オトニッチ

ニッチな音楽情報と捻くれて共感されない音楽コラムと音楽エッセイ

岡崎体育は世間に飽きられ始めている

岡崎体育のCDが売れてない.....

 

岡崎体育はここ1~2年で世間の知名度は急上昇したと思う。ポケモンの主題歌も担当したりゴールデンタイムの歌番組に出演したり、老若男女問わず知られる存在になった。YOUTUBEでの動画再生数も3000万再生数を超えている動画もある。

 

アーティストとして順風満帆で売れっ子と言ってもいい存在になった岡崎体育。あのルックスなのに人気者になった。あのルックスなのに。

 

自分も岡崎体育のファンの1人だ。岡崎体育のチェキお渡し会や握手会にも行ったことがある。ぶっちゃけ無駄遣いしたと思っている。

 

f:id:houroukamome121:20170614222833j:plain

 (3000円で手に入れた岡崎体育のサイン入りチェキ)

 

↓↓関連記事↓↓

岡崎体育のチェキ会に行ってきた - オトニッチ-

岡崎体育の握手会に行ってきた感想 - オトニッチ-

 

 しかしだ、知名度のわりにCDは売れていない。今年全曲タイアップがついている楽曲を集めた企画アルバム『OT WORKS』を発売した。しかし、人気も話題性もピークと言えるタイミングでリリースしたもののオリコン順位は週間18位。ルックスが原因なのか。

 

おそらくルックスが原因ではないと思う。あのルックスが好きという変人ファンもいる。不思議なことに。

 

もしかしたら、岡崎体育は世間から既に飽きられ始めているのかもしれない。わざわざCDを聴くほどではないと思われているのかもしれない。

 

しかし、飽きてしまった人も実は岡崎体育の本当の魅力に気づいていないのかもしれない。

 

 

世間の岡崎体育のイメージ

 

岡崎体育の知名度を急上昇させたきっかけは「MUSIC VIDEO」という楽曲だ。この楽曲はヒット曲のMVの「あるあるネタ」を溜め込んだ歌詞とMVで話題になった。

 


 

それにより「岡崎体育は笑えて面白い」というイメージが良くも悪くもついてしまったのかもしれない。

 

テレビの歌番組では『Explain』という曲で口パクでパフォーマンスをして視聴者を笑わせたり、『感情のピクセル』という曲でどうぶつさんたちとうんぱっぱのぶんぶんして視聴者を笑わせた。

 

岡崎体育はテレビ出演では必ず爪痕を残している。出演すれば話題になりトレンド入りする。

 

しかし、ミュージシャンというよりも芸人のような目線で見ている視聴者も少なくないだろう。エンタの神様に出演していた芸人と同じように笑いとして面白いという感覚で話題になっていたのだ。波田陽区と同じ目線で岡崎体育は見られているじゃない?残念!

 

 音楽自体の魅力とは違う部分での評価により売れた岡崎体育。そのため「ミュージシャンとしての岡崎体育」は過小評価されているようにも思う。

 

しかし、岡崎体育はミュージシャンとしても才能がある。一発屋芸人のように一発芸的な笑いやインパクトのあるネタだけで勝負しているわけではない。岡崎体育の音楽を一度きちんと聴いてみてほしい。

 

作り込まれた音作り

 

岡崎体育の楽曲には様々なタイプの楽曲がある。打ち込みが中心の楽曲もあればバンドサウンドの楽曲もピアノがメインの切ないバラードもある。アルバムを聴いてみると音楽性の幅広さと音作りのクオリティの高さに驚くはずだ。

 

代表曲の『MUSIC VIDEO』も歌詞に気を取られがちだがバックトラックを聴くと音の使い方や曲展開の面白さを感じると思う。インストゥルメンタルで聴いても心地よく聴けるような編曲だ。

 

2017年にリリースされたアルバム『XXL』もバリエーション豊かで作りこまれた楽曲が多い作品だ。そしてこの作品は演奏にもこだわって作られている。

 

『感情のピクセル』はラウドロック。現役バリバリのラウドロックバンドにも負けないクオリティの演奏。岡崎体育の顔を見ないで聴けばカッコいい曲にも感じる。

 

編曲は今では伝説のバンドであるPay money To my PainのギタリストであるPABLO。ロック界隈では一目置かれている才能も実力もあるミュージシャンだ。HYDEのソロのライブではギターも弾いている。演奏のクオリティの高さも納得。

 

感情のピクセル

感情のピクセル

  • 岡崎体育
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 『Natural Lips』という楽曲は日本語詞だが聴いていると英語詞に聴こえる不思議な楽曲。この曲もバックの演奏がカッコいい。

