーマンスを繰り広げてきたが、ライブはファンと一緒に作るものだ。ここからはファンもライブに参加する演出が繰り広げられる。

 

「次の曲はクラップで盛り上げて欲しいです。でも、サビのクラップが難しいです!できますか?」と松島聡が観客を煽ると、客席から大きなクラップが鳴り響いた。このクラップが一般の客にやらせるにしては、かなり高度である。客席ビジョンに『太鼓の達人』のような画面が出てきて、それに合わせて複雑なクラップをさせていたからだ。

 

しかも客席を上手と下手に分けて、座席の位置によって違うパターンのクラップをさせていた。例えるならバンドのドラムと同じような複雑なリズムパターンを、観客がクラップによって鳴らしているようなイメージだ。

 

これは観客が演奏に参加していると言っても過言ではない。観客が奏でる気持ちの良いビートに合わせて、メンバーが花道で歌い踊る。これほどまでに「参加した」と感じるライブは滅多にない。

 

そこから続く『シーサイド・ラブ』ではメンバーと観客が同じようにサビで腕を振り一体感を高めていた。やはりライブはファンと一緒に作るものである。

 

ここまで12曲を駆け抜けるように披露したが、ここでMCタイムに入った。

 

松島聡が水を飲む時にブタ鼻を鳴らしてしまったことをきっかけに「メンバーの誰がブタ鼻を鳴らしたか」をファンに当てさせるゲームを始めたりと、トークの内容はカオスを極めていく。

 

メンバーはブタ鼻を鳴らすことを「矢場とんを鳴らす」と表現していた。生粋の名古屋人に怒られないか心配である。さらにはそのゲームを「矢場とんゲーム」と言い始めた。矢場とんの関係者に怒られないか心配である。

 

その際にステージに背を向けた時、中島健人は客席ビジョンに自分の後ろ姿が映るのを目にしたのだろう。「俺の後ろ姿、超カッコイイな....///」と自画自賛していた。

 

そこから今後のお知らせをしていくメンバー。松島聡は『お米伝説』の実写化の主演に決まったらしい。楽しみである。

 

菊池風磨は自身の出演する番組で戦闘機に乗ったは話をしていた。「戦闘機は8Gがかかるんだよ。つまり自分の体重の8倍の力が身体に乗っかるんだよ。俺が8人も身体に乗ることと同じだよね?贅沢な時間だな......///」と謎に喜んでいる。

 

ステージにバーカウンターやジュークボックスなどが設置されセットがチェンジされてから、パフォーマンスが再開された。先程までブタ鼻で盛り上がっていた人物とは別人かと思うほどの、セクシーでクールなパフォーマンスが繰り広げられる。

 

前半は演出やダンスで魅せる楽曲が多かったが、ここで披露されたのは『Story』。繊細な歌声が映えるバラードだ。彼らは歌も上手い。声質はそれぞれ違うものの、自らの最もよく聞こえる発声を意識している歌唱に思う。特にバラードではそれが際立つのだ。

 

そこから続く『夏のハイドレンジア』も良い。超絶歌ウマシンガーの秦基博の提供楽曲なので、その歌唱に勝つことは難しい。しかしSexy Zoneの4人は自分たちの個性を生かした歌唱でしっかりと聴かせている。彼らだからこその魅力を詰めた楽曲として歌いこなしている。ステージの階段に座り歌だけに集中しているからか、丁寧に繊細に表現しながら歌っていると感じた。

 

ボーカリストとしての魅力を見せつけたあとは、ダンサーとしての魅力を見せつけるような楽曲を続ける。再び衣装をチェンジして再登場し、センターステージまで移動した4人。そして『Freak your body」をクールなダンスで魅せた。一人ひとりのダンスにキレがあるのはもちろんだが、4人のダンスが綺麗に揃っている瞬間は鳥肌が立つほどに痺れてしまう。

 

