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【アルバムレビュー・視聴】indigo la End『Crying End Roll』感想とおすすめポイント

Hatena Feedly

キャッチではないけど名盤

 

世間で叩かれようが、なんだかんだで音楽の才能だけは認めてしまうんですよ。

認めざるを得ないんですよ。

川谷絵音。

 

ゲスの極み乙女。で有名ですが、もう1つバンドをやっています。

そのバンド名はindigo la End。

それほど売れているわけではないけども、やはり音楽は良い。

 

そんなインディゴが川谷絵音の活動再開後、最初のアルバムをリリースした。

約1年ぶりのアルバム。

それが、『Crying End Roll』。

 

 ちなみにジャケットの女性はdropのメンバーで2000年に1人の美少女のキャッチコピーがついている滝口ひかりです。

橋本環奈2人分です。

 

それで、このアルバム、めちゃくちゃ良いんですよ。

自分の好みど真ん中。

でも、聴いていて感じたこと。

それは「キャッチーではない」ということ。

 

良い曲が盛りだくさんだけど、いわゆる”売れ線”の曲はない。

実験的な曲や不思議な曲が多い。

そこが魅力でもあるんだけども。

 

それでも音楽が好きな人には聴いてほしい。

多くの人に聴いてほしい。

 

1曲ずつ自分の感じた感想を書いていこうと思う。

 

01.想いきり

 

想いきり

想いきり

  • indigo la End
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曲の最初のコーラスで一発で曲の世界観へ引きずりこまれてしまう。

メロディは歌謡曲的なメロディで印象に残る。

ギターの音が良い。

この音と弾き方でインディゴだとわかるような音。

特にサビのバックで鳴っているギターが心地よい。

 

少しスピッツのミドルテンポの曲を感じるような演奏の雰囲気。

 

この曲もそうだが、コーラスが印象的な曲が今回のアルバムは多いイメージ。

 

02.見せかけのラブソング

 

見せかけのラブソング

見せかけのラブソング

  • indigo la End
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70年代後半から80年代のポップスのような雰囲気。

メロディもそういったポップスに影響を受けたかのような感じもあるが、おそらく編曲を意識してその方向性にしているようにも感じる。

 

少し山下達郎的な雰囲気を感じる。

なんとなく夏が似合いそうな曲。

 

Aメロではファルセットで歌う声が新鮮に感じる。

 

03.猫にも愛を

 

猫にも愛を

猫にも愛を

  • indigo la End
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スローテンポのバラード曲。

バラードといっても壮大な曲ではなく4畳半フォークのような世界観。

Aメロの女性コーラスが切なさを感じさせて良い。

 

あと、歌詞が切ないんだよ。

 

”僕は猫 気持ちを言葉にできないから愛される”

 

このフレーズが好き。

 

 

04.End Roll I

 

End Roll Ⅰ

End Roll Ⅰ

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ピアノが印象的な曲。

変拍子が心地よい。

 

ピアノだけでなく他の楽器も面白い演奏をしている。

ドラムのリズムパターン変わっていて面白い。

 

インタールード的なインスト曲だけどかなり凝っている。

アルバムの中でかなり好きな曲。

 

05.鐘泣く命

 

鐘泣く命

鐘泣く命

  • indigo la End
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フジテレビオンデマンドのドラマ『僕は麻里の中』の主題歌。

Aメロのピアノの音が切なくて良いんだ。

この曲もドラムがかっこいい。

あと、アコギのカッティングにスピッツのような雰囲気を感じて好み。

 

サビの後のギターソロは手癖感も感じるほどギターソロだけで川谷絵音の曲だとわかるようなギターソロ。

 

タイアップがあったからか、このアルバムの中では最もキャッチーな曲かもしれない。

 

06.知らない血

 

知らない血

知らない血

  • indigo la End
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一番最初のギターリフが面白い。

演奏から浮いているぐらいギターの音だけぶっ飛んでいるけど、それがだんだんと曲と馴染んでいって面白い。

アルバムの中では最もギターの音が歪んでいる。

 

中盤ではドラムが面白い叩き方もしている。

 

曲の展開や演奏も複雑でプログレに通ずるものがある。

歌よりも演奏が主役の曲。

 

個人的には一番アルバムで好きな曲。

 

07.ココロネ (Remix by Qrion)

 

ココロネ(Remix by Qrion)

ココロネ(Remix by Qrion)

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前作のアルバム『藍色ミュージック』にも収録されていたが、今回remixされて再集録されている。

リミックスをトラックメーカーのQrionが行っている。

オリジナルバージョンと比べるとバンドサウンドが抑えられている。

後期SUPERCARのような雰囲気の音になっている。

 

バンドの演奏が目立つ曲が多いアルバムでは浮いているようにも聴こえるが、アルバムの中盤に持ってくることで良いアクセントになっている。

 

個人的には良いremixだと思う。

 

