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【ライブレポ】フジファブリックとユニコーンの対バンが半端ない

組み合わせの時点で半端ない

 

フジファブリック主催の対バンイベント『フジフレンドパーク』へ行ってきた。

 

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フジファブリックとユニコーンの対バン。特にフジファブリックのファンは待ち望んでいた対バンだと思う。これはただの対バンではない。特別な意味がある。

 

フジファブリックの創始者である志村正彦は奥田民生のライブを観たことがきっかけでミュージシャンを志した。フジファブリックを結成し「ユニコーンのようなバンド」にしたいと思っていた。

 

そして奥田民生はフジファブリックをバンドとしても評価しており、志村のことを「天才」と評価していた。

 

フジファブリックとユニコーンは同じ事務所に所属している。しかし、ただの事務所の先輩と後輩という関係ではない。

 

ユニコーンが居なければフジファブリックは存在しなかった。ユニコーンにとっても最も評価している後輩バンドの1つでフジファブリックは特別な存在。

 

ファンは誰しもが「いつか実現して欲しい」と思っていた対バンライブ。ファンの夢が実現する。志村の夢が実現する。

 

つまり、半端ない組み合わせなのだ。始まる前から半端ないライブを期待せざるを得ない対バン。

 

ユニコーンのライブが半端ない

 

先にステージに立ったのはユニコーン。日本の音楽シーンに大きな影響を残したバンド。ステージに出てきた瞬間空気をガラッと変える。長年日本の音楽シーンの第一線で活動してきたメンバーの貫禄とオーラ。半端ないって。

 

セットリストも半端ない。

 

各年代の新旧バランスの取れた選曲。代表曲や人気曲を立て続けに演奏する。初めてユニコーンを観たであろうフジファブリックのファンも自然と盛り上がる。この一体感、半端ない。

 

半端なさのハイライトは「おかしな2人」→「ペケペケ」の流れだ。

 

どちらも大人気曲でライブで必ず盛り上がる鉄板曲。フロアも半端ないぐらいに盛り上がる。民生もフロアを煽る。半端ない。

 

盛り上げたかと思うと「デジタルスープ」でミドルテンポのロックをしんみりと聴かせる。ミドルテンポの曲だとユニコーンの半端ない演奏力がさらに顕著になる。

 

そして何よりも半端ないことは「ユニコーンは今でも進化し続けている」ということだ。ベテランの大物バンドなのに新しい挑戦もする。

 

新曲の「OH! MY RADIO」はこの日がライブでは初披露だった。この曲はユニコーンで初めて全編ツインボーカルをしている曲だ。それによって今までのユニコーンの楽曲にはない印象的な聴こえ方がする。

 

OH! MY RADIO

OH! MY RADIO

  • ユニコーン
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

ベテランになっても熱いライブパフォーマンスをするし、新しい挑戦をして音楽性を広げている。ユニコーンは半端ないバンドなのだ。

 

セットリスト

1.Feel So Moon
2.スターな男
3.裸の太陽
4.おかしな2人
5.ペケペケ
6.デジタルスープ
7.TEPPEN KING
8.Boys & Girls
9.大迷惑
10.OH! MY RADIO

 

ABEDONが半端ない

 

ユニコーンのメンバーであるABEDON。

 

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ライブ中、ステージでコケた。

 

半端ない。

 

フジファブリックのライブもヤバい

 

圧倒的なパフォーマンスでユニコーンは最高のライブを行った。しかし、フジファブリックも負けないぐらい半端ない素晴らしいライブを見せてくれた。

 

フジファブリック、半端ないぐらいに気合が入っていた。

 

1曲目の「SUPER!」からいつも以上にフロアを煽る。広いステージを活かすようにメンバー全員が動き回り演奏力の高さで圧倒するだけでなく、「魅せるパフォーマンス」でフロアを楽しませていた。これがフジファブリックのライブが半端ないぐらい楽しい理由の1つでもある。

 

山内総一郎のバランス感覚も半端ない。「B.O.I.P」のアウトロでは左足を上げ右足だけで立ってギターを弾く。片足で立ちながら楽器を演奏する「フラミンゴ奏法」はイアン・アンダーソンが行ったことで有名だ。フラミンゴ山内。半端ない。

 

セットリストも半端ない。

 

奥田民生もユニコーンもバンド創始者の志村正彦の憧れの人と憧れのバンド。志村はちょっと遠くへ行っているのでバンドを離れているが、この対バンを「半端ないって!そんなんできひんやん。普通!」と思って誰よりも喜んでいるのは志村かもしれない。

 

そんな志村に敬意と感謝を示して志村の作った曲を中心のセットリストにしても良かったと思うが、志村の曲は3曲のみ。しかし、それがむしろ良かったと思う。

 

自分が志村正彦を最後に観たライブはメレンゲとの対バンの新宿ロフト。インディーズ時代からの戦友と言えるバンドとインディーズ時代のホームである箱での対バン。昔を懐かしんでインディーズ時代の曲中心のセットリストでも良かったかもしれない。

 

しかし、違った。当時の最新アルバムの「CHRONICLE」の曲が中心だった。

 

「フジファブリックは過去を振り返らずに未来を見ています。新曲もどんどんできているので楽しみにしてください」

 

当時の志村はこのようにMCで話していた。ユニコーンとの対バンでもフジファブリックは「今のフジファブリック」のライブを行っていた。

 