この楽曲からはセンターステージの床に水が張られていた。メンバーはその水の中で踊るわけだが、水飛沫をあげながら激しく踊る姿が美しくて見惚れてしまう。芸術作品を見ているような気分だ。

 

続く『RIGHT NEXT TO YOU』もそうだ。センターステージや花道でクールに踊る姿には引き込まれる。この曲でも水飛沫をあげながら踊っていたが、楽曲の雰囲気も合間って楽曲がより魅力的に感じてくる。この楽曲は音楽マニアからも注目と評価を集めた楽曲だ。きっと彼らもこのパフォーマンスをみたら、さらに度肝を抜くほどに驚き評価するだろう。

 

そんな痺れるほどにクールなパフォーマスを繰り広げていたが、ここでまたライブ展開が変わり会場の空気も一変する。

 

80年代女性アイドルの寝起きドッキリをイメージしたコント映像のVTRが流れたからだ。クールな空気から笑いの空気へと一気に変わる。ネグリジェを着て80年代女性アイドル風の髪型をして女装したメンバーがふざけ合い、シソンヌ長谷川が突っ込んだり回したりとするコントだ。やはりシソンヌの色が濃い内容で、お笑いファンも喜ぶ内容だったと思う。

 

VTRが終わり再登場したメンバーは、華やかなワンピースを着てVTRと同じ髪型をしてた。その姿は本物の女性アイドルのようにキュートだ。

 

そのまま80年代アイドル風の編曲がされた『Lady ダイヤモンド』を、80年代女性アイドル風のダンスで披露する続。4人の姿は女性アイドルにしか見えず、歌い踊りながらも役者として女性アイドルを演じていることがわかる。特に中島健人は美少女だった。女性アイドルとしてデビューしたら推させてもらいたい。

 

セットのバーカウンターで寸劇をやりながら披露された『Ringa Ringa Ring』も良い。こちらも女装でのパフォーマンスではあったが、女性アイドルのような声色でキュートな色気を出しながらパフォーマンスしていた。やはり彼らは役者として80年代女性アイドルを演じていた。

 

ジェンダーに関する様々な価値観が変化している時代ではあるが、今でも「男性が女性の服を着ること」自体が笑いになってしまいがちである。しかしSezy Zoneはそれ自体を笑いやユーモアにはしていなかった。

 

コントの設定やこの後の楽曲の正解感を表現するための一つの手段として、女性の服を着ていたのだ。パフォーマンスでは笑わせようとはせず「女性アイドルを演じるSezy Zone」として観客を魅了していた。彼らは「男性が女性の服を着ること」を面白いこととしては扱っていなかった。だからこの演出もエンタメとして昇華され、誰もが楽しめるものになっていたと思う。

 

まだまだユーモア溢れるパフォーマンスは続く。今度はスーツに着替えたメンバーが、これまた寸劇を交えたパフォーマンスで『休みの日ぐらい休ませて』を披露。

 

今度は役者としてサラリーマンを演じでいる。4人がセクシーなイケメンサラリーマンにしか見えない。ギターソロ部分ではシソンヌ長谷川がエアギターを弾く映像が出てきたりと、エンタメ要素も強まっていく。しかし長谷川の指の動きはギターではなくベースを弾く時の動きだった。

 

エンタメ盛り沢山のライブではあるが、Sexy Zoneのライブの1番の魅力は音楽に想いやメッセージをしっかりと乗せて、それを優しくも力強く伝えることに思う。

 

「悲しいニュースが溢れる世の中ですから、僕たちと皆さんで、一緒にぎゅっと抱きしめ合いませんか?」と言ってから披露された『ぎゅっと』は、まさにそのような楽曲に思う。ポップで温かい楽曲を、メンバーが優しく語りかけるように歌っていた。音楽によってぎゅっと抱きしめているように感じる。

 

「アイドルが世界から消えた」というショートストーリーのVTRが流れ再び転換に入る。このまでの映像とは違う暗いテイストの内容だ。常識が変わってしまったコロナ禍の世の中を、暗示させて考えさせていたのかもしれない。

