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BiSは本当に世界を変えるかもしれない。 赤坂BLITZ公演延期から思うこと

Hatena Feedly

驚きと心配

 

8月3日。

BiSの公式Twitterアカウントのツイートがファンに衝撃を与えた。

 

 

メンバーのペリ・ウブが感染性胃腸炎により2週間の入院により活動ができなくなった。

そのため8月6日に行われる予定だったBiS BAD SOCiAL TOUR FiNAL「IDOL is DEAD」赤坂BLITZ公演は10月6日に延期になってしまった。

その代わりというわけではないが、8月6日はチケットを持っていた客に向けてBiSHとGANG PARADEのフリーライブが赤坂ブリッツで行われる。

 

そしてペリ・ウブが入院している間の8月のライブスケジュールやリリースイベントなどのスケジュールは全て中止もしくは延期。

 

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これついては入院してきちんと治療を受ければ感知するとしても、ペリ・ウブのことは心配ではある。

そしてペリ・ウブを含めたメンバーが感じなくてもいいような責任を感じていないかも心配である。

あとはファンが考えることでもないかもしれないが、これによる損失は大丈夫なのかも気になってしまう。

もう心配だらけだ。

 

しかし、この公演延期の発表はBiSにとってマイナスなことだけではないのではとも感じた。

むしろプラスになるのではとも感じた。

そして、大げさだがBiSがレリビやCHANGE the WORLDの歌詞のように、本当に世界を変えちゃうのかもしれないとも思っちゃったんですよ。

 

赤坂ブリッツ公演キャンセルによる損失額はどれほどか

 

赤坂ブリッツをライブ目的で借りるとしたらどれだけの経費がかかるのだろうか。

調べてみたが具体的な金額はわからなかった。

しかし、赤坂ブリッツ(キャパ約1,200人)のちょうど半分ほどのキャパの東京キネマ倶楽部(キャパ約600人)は土日祝日で貸出料金が600,000円とわかった。

 

会場基本料金 - KINEMA SYSTEMS - 東京キネマ倶楽部

 

キャパが2倍だから金額も2倍だと単純計算すると赤坂ブリッツは1,200,000円ほどだろう。

ここに人件費や設備の使用費用、ステージセットの費用などを含めるとさらに金額はさらに大きくなる。

恐らく会場使用料の合計で1公演で2,000,000円以上にはなっているだろう。

 

チケットは3,500円で1,200枚が完売しているのでチケット代で4,200,000円ほどだ。

しかし、チケットの販売を仲介したチケットぴあに仲介料金としてチケット代の約1割ほど手数料を取られるので、チケットによる売上は約3,780,000円になる。

ライブ主催者が委託業者に払う手数料額は下記の記事に書いてある。

 

関連記事:チケット購入時の先行や一般販売の手数料の金額がどれだけ高いか調べた - オトニッチ-

 

そして8月6日はチケット代金を取らないフリーライブだ。

販売したチケットでの売り上げだけではライブ2回分の経費を払うと赤字になってしまう。

ライブ当日にCDやグッズを販売してなんとか損益分岐点を超えられるかどうかというところかもしれない。

 

リリイベキャンセルによるCD販売の機会損失はどれほどなのか

 

新曲のCDを販売するリリースイベントも全てキャンセルになった。

これによるCD売上の機会損失はどれほどなのだろうか。

 

具体的に1回のリリースイベントでどれだけの枚数が売れてどれだけの売上があるのかはわからない。

しかし、超有名アイドル以外はリリースイベントを複数回行いCDを販売し、それが売り上げ枚数にかなり影響を与えている。

 

BiSの前作のシングルSOCiALiSMは累計で12,000枚ほど売り上げている。

新曲も同じ枚数を販売すると仮定し、このうち2,000枚ほどはリリースイベントで販売したと仮定してみる。

新曲のシングルCDは1枚500円だ。

仮にリリイベで2,000枚販売したと仮定すると1,000,000円のCD売上の機会損失があったと仮定できる。

 

想像の金額なのでもしかしたらこの金額よりも多いかもしれないし、逆に少ないかもしれない。

しかしリリイベをキャンセルしたことによる売り上げの機会損失は小さいものではないのではと思う。

 

 昔のBiSなら強行していた。

 

金銭的な損失はあるかもしれないが、自分はツアーファイナルを延期したこともリリイベをキャンセルしたことも英断だと思うし賞賛したい。

再結成以前のBiSならばメンバー1人かけたぐらいならばライブもリリイベも行っていたと思う。

 

再結成以前のBiSはメンバーの体調不良による休みが多かった。

全国ツアーの最中に体調不良で休むメンバーがいることは珍しくなかったし、それでもライブを中止せずに強行していた。

BiSの中心メンバーであるプー・ルイがインフルエンザになってもツアーは残りのメンバーで行ったこともある。

リリイベで体調不良者が続出してプー・ルイと寺嶋由芙の2人だけで行ったこともある。

当時はそれもエモいと思って観ていたが、よく考えたらメンバーは精神的にも体力的にもかなり無理をさせられていたのだろう。

  

BiSはすでに周囲の世界を変え始めている

 

今回も実施しようと思えば赤坂ブリッツでのライブを行うこともリリイベを決行することも可能だったはずだ。

しかし、メンバーやスタッフと話し合った結果、7人でステージに立つと結論を出したらしい。

 

 