フジファブリックは常に未来を向いて最高を更新しようとしている。そんなの半端ないって。

 

セットリスト

1.SUPER!
2.電光石火
3.B.O.I.P
4.夜の中へ
5.LIFE
6.与える男(ユニコーンのカバー)
7.TEENAGER
8.Surfer King
9.手紙

 

山内総一郎が普通

 

演奏は半端ないのにMCになるとポンコツなことで有名な山内総一郎。

 

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しかし、この日のMCはポンコツではなかった。日本語も話せていたし(不思議なことに)話にもまとまりがあった(不思議なことに)。

 

志村にフジファブリックに入る時に「ユニコーンのようなメンバー全員の個性が目立つようなバンドを作りたいんだ」と言われたエピソードを話したときも、「B.O.I.P」はユニコーンの大迷惑を参考にしたので仮タイトルは「ちょい迷惑」だったという話をした時も。

 

カミカミでまとまりのないMCではなく、感動的な良い話でお客さんをほっこりさせた。自身の天然ぶりで客を失笑笑顔にさせるMCではなく、きちんとオチのある話で笑わせたり。

 

普通にまとまりのあり面白い話をしていのだ。奇跡だ。

 

この日の山内総一郎、普通。

 

いや、やっぱり山内総一郎、半端ない

 

本編最後まではスムーズに普通のMCをしてきた山内総一郎。しかし、それは勘違いだった。彼は普通ではない。山内総一郎、半端ない人だった。

 

それは、最後に「手紙」という曲を演奏する時のMCだ。

 

手紙

手紙

  • フジファブリック
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

山内総一郎「僕はギターのGコードを鳴らしたことがきっかけでプロのミュージシャンを目指しました。それから東京に出て来て、東京でも大切な友達ができました。そして、大切な友達を失う経験もしました。そして今まで感じていなかった故郷の大切さや想いを改めて感じています。東京は自分にとって故郷をくれました。そんな東京にこの曲を捧げます。最後の曲です。『東京』」

 

加藤慎一「????????」

 

お客さん「????????」

 

金澤ダイスケ「・・・・・・そのタイトルの曲、うちのバンドにないですよ・・・・・・」

 

山内総一郎「・・・・・・間違えた!なんでだよ!!! 」

 

お客さん「!?!?!?!?!?(本当になんでだよ)」

 

自分のバンドの曲名を間違えるや山内総一郎、半端ないって。

 

しかも全く違うタイトル。

 

アンコールが半端ない

 

アンコールではユニコーンとフジファブリックのメンバーが全員共演するという半端なさ。

 

ユニコーン全員が他のバンドと一緒にステージに立ち演奏するのは再結成後初めてかもしれない。それは後輩ながらリスペクトをしているフジファブリックが相手だからだろう。半端ない。

 

演奏したのはユニコーンの「WAO!」とフジファブリックの「虹」。

 

「WAO!」では金澤ダイスケのマイクパフォーマンスと気持ちよさそうに歌う姿が印象的だった。普段はボーカルをやらないのでボーカルの半端ない気持ち良さに気づいたのだろう。

 

「虹」ではユニコーンメンバーを含めた全員のソロ回しがある半端なさ。全員が確かな演奏技術を持っているからできる演奏だ。

 

こんな半端ない共演、普通観れない。

 

ABEDON、やっぱり半端ない

 

ユニコーンのライブ中に「ライザーにやられた!」と半端ない謎発言をしてコケていたABEDON。

 

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アンコールのMCで奥田民生により、わざと派手にコケたことを暴露される。きっと笑いを求めたのだろう(ABEDONはミュージシャンである)。

 

民生はフジファブリックに「これぐらいできないとユニコーンを目指すとか言えないからね」と伝える(ユニコーンはロックバンドである)。

 

ユニコーンのライブ終了後はコケて痛めた部分を冷やしていたらしい。笑いのために体を張る半端なさ(ABEDONはミュージシャンである)。

 

ABEDON、半端ない。

 

グッズも半端ない

 

今回のツアーの公式グッズのTシャツがこれである。

 

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半端ない。

 

志村正彦、半端ない

 

フジファブリックとユニコーンがこれだけ相思相愛でリスペクトし合っているのは、志村正彦の存在が大きいと思う。

 

奥田民生やユニコーンに影響を受けつつ、その影響を上手く自分の個性にし、半端なく素晴らしい名曲を沢山作った。そして、志村が憧れている奥田民生にも認められた。

 

そしてフジファブリックは志村の意思を引き継ぎユニコーンのように全員の個性が生きている素晴らしい演奏をするバンドを続けている。もちろん、半端ない名曲も現在も沢山作っている。

 

そして、ユニコーンにも認められる素晴らしいバンドを続けている。

 

この2組の対バンは志村が居なければ実現しなかったかもしれない。この素晴らしいライブは志村が居たからこそ観ることができたのかもしれない。

 

志村の作った曲は今でも色褪せないし、ライブで山内が歌う志村の曲も輝いている。

 

志村正彦、半端ない才能を持った天才だったと改めて感じる。

 

きっと今後もフジファブリックは半端ないライブを見せてくれるし、半端ない名曲を聞かせてくれると思う。

 

そして、今回の対バンがきっかけで新しい半端ない名曲が生まれそうな予感がする。

 

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新曲の『東京』。半端なく楽しみだ。

 

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