 

そんな世界にSexyZoneが登場し「アイドルが再び現れた」という展開になる。これは「コロナ禍もいつかは終わる」という希望を込めた、遠回しなメッセージかもしれない。

 

ライブも後半。ここから「アイドルは世界に必要だ」と思わせるほどの畳み掛けるようなパフォーマンスを続ける。

 

まずは最新アルバムのリード曲『Forever Gold』で、最新のSexyZoneが最強であることを見せつけるかのようなパフォーマンスで圧倒させた。そこから花道で会場全体を巻き込むように『LET’S MUSIC』で盛り上げる。

 

J-Pop? Jazz? R&B? Hip-Hop?
House? Rock'n Roll? Dub-Step?
Trap? Love Ballad?
Tonight's the night! Let's go!

 

Bメロの歌詞がメインステージのスクリーンに映し出された。自分はこの歌詞が「今のSexyZoneがどのようなグループなのか」を簡潔に説明していると思っている。

 

SexyZoneは様々な音楽に挑戦して、その範囲を年々広げて進化しているグループである。ジャンルなど関係なく良い音楽ならば受け入れて取り入れて自らの物にする。ジャンルなど関係なく音楽は楽しいものだし、アイドルでも音楽を真剣に楽しんでいるということを伝えていると感じる。

 

ラストスパートをかけるように『RUN』を続けて、花道を走り回りさらに客席の熱気を上げていくメンバー。時折メンバー同士がすれ違う時にハイタッチをしていた。そこに熱い想いやメンバーの絆を感じてが印象的だった。

 

最高の盛り上がりを作り、やり切った表情をしている4人。1人ずつ順番にグループやファンへの想いを語っていった。

 

中島健人 「少しずつ状況が変わってきてて、良くなっている部分もありますが、だからこそ難しい判断をしなければならない状況です。マスクをしていても皆さんの素敵な笑顔がわかって嬉しいです。ここにいる皆さんでSexyZoneのライブは完成します。これからも一緒にライブ作ってもらっていいですか?セクシーサンキュー」

 

松島聡 「歓声の代わりに拍手で応えてくれても、気持ちは伝わってるからね。みんなには僕らの想いがパフォーマンスから伝わってくれたら嬉しいです。僕らの想いが伝わってくれるかツアー前は不安でしたが、みんなが笑顔でホッとしてるし嬉しいです」

 

佐藤勝利 「世の中の色々なことが変わって、生きづらさを感じている人もいると思います。辛い時は辛いと言ってください。僕たちが背中を押します。僕たちのことを見てくれる限り、皆さん一人ひとりを幸せにします。みなさんも僕たちの背中を押してくれる存在だと思っています。僕をステージに立たせてくれてありがとうございます」

 

菊池風磨「普通の日々があるからこそ、今日みたいに夢のような特別な時間を過ごせるんだと思います。みんなが普通の日々を頑張っている時に、背中を押すことが僕たちの役目だと思っています。皆さんがペンライトを青や紫、緑や赤に光らせてくれて、それに力をもらって活動ができています。でも、あともう1色ペンライトの色が揃った時、またみんなの声が聴けて、一緒に歌える日が戻ってくるんだと思います」

 

4人ともファンと一緒にライブを作っていることと、ステージに立てることが当たり前のことではないことを、コロナ禍のツアーで実感しているような言葉を伝えていた。

 

去年もコロナ禍でツアーを行ってはいたが、当時はキャパの半分しか使うことができなかった。それが今回は声出しは基本的に禁止されているものの、フルキャパで開催ができるようになっている。コロナ禍以前と近い客席の景色に、メンバーは感動して改めて大切だと実感しているのかもしれない。

 

特に菊池風磨の「あともう1色ペンライトの色が揃った時、またみんなの声が聴けて、一緒に歌える日が戻ってくるんだと思います」という言葉が印象的だった。

 

