オトニッチ

ニッチな音楽情報と捻くれて共感されない音楽コラムと音楽エッセイ

椎名林檎

【レビュー】『本音と建前』は椎名林檎のセクシーさがSexyZoneに憑依した名曲

椎名林檎は他者へ楽曲提供した時、毎回コメントを発表している。 最近ならば高畑充希『青春の続き』とAdo『行方知れず』を楽曲提供した時にコメントを残していた。その内容は提供先の歌い手への敬意と愛が込められた言葉ばかりで、楽曲提供がやっつけ仕事で…

【ライブレポ・セットリスト】椎名林檎と彼奴等と知る諸行無常 at 東京国際フォーラム ホールA 2023年5月10日(水)

開演前の客席は穏やかなBGMが流れていたので、気品がある空間が作られていた。観客もそれに合わせようとしているのか、静かに着席し開演を待っている。 しかしそれでも観客のライブへの期待や緊張は隠しきれていない。どことなく落ち着かない様子で、周囲を…

『サイダーのように言葉が湧き上がる』を観たら自分が人生で1番聴いた音楽は何かを考えたくなった

『サイダーのように言葉が湧き上がる』という映画を観た。 人付き合いの下手な主人公チェリーと、大きな前歯がコンプレックスのヒロインのスマイルが出会い、関係性を深めていく青春映画である。 夏休みシーズンのアニメ映画だからか、子ども向けの演出や表…

東京事変の新曲『選ばれざる国民』の感想を語ろうと思ったら最終的に東京事変への苦情になってしまった...(楽曲レビュー・評価)

これが東京事変だと思った 2020年1月1日。東京事変の「再生」が発表された。2012年に解散した東京事変の8年ぶりの再始動。東京事変のファンだけでなく、多くの音楽ファンが話題にして喜んでいた。 活動再開と同時に新曲が配信リリースされた。『選ばれざる国民…

【感想・レビュー】椎名林檎のベスト盤「ニュートンの林檎」の選曲に不満しかないので語ってみた

ニュートンの林檎への不満 椎名林檎のオールタイムベストという名目の『ニュートンの林檎』という二枚組のアルバム。この内容に不満がある。 曲が悪いわけではない。むしろ最高だ。演奏や歌も素晴らしい。問題は選曲だ。この内容でオールタイムベストだとは…

椎名林檎の『三毒史』が怖い〜アルバムレビュー・感想〜

怖い 自分は椎名林檎のCDを聴いているつもりだった。 しかし再生した瞬間、不気味な男の声が聴こえる。不気味な声で般若心経を歌っている。怖い。 ジャケットを確認してみる。椎名林檎がいる。間違いなく椎名林檎のアルバム。『三毒史』というタイトルのアル…

椎名林檎がいたから自分は死なずにいる

自分が初めて買ったCDは椎名林檎のCDだった。まだ小学生の頃の話である。 偶然観たミュージックステーションで、椎名林檎を知った。テレビで「ここでキスして」という曲を歌っている姿に衝撃を受けたのだ。 他の出演者と明らかに違う雰囲気の見た目。他とは…

『アダムとイヴの林檎』で椎名林檎が全然トリビュートされてない件〈感想・レビュー〉

これはトリビュート盤なのだろうか? 国内外の多くのアーティストのトリビュートアルバムが毎年発売されている。トリビュートアルバムは活動10周年記念などの特別なタイミングでそれを祝う目的だったり、活動休止や解散などを惜しむ気持ちで制作されることが…