しかし、かつてのBiSに対してだとしたら、スタッフはメンバーの意思を受け入れてくれただろうか。

昔の活動内容を考えると、それはなかったのではと思う。

かつてのBiSはそれでも強行することを面白いと関係者もファンも思っていた部分がある。

そして損失を出さないためと言う理由もあったと思う。

 

今回赤字や売上の機会損失があるかもしれないにも関わらず全ての活動をキャンセルや延期にした理由は、これは今のBiSを取り巻く環境が昔のBiSとは変わったことを示しているのではと思う。

そして、周囲の関係者のBiSに対する考え方や気持ちもかつてとは違うのではと思う。

 

 再始動後のBiSのパフォーマンスは褒められるものではなかった。

ほぼ素人が練習したとしてもいきなりステージに立たされたのだから当たり前ではあるけども。

しかし、それから1年経たないうちにメンバーのパフォーマンスは本当に良くなった。

5月に加入した新メンバーも既存メンバーに置いていかれないようにと必死で食らいついている。

そんな姿が、スタッフに「今のBiSの7人でステージに立たせてあげたい。7人でBiSなんだ」と思わせたのではないだろうか。

だからこそ売上や利益の損失があったとしてもメンバーの想いを最優先して今回の対応を決めたのではと感じる。

 

ファンもかつてのBiSのファンとはBiSに対する想いも変わってきているのではと思う。

昔は一部のファンにはこういった仕方がない事情でも批判するファンもいたし、「残りのメンバーでやればいいんじゃないの?」というファンもいた。

しかし、今回の発表や対応に対して批判するファンはほぼいない。

メンバーの心配をしたり運営の対応を賞賛する人が多かった。

 

それはファンもメンバーの想いを最優先したいと思っていて、7人のBiSでなくてはと思っているからだろう。

それは紛れもなく約11か月のBiSの活動によるものだ。

 

そして事務所の社長にもBiSに代わりはいないと言わせるほどにまでになった。

 

 

BiSは1年経たないうちに周囲の関係者や応援してくれるファンなどの考えや気持ちを少しずつかもしれないが変えてきたのだ。

少しずつ世界を変えてきているのかもしれない。

 

世界を変えるってそもそもどういうこと?

 

BiSは再結成以前はレリビという曲で「世界を変える」と歌っていた。

この曲は今でもBiSにとってもファンにとっても大切で重要な曲だ。

 

👇画像をクリックで動画になります



再結成後はCHANGE the WORLDという曲で「世界を変える」と歌っていた。

この曲は再結成後に最初にリリースされたアルバムのリードトラックでもある。

 

👇画像をクリックで動画になります



そもそもこの世界を変えるとはどういうことなのか。

これについては具体的にどういうことなのかは語られてもいないし知らされていもいない。

しかし、具体的に教えられる必要もないと思っている。

 

例えばメンバーにとって武道館でライブをやるほどBiSの音楽が受け入れられたら”世界を変えた”と言えるのかもしれない。

あるファンにとってはBiSの音楽で勇気づけられて頑張ることができたと思ったら、それもそのファンにとっての世界は変わったのかもしれない。

事務所の稼ぎ頭になるぐらい爆発的に売れたら、それは所属事務所にとってBiSは世界を変えたと思うことかもしれない。

 

”世界を変える”という基準はメンバーにとってもファンにとっても関係者にとっても違う内容かもしれない。

しかし、自分はそれでいいのではと思う。

違う内容だとしてもBiSに関わった人たちやこれからBiSを知ることになる人たちが全員”BiSが世界を変えた”と思えたなら、それは”宣言通りにBiSが世界を変えた”と言うことになるのだ。

 

そう考えると今回のツアーファイナルの延期やリリイベのキャンセルというピンチもプラスと考えられるのではと思う。

 

今回のピンチに対する対応ではメンバーもスタッフも同じ想いで結論を出した。

そしてファンはその想いに共感し受け入れた。

BiSに関わっている人たちが皆、同じ方向へ気持ちが向いたはずだ。

これは、BiSが世界を変えるための第1歩でもあるのではとも思う。

延期になったけども、振替公演はより最高のものになるのではと関わっている人全員が思っているのではないだろうか。

 

ちなみに、CHANGE the WORLDの最後の歌詞は下記のように歌っている。

 

絶対に世界 変えようね

 

かつては「世界を変える」と歌っていたBiSは「世界を変えよう」と歌っている。

自分たちだけで変えるのではなく、みんなで変えていこうと歌っている。

世界を変えることについての形は違えど、今まさに赤坂ブリッツ公演延期で全員が同じ気持ちで同じ方向でいる。

いっしょに世界を変えるにはメンバーもファンも同じ方向を向かなければいけないと思う。

つまり今は絶好の『世界の変え時』ではないだろうか。

 

絶対に世界 変えようね

 

10月6日の赤坂ブリッツは最高のライブになると確信している。

そこでBiSといっしょに世界を少しだけ変えられる気もする。

 

BiSは赤坂ブリッツの先にもっと大きなステージが待っていると思う。

「BiSが世界を変えた」と言って感動するにはまだ早いと思っている。

Zeppだって野音だって埋められるようになると思うし、自分はBiSが武道館に立つ姿まで想像できるよ。

 

でも、そのためにはもっとファンを増やさなければいけないし売れないといけない。

 

BiSに興味はあるけどCDを持っていない人へ。

BiSといっしょに世界を変えてみないかい?

そのためにまずはBiSのCDを買って、曲を聴いてライブに足を運んでほしい。

もしかしたら、それでBiSの世界やあなたの中の世界が少しだけ変わるかもしれないよ?