08.End Roll II

 

End Roll Ⅱ

End Roll Ⅱ

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シンセの音とピアノと音が印象的。

今回のアルバムはピアノの音が目立つ曲も多い。

その部分でゲスの極み乙女。の楽曲と雰囲気が近い曲も増えた気がする。

というか、この曲はインディゴらしさよりもゲスらしさを感じる。

 

演奏はプログレのような複雑さとダウナーさがあってカッコいい。

歌はポエトリーリーディングのように歌い上げている。

 

これもプログレのようなダウナーさとプログレ的な複雑さ

ポエトリーリーディングのような歌唱

 

09.プレイバック

 

プレイバック

プレイバック

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どの楽器も必要な音を必要なだけ鳴らしているような感じ。

つまり、どの楽器の音も印象に残る。

もちろん歌も含めて。

 

特にドラムとベースの音が好き。

ドラムは最初から印象的なパターンを叩いている。

ベースは途中でチョッパーで弾いているところで曲の空気感を変えてそのあとまた元の空気に戻すのが凄い。

 

でもサビはギターの演奏が耳に残る。

 

10.天使にキスを

 

天使にキスを

天使にキスを

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Aメロのギターとピアノの絡み方がカッコいい。

その後に入ってくるコーラスもベストなタイミングで来る感じ。

 

サビではドラムがそれほど目立っていないのはインディゴの曲では珍しいかもしれない。

それが逆にサビを印象付けているようにも感じる。

 

11.エーテル

 

エーテル

エーテル

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ミドルテンポの心地よく聴ける曲。

 地味ながら良い曲。

 

アコースティックギターの音が好き。

 

”いつの間にか丁寧に暮らしていた”

このフレーズが好き。

 

12夏夜のマジック (Remix by ちゃんMARI)

 

夏夜のマジック (Remix by ちゃんMARI)

夏夜のマジック (Remix by ちゃんMARI)

  • indigo la End
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シングル曲でもあり前作のアルバムにも収録されていた曲。

代表曲の1つと言ってもいいかもしれない。

それをゲスの極み乙女。のメンバーでもあるちゃんMARIがremixした音源。

 

オリジナルバージョンはミドルテンポのバラードで歌が印象的で歌メロの良い曲だった。

今回収録されたremixバージョンでは歌よりも演奏がフィーチャーされているように感じる。

 

 

鳴っている音がすべて印象的に響く。

演奏を際立たせるために歌があるようなremixになっている。

 

ゲスの極み乙女。との違いは 

 

今回のアルバムは実験的な部分もありつつ、今までの集大成的な完成度でもある面白いアルバムだと思う。

もしかしたら曲数が足りなかっただけかもしれないが、オリジナルアルバムにremixを2曲入れるのも全体を通して聴いたときに良いアクセントになっている。

 

そして今回のアルバムの特徴としては、メンバーのバンドサウンドが印象的な曲はもちろんだが、メンバーの担当以外の楽器の音が多く入っている。

特にピアノとコーラスが特徴的な曲が多く、それがアルバムの世界観を作る一つの要素にも鳴っている感じがした。

 

そして、そのピアノやコーラスのアレンジはゲスの極み乙女の曲に近いアレンジになっている。

何曲かはこれはゲスでやった方が似合いそうだと思う曲もあった。

 

では、それはいけないことなのか、川谷絵音がネタ切れになったのかというとそういうわけではないと思う。

今まではあえてゲスの極み乙女とインディゴラエンドは方向性の違う曲や編曲の方向性をあえて区別して曲を作っていたように感じる。

しかし、今作はそういった区別を一切していないのではと思う。

そういう”らしさ”よりも純粋に自分たちがやりたい音楽、良いと思う音楽を届けたいという気持ちで作ったんじゃないかと思った。

 

だからこそ実験的な曲もあればインディゴの演奏力の高さを感じることができる曲もあれば、メンバー以外の楽器の音が印象的な曲もあるのではないだろうか。

全体的にマニアックな方向性のアルバムだと思う。

様々なパターンの楽曲がそろっていると思う。

しかしアルバム1枚を通して聴くと、とてもまとまりのあるアルバムになっている。

これは”インディゴらしさ”よりも作品として良いものを作ることを意識して、よく考えて作られたアルバムだからではないだろうか。

 

indigo la Endは今回のアルバムでバンドとしてかなりレベルアップしたのではと思う。

それは今まで縛られていかもしれない”ゲスの極み乙女。との差別化”を意識せず、純粋に良い作品を作ろうとしたからではと感じる。

しかし聴いてみるとそれは確実にインディゴの音楽になっている。

この作品をindigo la Endとして出せたということは、バンドにとっても大きいことだし、これから今までと違うファン層にもアピールするきっかけにもなるんじゃないかなと思う。

 

ちなみに初回盤に付属されているライブDVDも良いのでぜひ観てほしいです。