2019-01-12 でんぱ組.inc夢眠ねむの卒業ライブに自分は行けなかった コラム・エッセイ でんぱ組.inc 1月7日 2019年1月7日。でんぱ組.incの夢眠ねむがグループを卒業した。 夢眠ねむのいるでんぱ組の最後のライブ会場は日本武道館。ライブへ行った人の感想は絶賛しているものがほとんどだ。でんぱ組のライブとしても、アイドルの卒業ライブとしても、これ以上はないというぐらいの凄いライブだったらしい。 自分はそのライブを観れなかった。どうしても都合がつかなかった。大げさかもしれないが、自分が一生後悔する出来事の1つかもしれない。 でんぱ組は自分がアイドルを聴くことになったきっかけのグループ。今よりも人気も知名度もない頃に存在を知り夢中になった。全然知名度のない地下アイドルが成り上がっていく姿をずっと追いかけていた。大切なライブにはできる限り行って応援したいと思っている。 だからこそ、今回の卒業公演に行けなかったことが心の底から悔いている。 自分が最後に観た夢眠ねむ 夢眠ねむの卒業公演の前日もでんぱ組は日本武道館でライブを行った。このライブには行くことができた。この日にも行けない人もいたので、自分は恵まれていたのかもしれない。この日のライブも素晴らしかった。 鹿目凛と根本凪の2名の新メンバーが加入してから約1年後のワンマンライブが、この日の日本武道館公演。 1年前の新メンバー2人は少々ぎこちないパフォーマンスだった。先輩メンバーに負けてしまっている部分も多かったように思う。ファンは新メンバー加入には賛否両論。プレッシャーもあったと思う。 しかし、そんな新メンバー2人は今でんぱ組にとって大切で必要不可欠なメンバーになっている。根本凪の感情的なボーカルは、でんぱ組の楽曲をさらにエモーショナルにした。鹿目凛の存在感あるパフォーマンスは、ライブをより華やかで見応えのあるライブになった。 2018年に行ったライブツアーや、出演したフェスやイベントによって成長したのだと思う。 それは新メンバーだけでない。既存メンバーもより成長した。新体制でのグループとしてのパフォーマンスもより一体感が生まれた。この1年でグループとしても進化したのだ。 この日のライブはそんな1年の集大成であり、7人のでんぱ組の集大成とも感じるライブ。自分がこの1年で観たでんぱ組のライブで最も素晴らしいパフォーマンスを行っていたと思う。 だからこそ、7人のでんぱ組が終わってしまうことや、7人のでんぱ組の最後を自分が見届けられないことに悔しさもあった。 夢眠ねむの言った「バイバイ」 1月6日の日本武道館でのライブは楽しさしかないライブだった。夢眠ねむがいなくなる悲しさも寂しさも感じなかった。翌日が卒業公演だからか、本人も卒業に関してほとんど触れずにライブを行っていた。 しかし、一瞬だけ、夢眠ねむのがいなくなることを痛いほどに感じる時があった。 『さくらあっぱれーしょん』という曲を歌っているときだ。 サクラあっぱれーしょん でんぱ組.inc J-Pop ¥250 provided courtesy of iTunes この曲の最後に夢眠ねむは「ばいばい」と言って客席に手を振った。それは毎回やっていることだ。音源にも収録されているセリフ。歌詞の一部だ。 それでも、この「ばいばい」に夢眠ねむから今日しか来れないファンへの最後の挨拶に感じてしまった。いつもの曲終わりの「ばいばい」でもなく、「またね」の意味とも違うように感じた。ライブ中、唯一寂しくなった瞬間だった。 今日がアイドルの私に会う、最後の日だったみんなに、今まででいちばんのバイバイを言いました。届いたかな🌸? — 夢眠ねむ (@yumeminemu) January 6, 2019 自分が感じたものは間違いではなかった。ねむきゅんは自身の卒業ライブに来れないファンに向けて、お別れの言葉を言ってくれていた。そのことは後から知ったとしても嬉しかった。 宇宙を救うのはお寿司? それでも、卒業公演に行けなかったことには後悔はしている。 卒業ライブに行ったファンと同じように、自分も盛大に送り出したかった。卒業を盛大に祝いたかった。自分が行ったライブも素晴らしかった。7人のでんぱ組は最高だったが、この7人の最後のライブを観れなかったことも悔しい。 