マリウス葉が体調不良で活動休止しているため今は4人でステージに立っているが、Sezy Zoneは5人組グループである。それでも4人でステージに立っているのは、5人で立つ場所を守るためでもあるのだろう。

 

彼の言葉を聞いて、客席全体がペンライトをオレンジにした景色は美しかった。ファンも5人のSexy Zoneを応援しているのだと思う。

 

それはスタッフも同じかもしれない。本編ラストソングの『Dream』では照明が美しいオレンジ色になっていた。全ての曲を終えてステージ上から登場した「SexyZone」と書かれた電飾もオレンジの光を放っていた。

 

メンバーからも、ファンからも、スタッフからも、愛を感じる。

 

Sexy Zoneのライブはパフォーマンスも演出も素晴らしい。そんな最高峰のエンタメに感動してしまう。しかし彼らのライブの一番の魅力は「想い」を音楽やパフォーマンスにのせていることだと思う。それに最も感動してしまう。

 

アンコールでは「想い」をさらに伝えるパフォーマンスが繰り広げられた。

 

アンコール1曲目の『Honey Honey』ではスタンド席をトロッコで移動しながら歌っていた。本編でもを使ってできる限り全ての座席の近くへ近づこうとしていたが、アンコールではそれでも近づけなかったファンの近くまで行こうとしている。そんなパフォーマンスからも「想い」を感じた。

 

ラストの『Iris』でライブを感動的に締めくくった後に「プレゼントを送ります。でも、そのプレゼントが出てきても、そこに集まったりしないでください。みんなが集まっちゃったら、俺たちは二度とライブをできなくなるかもしれないからね」とメンバーが話すと、ステージから銀テープが飛び出した。

 

銀テープは一部の客席にしか届かなかった。それでもメンバーの言葉を理解したファンは、1人もその場を動かずに銀テープを拾いに行こうとはしなかった。そんなファンに「銀テープを取れない人は、SexyZoneに手を触れるチャンスだよ!」と言って取れなかった人にも気遣いと愛を感じるセクシーな発言をする中島健人。顔だけでなく言葉までイケメンである。

 

メンバーがステージを去った後、ライブ中に曲名が表示されていたボードには「TO BE CONTINUE」という文字が表示されていた。

 

今回のライブは「Sezy Zoneのハイライト」と言えるぐらいにハイレベルで、アイドルのライブとしても音楽のライブとしても優れた最高のエンタメだったと思う。完璧と評しても過言ではない

 

しかしグループの活動はまだまだ続く。きっともっと凄い景色を見せてくれるはずだ。それに5人のSexy Zoneのライブを観てみたい。自分は5人全員が揃ったSexy Zoneのライブを生で一度も観たことがない。どうしてもそれを観たいのだ。

 

いつになるかはわからないけれども、5人が揃って、客席にはオレンジのペンライトの光も常に輝いているライブが開催されるはずだ。その時はさらに凄いライブを見せてくれるだろう。

 

「TO BE CONTINUE」の先には、さらに感動的なハイライトが待っていると信じている。

 

■Sexy Zone『セクシーゾーン ライブツアー 2022 ザ・アリーナ』at 日本ガイシホール 2022年7月6日(水) セットリスト

1.SUMMER FEVER
2.Desideria
3.Heat
4.Prism
5.Sexy Zone
6.君にHITOMEBORE
7.麒麟の子
8.THE FINEST
9.Summer Ride
10.君がいた夏に
11.ROCK THA TOWN
12.シーサイド・ラブ
13.Story
14.夏のハイドレンジア
15.Freak your body
16.RIGHT NEXT TO YOU
17.Lady ダイヤモンド
18.Ringa Ringa Ring
19.休みの日くらい休ませて
20.ぎゅっと
21.Forever Gold
22.LET’S MUSIC
23.RUN
24.Dream
 

EN1.Honey Honey
EN2.Iris

 

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