 

ギターの演奏にはレイ・パーカーJr.が参加している。映画ゴーストバスターズの主題歌などで有名なミュージシャン。45年のキャリアがある世界的にも著名で実力もある超大物ギタリストだ。

 

Natural Lips

Natural Lips

  • 岡崎体育
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

このように岡崎体育は曲作りにも力を入れている。いや、曲作りや音作りに関して最も力を入れているとも言える。

 

笑いの要素はあくまで聴いてもらうためのフックであり、気になって聴くと楽曲の作りこまれ方に注目してしまい虜になってしまうのだ。 

 

そして、ネタ曲だけでなく、『潮風』のようなさわやかでキャッチーな名曲や『鴨川等間隔』のような切ないミドルテンポのロックもやっている。岡崎体育をネタに走っているだけの歌手と思っている人にはこちらも聴いてもらいたい。

 


 

 

作家としての才能

 

個人的に特に岡崎体育の音楽の個性や魅力がわかるのは、他者へ楽曲提供をした時だと思う。特に関ジャニ∞に提供した『えげつない』という曲と私立恵比寿中学に提供した『サドンデス』は特に素晴らしい。

 

岡崎体育は楽曲提供をする際には提供先のことを入念に調べる。そして提供先にしか歌えない楽曲を制作する。

 

『えげつない」ではメンバーのラップバトルが曲中にあるのだが、その歌詞はメンバーの実際にあったエピソードを元にしている。それをユーモアに歌詞にした楽曲。曲も展開が面白くユーモアな歌詞によくあった楽曲だ。

 

サドンデス

サドンデス

  • 私立恵比寿中学
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 私立恵比寿中学のサドンデスもグループのコンセプトの「永遠に中学生」を活かしたユーモアと楽しさのある歌詞。

 

そして「満身創痍の全力エンタテイメント」というエビ中のライブを一言で表したような名フレーズを書いた。これはグループのことをきちんと理解し提供先のことを想って書いたからこそ出てきたフレーズだと感じる。 

 

 

ロッキンのグラスステージで口パクやってやるんだ

 

岡崎体育は今年のROCK IN JAPAN FESTIVALに出演する。出演するステージはフェスで最も大きいグラスステージ。6万人以上が収容できるステージだ。

 

岡崎体育は楽器を弾くわけではない。ライブで口パクもする。たった一人でステージを動き回りパフォーマンスをする。その姿は楽器を演奏するバンドと比べると舐めた態度でライブをやっているように思うかもしれない。

 

しかし、岡崎体育のライブを観た人はそんな感想を持つことはないだろう。

 

岡崎体育は真剣にライブをやっている。楽器を弾いてはいない。口パクだってする。しかし、真剣にお客さんを楽しませようとしている。たった一人で数万人を楽しませるようなエンターテイメントをやっている。

 

岡崎体育のライブをみた人はみんな笑顔になる。そしてたまにほっこりしたり感動したりする。きちんと聴くと良い曲が多いということにも気づくと思う。

 

ロッキングオンも岡崎体育を話題性だけで一番大きいステージにしたわけではないはずだ。人気や知名度だけでなく音楽やライブパフォーマンスを評価した上で、ふさわしいステージがグラスステージだと判断しオファーを出したはずだ。

 

いつかはさいたまスーパーアリーナで口パクやってやるんだ 絶対

 

 上記は岡崎体育の『Explain』という曲の歌詞のフレーズだ。ロッキンのグラスステージはさいたまスーパーアリーナよりも大きい。是非ともグラスステージの6万人の前で口パクをかましてほしい。

 

今年のロッキンの出演者でグラスステージで口パクをかまして客を熱狂させられるのは2組しかいない。それほどのエンターテイメントなステージができるのは岡崎体育と欅ざ(大人の事情により以下省略

 

↓関連記事↓↓

岡崎体育の感情のピクセルが叩かれてレキシのKATOKUが叩かれない理由 - 

岡崎体育”感情のピクセル”の歌詞の意味を考察と解釈~ワニさんが仲間に入れてもらえない理由~ -

【歌詞の意味を考察】岡崎体育“Natural Lips”は倦怠期の夫婦の歌。~くるりの東京と共通点とは~ -

岡崎体育のチェキ会に行ってきた -

岡崎体育の握手会に行ってきた感想・・・・・・ - 

エビ中のハイタッチ会で「岡崎体育の握手会に行ったよ!」とエビ中に報告した結果...