この悔しさや後悔の気持ちを癒すにはどうすればいいのだろうか。きっと、それを癒すためには、でんぱ組の曲を聴いたりまたライブに行くしかないのかもしれない。 最上もががいた時、でんぱ組は未鈴、梨紗、ねむ、えい、もが、ピンキーの6人は不動のメンバーで変わることはないと思っていた。どこまでもこの6人で突き進むのだと思っていた。 それは自分が勝手に思い込んでいただけかもしれない。最上もがも夢眠ねむも脱退してした。新メンバーも加入し、自分が初めて観たときのでんぱ組とは違う体制になっている。 しかし、でんぱ組はメンバーが変わっても人気や立ち位置が変わっても全てをリセットしているわけではない。むしろ一切リセットなどしていない。過去も全て受け入れて前に進んでいる。 2017年に脱退した最上もがから、でんぱ組への花が届いていた。豪華な花にメンバーカラーの風船が添えられている。 最上もがの脱退は突然だった。脱退について様々な憶測が囁かれた。根拠の無いネットニュースにより好き勝手に脱退理由の妄想が書かれた。 それらは全てデタラメだ。最上もがもでんぱ組もお互いを今でも大切にしているはずだ。そうでなければ、もがは花を送ることもないし、でんぱ組も受け入れて武道館の前に花を置かない。 最上もががいた時代も大切なものとして受け入れ、その時代があった上ででんぱ組は前に進んでいる。 夢眠ねむが卒業し6人になったでんぱ組は、新しいアーティスト写真を発表した。6人が結成の地である秋葉原に立っているアーティスト写真。でんぱ組を長く追いかけていたファンは既視感がある写真かもしれない。 でんぱ組が2011年にリリースした1stアルバム『ねぇきいて?宇宙を救うのは、きっとお寿司…ではなく、でんぱ組.inc!』の裏ジャケットが上の画像だ。売れる前に脱退したメンバーの跡部みぅも含んでいる写真。新しいアーティスト写真と同じ場所での写真。 ねぇきいて?宇宙を救うのは、きっとお寿司…ではなく、でんぱ組.inc!/ 楽天市場 Amazon 7人体制になってから行ったライブのタイトルは『ねえ、もう1回聞いて、宇宙を救うのは、やっぱりでんぱ組.inc!』。7人体制になってから発売したシングル曲には全て「宇宙」という言葉が出てくる。7人体制では最後のシングル曲になった『プレシャスサマー』ではこのようなフレーズがある。 この宇宙を救うのは やっぱやっぱ でんぱ組.inc プレシャスサマー! でんぱ組.inc J-Pop ¥250 provided courtesy of iTunes 活動当初は知名度も人気もない秋葉原の地下アイドルだったでんぱ組。その頃に生まれた「宇宙を救う」という言葉。それのセルフオマージュを写真でも楽曲でもライブでも行う。今では武道館を即完売するトップアイドルになったのに。 このセルフオマージュはこれからもずっと変わらない想いで活動するという表明でもあり、活動形態や活動規模が変わっても芯の部分は変わらないという表明でもあると思う。そして、歴史は続いているということを伝えているようにも思う。 メンバーが変わったとしても、これからもグループとしてのでんぱ組.incは変わらずに魅力的なはずだ。思い返すと最上もががいなくなって新メンバーが加入したでんぱ組のライブの楽しさは変わらなかった。楽曲の素晴らしさも変わらなかった。 最上もががいなくなって不安だったファンの気持ちを吹き飛ばすような、最高のでんぱ組でいてくれたし、最上もがのファンも優しく受け入れてくれるような最高のでんぱ組でもいてくれた。 自分は夢眠ねむの最後のステージを見届けることができなかった。そのことに後悔もあるし、今後の6人のでんぱ組を観ることに不安もある。 しかし、そんな気持ちも「これからのでんぱ組」が吹き飛ばしてくれると思う。この悔いた気持ちを癒してくれるのはでんぱ組しかいない。 宇宙を救うのはやっぱりでんぱ組だと思う。そして、自分の不安な気持ちや後悔の気持ちを救ってくれるのも、やっぱりお寿司…ではなく、でんぱ組.incだ。 つまり、早く「これからのでんぱ組」の物語を観させて欲しいんです。早くまた楽しませて欲しいんです。 ↓関連記事↓ ねぇもう一回きいて?宇宙を救うのはやっぱり、でんぱ組.inc!(初回限定盤)/ 楽天市場 Amazon